七五三は、3歳・5歳・7歳の子どもの成長を祝い、これからの健康を祈る伝統行事です。2026年の七五三は11月15日(日)。この記事では、七五三の意味や由来、数え年・満年齢の早見表、お参りの時期と準備の流れ、服装や写真撮影のポイントまでわかりやすく解説します。
CHAPTER 01七五三とは?意味と由来
七五三は、3歳・5歳・7歳の子どもの成長を祝う日本の伝統行事で、毎年11月15日を中心に行われます。この行事の起源は平安時代にさかのぼり、当時は乳幼児の死亡率が非常に高かったため、子どもが無事に成長できたことへの感謝と、今後の健康を祈願する切実な儀式でした。
各年齢には、かつて行われていた通過儀礼が対応しています。
髪置きの儀
3歳 — 髪置き
袴着の儀
5歳 — 袴着
帯解きの儀
7歳 — 帯解き

3歳の「髪置き」は、それまで剃っていた頭に白髪に見立てた綿をのせ、長寿を願う儀式でした。5歳の「袴着」は、男児が初めて袴(はかま)を着けて社会の一員として認められる儀式です。7歳の「帯解き」は、女児が子ども用の付け紐から大人の帯に替える儀式で、一人前の女性への第一歩を意味しました。
なぜ11月15日?江戸時代に定着した理由
民間では、7歳になると氏神(うじがみ)へ詣でて氏子入りをすることで、初めて地域社会の正式な一員として認められました。農村部では近代になっても同様の風習が続いていましたが、江戸のように諸地方からの寄り集まりの土地柄では、各家で個別に行うのは不便でした。そのため3歳・5歳・7歳をひとまとめにして祝う形式が江戸で生まれ、これが現在の七五三の原型となりました。
七五三の風習はもともと公家や武家の儀礼でしたが、江戸時代に庶民の間にも広まりました。特に五代将軍・徳川綱吉が長男の徳松の健康を祝い11月15日に髪置きの儀を行ったことが、この日を七五三の日として定着させたきっかけとされています。当時の乳幼児死亡率は非常に高く、「七つまでは神のうち」という言い伝えがあるほど、幼い子どもが無事に育つことは決して当たり前ではありませんでした。だからこそ、3歳・5歳・7歳の節目ごとに神社に詣でて氏神に感謝し、さらなる成長を祈る儀式が大切にされてきたのです。
11月15日が選ばれた理由としては、この日が「鬼宿日(きしゅくにち)」にあたったからという説もよく知られています。鬼宿日は、二十八宿(にじゅうはっしゅく)と呼ばれる中国由来の暦注のひとつで、天球を28の区画(宿)に分けてそれぞれに吉凶を割り当てたもののうち、「鬼宿」は婚礼を除くあらゆることに吉とされる日です。ほかにも、旧暦11月は収穫を終えて実りに感謝する月で、15日は満月にあたることから、氏神様への感謝とあわせて子どもの成長を祝うのにふさわしい日とされたともいわれます。
江戸時代後期の『東都歳事記』にも、11月15日に子どもの髪置・袴着・帯解の祝いをする様子が記されています。こうして武家の儀式が町人にも広まり、明治以降に現在の七五三の形になりました。
「七つまでは神のうち」という考え方
七五三を語るうえで欠かせないのが、「七つまでは神のうち」という言葉です。七歳までの子どもは神様の世界に属していると考えられており、七歳は大きな区切りとされていました。この言葉には、乳幼児の死亡率が高かった時代に、七歳を迎えるまでは人間の子というよりも神様からの預かりものだという思いが込められています。
七歳を無事に迎えたということは、神様の世界から人間の世界へと移り、地域社会の正式な一員として認められることを意味しました。七五三のなかでも七歳の「帯解き」が特別視されるのは、この「七つまでは神のうち」という考え方が背景にあるからです。
新米パパ / 2歳児のパパ
平安時代から続いていたんですね。でもどうして子どもの成長をそこまで丁寧にお祝いしていたんですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
昔は「七つ前は神の子」という考え方がありました。七歳になるまで子どもは神様のものであり、七歳を過ぎてはじめて人間の仲間入りをするという思想です。乳幼児の死亡率が高かった時代、七歳まで無事に育つこと自体が大きな節目だったのです。
わらべ歌「とおりゃんせ」と七五三
七五三にまつわるわらべ歌として広く知られるのが「とおりゃんせ」です。「七つのお祝いに お札を納めに まいります」という歌詞は、7歳の帯解きの祝いに神社へお参りする情景を歌ったものとされています。
