4月は旧暦で卯月(うづき)と呼ばれ、桜が咲き誇り、新生活が始まる華やかな季節です。お花見で春を堪能し、入学式・入社式で新たな門出を祝い、花祭りでお釈迦様の誕生を寿(ことほ)ぎ、十三詣りで知恵を授かり、月末の昭和の日からゴールデンウィークへとつながります。この記事では、4月の主な行事を日付順にまとめ、過ごし方・旬の食べ物・見ごろの花と風物詩まで幅広く紹介します。春爛漫(はるらんまん)の季節を、家族で思いきり楽しんでみてください。
「卯月」の語源については、卯の花(うつぎ)が咲く月であることから「卯の花月(うのはなづき)」が略されたという説が最も有力です。ほかにも、稲を植える月であることから「植月(うつき)」が転じたとする説や、十二支の「卯」にあたる月とする説もあります。いずれにしても、卯月という呼び名には花が咲き、生命が芽吹く4月の躍動感が映し出されているのです。

CHAPTER 01
4月の主な行事カレンダー

まずは4月の行事を日付順に一覧で確認しましょう。日付が固定されていない行事は、年ごとに変わるためおおよその目安を記載しています。
4月の行事カレンダー【2026年版】
日付行事名内容
4月1日エイプリルフール嘘をついても許されるとされるユーモアの日
4月5日ごろ清明(せいめい)二十四節気のひとつ。すべてのものが清らかで生き生きとする時期
4月上旬入学式・入園式新しい学校生活のスタート。家族で門出を祝う
4月上旬お花見桜の下で春を楽しむ日本の風物詩
4月8日花祭り(灌仏会)お釈迦様の誕生を祝い、花御堂の誕生仏に甘茶をかける行事
4月13日ごろ十三詣り数え年13歳の子どもが知恵と福徳を授かるお参り
4月20日ごろ穀雨(こくう)二十四節気のひとつ。穀物を潤す春の雨が降り注ぐ時期
4月29日昭和の日昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす国民の祝日

CHAPTER 02
4月の行事と過ごし方

ここからは、4月の代表的な行事をひとつずつ掘り下げて紹介します。それぞれの行事の意味や由来を知ると、何気ない日常がぐっと豊かに感じられるはずです。

お花見

4月といえばやはりお花見です。桜の下にシートを広げ、お弁当を食べながら春を楽しむお花見は、奈良時代に貴族が梅を愛でたのが起源とされ、平安時代に桜へと主役が移りました。現在では桜の名所に多くの人が集まり、昼の花見から夜桜のライトアップまで、さまざまなスタイルで楽しまれています。
お花見の由来や持ち物はお花見の記事で、お弁当のレシピや桜餅の楽しみ方はお花見弁当の記事で、全国の桜の名所は桜の名所おすすめ15選の記事でくわしく紹介しています。
桜の下でお花見を楽しむ風景
お花見。満開の桜の下で春のひとときを楽しむ

入学式・入園式

4月上旬は入学式・入園式のシーズンです。真新しいランドセルや制服に身を包んだ子どもたちが、桜の並木道を歩く姿は春の風物詩そのもの。保護者にとってもわが子の成長を実感する感慨深い日です。入学式の服装はフォーマルが基本ですが、派手になりすぎず「お祝いの場にふさわしい上品さ」を意識するのがポイントです。
入学式・入園式の服装や持ち物、当日の流れは入学式マナーガイドの記事で、入社式のマナーは入社式の記事でそれぞれ紹介しています。
入学式の新入生
入学式。新しい門出を桜とともに祝う春の一日

花祭り(灌仏会)

4月8日は花祭り(灌仏会/かんぶつえ)です。お釈迦様(ゴータマ・シッダールタ)の誕生日を祝う仏教行事で、花で飾った「花御堂(はなみどう)」の中に安置された誕生仏に甘茶(あまちゃ)をかけてお祝いします。甘茶をかける風習は、お釈迦様が誕生した際に天から甘露の雨が降り注いだという伝説に由来しています。
花祭りの意味や甘茶の由来は花祭りとは?の記事でくわしく解説しています。寺院によっては甘茶のふるまいもあり、お子さんと一緒に訪れるのもよい体験になるでしょう。
花祭りの花御堂と誕生仏
花祭り。花御堂に甘茶をかけてお釈迦様の誕生を祝う