「行きはよいよい 帰りはこわい」という印象的なフレーズは、神域に足を踏み入れることへの畏敬の念を表しているといわれます。神聖な場所に入るのは許されても、神様の領域から出る際には霊的な力が働くと考えられていたのです。この歌は川越の三芳野神社(埼玉県)が舞台とする説が有力で、城の敷地内にあった神社への参拝の難しさを歌ったともいわれています。
千歳飴の由来と意味
千歳飴は、子どもの長寿を願って贈られる縁起物です。細長い形は「長く伸びる=長生き」を象徴し、紅白の2色で彩られています。千歳(せんざい)とは「千年」を意味し、子どもが千年も長生きするようにという親の願いが込められています。
千歳飴の始まりには諸説あり、江戸時代に浅草の飴売り・七兵衛が「千年飴」として売り出したのが起源ともいわれます。長い飴は折ったり切ったりして食べても縁起が悪いことはありません。小さな子どもには食べやすい大きさに割ってあげ、食べきれない分はホットミルクに溶かしたり、煮物の甘みづけに使ったりするのもおすすめです。
CHAPTER 022026年の七五三はいつ?数え年・満年齢の早見表
七五三の正式な日は11月15日で、2026年は日曜日、2027年は月曜日です。年齢は伝統的には数え年(生まれた年を1歳とし、元日に1つ年をとる数え方)で数えますが、現在は満年齢でお祝いする家庭が多く、どちらでも問題ありません。
| 年齢 | 満年齢で祝う場合 | 数え年で祝う場合 | 対象 |
|---|---|---|---|
| 3歳 | 2023年生まれ | 2024年生まれ | 男の子・女の子 |
| 5歳 | 2021年生まれ | 2022年生まれ | 男の子 |
| 7歳 | 2019年生まれ | 2020年生まれ | 女の子 |
お子さんの生まれ年を入れると、数え年・満年齢それぞれで七五三を迎える年がわかります。
七五三の年を調べる
年
特に3歳のお祝いは、数え年だと満2歳でお参りすることになるため、着物を着せるのが難しかったり、ご祈祷中にじっとしていられなかったりすることがあります。お子さまの成長度合いに合わせて、満年齢で行うか、数え年で行うかを決めるのがおすすめです。兄弟姉妹がいる場合は、上の子の満年齢と下の子の数え年を合わせて同じ年に一緒にお祝いする家庭も多くあります。
新米パパ / 2歳児のパパ
うちの子は早生まれなんですが、同学年の子と同じ年にやるべきですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
早生まれの場合、同学年の子と一緒にやるか、実際の誕生日を基準にするかは家庭の判断で構いません。お友達と一緒にお祝いしたいなら同学年に合わせ、体格や成長を重視するなら翌年にずらしても問題ありません。七五三に「遅い・早い」はないので、お子さんに合ったタイミングを選びましょう。
CHAPTER 03七五三のお参りの時期と準備の流れ
正式には11月15日ですが、現在は10月〜12月上旬の都合の良い日にお参りする家庭がほとんどです。特に11月の土日祝日は神社が混雑するため、平日や10月中にお参りする「前倒し七五三」も増えています。

TIP
七五三の参拝で人気の大きな神社は、11月の週末に2〜3時間待ちになることもあります。10月中のお参りなら比較的空いており、気候も穏やかで子どもの負担が少なくておすすめです。
- 013〜4ヶ月前:神社の選定・写真スタジオの予約氏神様(住んでいる地域の神社)にお参りするのが正式ですが、参拝しやすい神社を選んでも構いません。写真スタジオは10〜11月が繁忙期のため、早めに予約しましょう。前撮りキャンペーンは夏頃から始まります。
- 022〜3ヶ月前:衣装の手配レンタル・購入・親の着物のお直しなど、衣装の準備方法を決めます。レンタルの場合は人気の柄がすぐに埋まるため、早めの予約が安心です。
- 031ヶ月前:当日のスケジュール確定着付け→撮影→お参り→食事会の時間配分を決めます。子どもの体力を考慮して、なるべく午前中にお参りを済ませるスケジュールがおすすめです。
- 041週間前:持ち物チェック初穂料、着替え、おやつ、飲み物、タオル、クリップ(着物の裾を留める用)、絆創膏(草履ずれ対策)を準備します。
ご祈祷の初穂料は5,000〜10,000円が一般的です。のし袋の書き方や当日の参拝作法、お祝い金とお返しのマナーは「七五三のマナーと当日の流れ」で詳しく解説しています。
CHAPTER 04七五三の服装と写真撮影のポイント
| 年齢 | 性別 | 和装 | 洋装 |
|---|---|---|---|
| 3歳 | 女の子 | 被布(ひふ)+着物 | ドレス・ワンピース |
| 3歳 | 男の子 | 被布+着物 | スーツ・フォーマルウェア |
| 5歳 | 男の子 | 紋付羽織袴 | スーツ・ブレザー |
| 7歳 | 女の子 | 四つ身の着物+帯 | ドレス・ワンピース |

3歳は被布(ひふ)と呼ばれるベスト状の上着を着物の上に羽織るスタイルが一般的です。帯を締めないため着付けが簡単で、子どもも動きやすいのが特徴です。5歳の男の子は紋付羽織袴が正装で、凛々しい姿が人気です。7歳の女の子は大人と同じように帯を締めた四つ身の着物を着ます。この「帯解き」が七五三の由来のひとつでもあります。
衣装はレンタルを利用する家庭が多く、写真スタジオの撮影とセットになったプランや、自宅に届く宅配レンタルがあります。着物レンタルの選び方とおすすめは「七五三の着物レンタルおすすめ5選」で紹介しています。和装は写真撮影のときだけにして、お参りは動きやすい洋装で行く家庭もあります。
3歳の子が着物を嫌がるときは
3歳の子は、慣れない着物を嫌がることもあります。帯を締めない被布(ひふ)なら、ベストのように羽織るだけで動きやすく、着崩れもしにくいのでおすすめです。どうしても嫌がるときは、フォーマルなワンピースやスーツでお参りしても問題ありません。
新米パパ / 2歳児のパパ
3歳の七五三なんですが、着物を嫌がりそうで心配です。着物じゃないとダメですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
洋装でもまったく問題ありませんよ。3歳のお子さまには被布(ひふ)がおすすめです。帯がなくベストのように羽織るだけなので、着物の中でも最も着心地がよく嫌がりにくいです。どうしても着物を着てくれない場合は、フォーマルなワンピースやスーツでも十分です。大切なのは家族でお祝いする気持ちですから。
親の服装
父親はスーツ、母親はワンピースやセットアップが一般的です。着物を着る場合は、訪問着や色無地が適しています。子どもより格式を上げすぎないのがマナーで、主役はあくまでお子さまです。色味は控えめなネイビーやベージュを選ぶと、子どもの衣装が引き立ちます。夫婦の服装のフォーマル度を揃えることも大切で、一方が着物で一方がカジュアルだとバランスが悪く見えてしまいます。
TIP / ママの服装選びのポイント
授乳中のお母さんは前開きタイプのワンピースやセットアップが便利です。七五三は屋外(神社の境内)を歩くことが多いため、ヒールは低めの安定したものを選びましょう。秋の神社は意外と冷えるので、ストールやジャケットなど羽織れるものを持参すると安心です。

写真撮影は前撮りがおすすめ
近年は前撮り(お参りの1〜2ヶ月前に撮影)が主流です。お参り当日は子どもが疲れて不機嫌になりがちなため、別日にゆっくり撮影するほうが良い表情を引き出せます。前撮りキャンペーンを利用すると、通常より1〜2割安くなるスタジオも多いです。
| 撮影方法 | 費用の目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 大手スタジオ(前撮り) | 3〜5万円 | 衣装・着付け込み、背景が豊富 | データ購入は別料金の場合あり |
| 大手スタジオ(当日撮影) | 4〜7万円 | お参りと同日で手間が少ない | 疲れて表情が硬くなりがち |
| 出張カメラマン | 2〜4万円 | 神社の境内でロケーション撮影 | 天候に左右される |
| セルフ撮影 | 0円 | 自然な表情を撮れる | 構図やライティングが難しい |
スタジオ撮影では、複数の衣装に着替えて撮影できるプランが人気です。和装と洋装の両方で撮影し、アルバムに仕上げてもらうと一生の記念になります。出張カメラマンを依頼する場合は、神社によっては撮影に許可が必要なケースがあるため、事前に確認しておきましょう。