十三詣り

十三詣り(じゅうさんまいり)は、数え年13歳(満12歳)の子どもが虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)にお参りし、知恵と福徳を授かる行事です。4月13日(旧暦3月13日)を中心に、関西では京都の法輪寺(ほうりんじ)が特に有名で、渡月橋を渡るまで振り返ってはいけないという言い伝えがあります。
13歳は干支が一巡する節目の年齢であり、最初の厄年ともされています。お子さんの健やかな成長を祈り、晴れ着で参拝する姿は入学式と並ぶ春の晴れの日です。十三詣りの意味や作法は十三詣りとは?の記事でくわしく紹介しています。
十三詣りの着物姿の女の子
十三詣り。数え年13歳の節目に知恵と福徳を授かる

昭和の日

4月29日は昭和の日です。「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」ことを趣旨とする国民の祝日で、もともとは昭和天皇の誕生日でした。2006年(平成18年)までは「みどりの日」と呼ばれていましたが、2007年から「昭和の日」に改称され、みどりの日は5月4日に移りました。この日からゴールデンウィークが始まります。
昭和の日の意味やみどりの日との違いは昭和の日の記事で、ゴールデンウィークの楽しみ方はGWの過ごし方の記事でくわしく紹介しています。
4月は日本人にとって「始まり」の月です。入学・入社・新生活と、多くの人がスタートラインに立つこの時期、桜が祝福するように咲き誇ります。清明の頃には空気が澄み渡り、穀雨の頃には恵みの雨が大地を潤し、月末の昭和の日からは待ちに待った大型連休がスタート。4月の行事には「門出」「感謝」「希望」というテーマが色濃く表れており、一年の中でも特に前向きなエネルギーに満ちた月といえるでしょう。

CHAPTER 03
4月の旬の食べ物

春の日差しをたっぷり受けて育った食材が旬を迎える4月。やわらかく瑞々(みずみず)しい春野菜は、冬の間に蓄えた栄養を放出するように、独特の香りと味わいを楽しませてくれます。
4月に旬を迎える主な食材
食材名特徴・おすすめの食べ方
たけのこ春を代表する味覚。掘りたてを茹でて刺身やたけのこご飯にすると格別。えぐみが少ない新鮮なうちがおすすめ
春キャベツ葉がやわらかく甘みが強い。サラダや浅漬けなど生食でも美味しい
タラの芽「山菜の王様」と呼ばれる春の味覚。天ぷらにするとほろ苦さと香りが引き立つ
アスパラガス太くてみずみずしい春ものが旬。塩茹でやベーコン巻きなどシンプルな調理で
桜えび駿河湾(静岡)の春の名物。透き通ったピンク色が美しく、かき揚げや生しらすとの丼が絶品
しらす春しらすは透明感があり繊細な味わい。釜揚げや生しらす丼で春の海の恵みを堪能
甘夏みかん3月から5月が旬の柑橘類。酸味と甘みのバランスがよく、マーマレードにしても美味
4月の食の風物詩といえば、やはりたけのこです。たけのこご飯・若竹煮・天ぷらと、春の食卓に欠かせない主役。産地では「朝掘りたけのこ」が出回り、掘りたての新鮮さは格別です。お花見弁当には桜餅や三色だんごも定番。お花見弁当のレシピはお花見弁当の記事でまとめています。