自分で撮影する場合のコツとして、お子さまの目線の高さにしゃがんで撮ると、自然な表情が引き出せます。千歳飴を持った定番ポーズだけでなく、手をつないで歩く後ろ姿、おみくじを引く瞬間、家族全員の集合写真など、さまざまなシーンを残しましょう。スマートフォンの連写機能を活用すれば、笑顔の瞬間を逃しにくくなります。
お参りのあとのお祝いの食事
自宅で食事会を開く場合は、赤飯やお寿司の盛り合わせ、鯛(たい)の姿焼きなど縁起の良い料理を揃えます。最近は宅配のお祝い膳を利用するご家庭も増えており、調理の手間なく本格的なお祝い料理を楽しめます。お子さまの好きなメニューも取り入れ、大人も子どもも楽しめる食卓にしましょう。

新米パパ / 2歳児のパパ
お参りのあとに食事会をする家庭が多いですか?予算はどのくらいですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
お参りのあとに両家の祖父母を招いて食事会を開く家庭は多いです。料亭やレストランの個室を利用する場合、お子さまの七五三メニューは2,000〜3,000円、大人は5,000〜8,000円程度が相場です。自宅でケータリングやお寿司を注文する方法なら、費用を抑えながらもお祝いの雰囲気を演出できますよ。
七五三はお宮参り、お食い初め、初節句と続いてきた子どもの通過儀礼の集大成ともいえる行事です。とりわけ7歳の「帯解き」は、「七つまでは神のうち」という古い言い伝えに基づく重要な節目であり、この先は十三参り(13歳)、成人式へと続いていきます。
CHAPTER 05七五三をテーマ別にくわしく
気になるテーマごとにくわしく解説した記事もあわせてご覧ください。
- 七五三は何歳で何回する?
- 七五三の時期をずらしてもいい?
- 七五三は六曜を気にする?
- 七五三の神社の予約と選び方
- 七五三はご祈祷なしでもいい?
- 七五三の持ち物チェックリスト
- 七五三が雨の日の対処法
- 七五三の着物のトイレ
- 七五三の被布とは
- 着物の腰上げ・肩上げのやり方
- 七五三の草履と靴
- 七五三は洋装でもいい?
- 七五三の3歳の髪型
- 七五三の子どものメイク
- 七五三のパパの服装
- 七五三のママの服装
- きょうだいで七五三を一緒にする
- 七五三に祖父母を呼ぶ?
- 七五三の前撮り・後撮り
- 七五三の予算と安く済ませる方法
- 七五三の食事会
- 千歳飴の食べ方
- 七五三の初穂料ののし袋の書き方
- 七五三の内祝い(お返し)
CHAPTER 06七五三に関するよくある質問
A.
正式な日は11月15日で、2026年は日曜日です。実際には10月〜12月上旬の都合のよい日にお参りする家庭がほとんどです。
A.
どちらでも問題ありません。現在は満年齢で祝う家庭が多く、特に3歳は満年齢のほうが子どもの負担が少なくおすすめです。きょうだいで一緒に祝うために年を合わせることもあります。
A.
はい、お寺でも七五三のご祈祷を受けられます。神社は「七五三詣」、お寺は「七五三祈願」と呼ばれます。お寺の場合、護摩祈祷(ごまきとう)を行うところが多く、神社とは雰囲気が異なります。菩提寺がある家庭はお寺を選ぶケースも少なくありません。
A.
もちろん問題ありません。上の子の満年齢と下の子の数え年が同時に七五三に当たる場合や、1〜2年ずらして合わせる場合もあります。初穂料は子ども一人ずつ納めるのが一般的ですが、神社によっては兄弟割引を設けているところもあります。
A.
七五三は神道の行事であり、六曜は中国由来の暦注のため、本来は無関係です。ただし、大安の日を選ぶ家庭が多いのも事実で、結果的に大安の土日は混雑します。仏滅でも参拝には何の問題もないため、空いている日を狙うのも賢い選択です。
A.
雨の日でもご祈祷は予定通り行われます。境内が滑りやすくなるため、草履ではなく長靴で移動し、記念撮影のときだけ草履に履き替えるのがおすすめです。着物が濡れるのが心配な場合は大きめのタオルや撥水スプレーを用意しましょう。雨の七五三は空いていて、しっとりした写真が撮れるというメリットもあります。
CHAPTER 07まとめ
七五三は、3歳・5歳・7歳の節目に子どもの成長を祝う日本の伝統行事です。髪置き・袴着・帯解きという通過儀礼が起源で、江戸時代に11月15日の行事として定着しました。2026年の11月15日は日曜日ですが、10月〜12月上旬の都合のよい日にお参りして構いません。お子さんの体力と機嫌を第一に、家族みんなで成長を喜び合える一日にしてください。