CHAPTER 04
4月の花と風物詩

4月は一年で最も花が華やかな季節です。桜を筆頭に、さまざまな春の花が次々と咲き誇り、街も野山も色彩であふれます。
桜(さくら)は言うまでもなく4月を象徴する花です。ソメイヨシノを中心に、ヤエザクラ・シダレザクラ・カワヅザクラなど多彩な品種が全国各地で咲き誇ります。気象庁の開花宣言から約1週間で満開を迎え、花吹雪が舞う頃には桜の絨毯が地面を覆います。桜の名所については桜の名所おすすめ15選の記事をご覧ください。
チューリップは、赤・白・黄・ピンクと色とりどりの花を咲かせる春の代表花です。富山県の砺波(となみ)チューリップフェアや千葉県の佐倉ふるさと広場など、4月は各地でチューリップ畑が見ごろを迎えます。入学式のお祝いの花としても人気があります。
藤(ふじ)は4月下旬から5月上旬にかけて見ごろを迎えます。薄紫色の花房が棚からしだれ落ちる姿は優雅そのもの。栃木県のあしかがフラワーパークの大藤は、CNNが選ぶ「世界の夢の旅行先」に選出されたこともある絶景です。
花だけでなく、4月は潮干狩りのシーズンでもあります。大潮の日にあわせて海辺に出かけ、アサリやハマグリを掘るのは子どもたちに大人気のレジャーです。また、イースター(復活祭)が4月に行われる年もあり、卵やうさぎのモチーフを楽しむ家庭も増えています。イースターの意味はイースターの記事で紹介しています。
白い桜の花
桜。日本の春を象徴する花で、4月の風物詩の主役

CHAPTER 05
4月の祭り

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INFO / 4月の主な祭り
春の高山祭(山王祭)(岐阜県・高山市/4月14日・15日): 日本三大美祭のひとつ。精巧な彫刻と金箔で飾られた12台の屋台が春の高山を練り歩きます。夜祭では約100個の提灯に照らされた屋台が幻想的に輝きます。 鎌倉まつり(神奈川県・鶴岡八幡宮/4月第2〜第3日曜日): 鎌倉の春を彩る祭り。静御前(しずかごぜん)の舞を再現する「静の舞」や流鏑馬(やぶさめ)は見どころ満載です。 長浜曳山まつり(滋賀県・長浜市/4月13日〜16日): ユネスコ無形文化遺産に登録された湖北の祭り。豪華な曳山の上で5歳から12歳の男の子が演じる「子ども歌舞伎」が最大の見どころです。 御田植祭(千葉県・香取神宮/4月第1土曜日・翌日曜日): 五穀豊穣を祈る春の神事。早乙女(さおとめ)たちが田植え歌に合わせて苗を植える雅やかな光景が広がります。
新米パパ
新米パパ / 2歳児のパパ
4月は入学式にお花見にと忙しそうですが、小さい子どもと特に楽しめる行事やお出かけはありますか?
カゾイロ博士
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
小さなお子さんにはお花見ピクニックが一番ですね。桜の花びらを集めたり、お弁当を広げたりと、特別な準備がなくても春を満喫できます。また潮干狩りは2歳頃からでも砂遊び感覚で楽しめますよ。花祭りでお寺の甘茶をいただく体験も、お子さんにとっては新鮮な冒険になるはずです。4月下旬からのゴールデンウィークに向けて、春のお出かけプランを家族で相談するのも楽しい時間ですね。

CHAPTER 06
よくある質問

A.
4月の祝日は4月29日の「昭和の日」です。この日からゴールデンウィークが始まり、5月のみどりの日(5月4日)・こどもの日(5月5日)へと続く大型連休のスタートです。
A.
卯の花(うつぎの花)が咲く月であることから「卯の花月」が略されたという説が有力です。ほかにも稲を植える「植月(うつき)」が転じたという説もあります。
A.
地域によって大きく異なります。九州・四国では3月下旬から、関東では3月末〜4月上旬、東北では4月中旬〜下旬、北海道では5月上旬が目安です。気象庁の桜の開花予想を参考にするとよいでしょう。
A.
4月8日の花祭りの日に、多くの寺院で甘茶のふるまいが行われます。誕生仏に甘茶をかける体験ができるお寺も多いので、お近くの寺院に問い合わせてみてください。

CHAPTER 07
まとめ

4月(卯月)は、満開の桜の下でお花見を楽しみ、入学式で新生活のスタートを祝い、花祭りや十三詣りで日本の伝統文化にふれ、昭和の日からゴールデンウィークへと駆け抜ける、華やかさと活気に満ちた月です。清明や穀雨といった二十四節気も、春の深まりを教えてくれます。
たけのこや桜えびなど旬の食べ物が春の食卓を彩り、桜・チューリップ・藤といった春の花が目を楽しませてくれる月でもあります。寒い冬を越えて巡ってきた春を、ぜひ家族で思いきり満喫してください。ゴールデンウィークの過ごし方はGWの過ごし方の記事で紹介していますので、連休の計画にお役立てください。