成人式(せいじんしき)は、その年に成人を迎える若者を祝う日本の伝統行事です。2022年の民法改正により成人年齢は18歳に引き下げられましたが、多くの自治体では従来通り20歳を対象に式典を開催しています。この記事では、成人式の意味・由来から服装の選び方、お祝いのマナー、記念写真の準備までわかりやすく解説します。

CHAPTER 01
成人式とは?意味と由来

成人式は、大人の仲間入りを祝い、社会的な責任を自覚するための式典です。「成人の日」は毎年1月の第2月曜日で、国民の祝日に定められています。
成人式の起源は、古代日本の「元服(げんぷく)」にさかのぼります。男子は12〜16歳頃に髪型を大人のものに変え、成人の名前(烏帽子名)を授かりました。女子は「裳着(もぎ)」という儀式で、初めて裳(も=腰から下にまとう衣)を着けました。
現在の形の成人式は、1946年(昭和21年)に埼玉県蕨市で行われた「青年祭」がルーツとされています。戦後の混乱期に、次代を担う若者を励ます目的で開催されました。この取り組みが全国に広がり、1949年に1月15日が「成人の日」として国民の祝日に制定されました。2000年からはハッピーマンデー制度により、1月の第2月曜日に変更されています。
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INFO / 成人年齢18歳と成人式の関係
2022年4月1日から民法上の成人年齢が18歳に引き下げられました。しかし、多くの自治体では成人式の対象を「20歳」のままとしており、名称を「二十歳のつどい」「二十歳を祝う会」などに変更して開催しています。18歳は受験シーズンと重なるため、20歳での開催を継続する自治体が大半です。
18歳
2022年4月から成人年齢が引き下げ
約120万人
毎年の成人式(二十歳の集い)対象者数
1月第2月曜
成人の日(国民の祝日)
成人式の振袖
成人式は大人の仲間入りを祝う日本の通過儀礼

CHAPTER 02
成人式の服装 ─ 振袖(ふりそで)とスーツ

成人式の服装は、女性は振袖男性はスーツまたは袴(はかま)が定番です。一生に一度の晴れ舞台にふさわしい装いを選びましょう。
振袖姿の女性
女性は振袖、男性は紋付袴やスーツが定番
成人式の服装の種類と費用の目安
性別服装購入の場合レンタルの場合
女性振袖(着物一式)30万〜100万円以上5万〜30万円
女性ドレス1万〜5万円5,000〜2万円
男性スーツ3万〜10万円1万〜3万円
男性紋付袴20万〜50万円3万〜10万円
振袖のレンタルや購入は1年以上前から予約するのが一般的です。人気のデザインや色は早い段階で予約が埋まるため、高校3年生の夏頃から検討を始めるとよいでしょう。着付けやヘアセットの予約も、式典当日の早朝枠から埋まるため早めの手配が必要です。
新米パパ / 2歳児のパパ
母親の振袖を娘に着せる「ママ振袖」が流行っていると聞きました。実際はどうなのでしょうか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
「ママ振袖」は近年とても人気です。母親や祖母の振袖を受け継いで着ることで、家族の絆を感じられる素敵な選択です。古典柄の振袖は流行に左右されにくく、帯や小物を今風にアレンジすれば現代的な着こなしもできます。着用前にクリーニングとサイズ直しをしておきましょう。

CHAPTER 03
成人式当日の流れ

  1. 01
    着付け・ヘアセット(早朝5:00〜8:00頃)
    式典の時間に合わせて美容院や着付け会場で準備をします。振袖の着付けには1〜1.5時間、ヘアセットに30分〜1時間かかるため、早朝からの準備になります。
  2. 02
    記念撮影(前撮りまたは当日)
    フォトスタジオでの前撮りが主流ですが、当日に家族写真を撮る方もいます。当日は時間が限られるため、前撮り+当日のスナップ写真がおすすめです。
  3. 03
    成人式の式典に出席(10:00〜12:00頃)
    自治体が主催する式典に参加します。市長や来賓の祝辞、新成人代表のスピーチ、記念品の贈呈などが行われます。所要時間は1〜2時間程度です。
  4. 04
    同窓会・食事会
    式典後は中学や高校の同級生と再会し、食事会や二次会を楽しむのが恒例です。家族での食事会を行う家庭もあります。
振袖(ふりそで)
未婚女性の第一礼装。袖の長さで大振袖(約114cm)、中振袖(約100cm)、小振袖(約76cm)に分かれます。成人式では中振袖が主流です。
紋付袴(もんつきはかま)
男性の第一礼装。黒い紋付きの羽織と袴の組み合わせが正式ですが、近年はグレーや紺などの色紋付きも人気です。
二十歳の集い
2022年の民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられた後、従来の成人式を「二十歳の集い」として20歳で開催する自治体が大半です。
新米パパ / 2歳児のパパ
成人式の振袖はレンタルと購入のどちらが多いですか?費用の目安も知りたいです。
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
現在はレンタルが約7割を占めます。レンタルは着付け・ヘアメイク・前撮り込みで20〜30万円が相場です。購入の場合は振袖だけで30〜100万円以上になることも。ママの振袖を仕立て直す「ママ振」も増えていて、コストを抑えつつ思い出深いお祝いにできますよ。

CHAPTER 04
成人祝いの金額の相場とマナー

成人のお祝いは、新成人の門出を祝う気持ちを込めて贈ります。贈る相手との関係性によって金額の相場が異なります。
成人祝いの金額の相場
贈る人相場贈り物の例
祖父母1万〜10万円現金、振袖代の援助
両親1万〜10万円現金、腕時計、アクセサリー
おじ・おば1万〜3万円現金、商品券
友人・知人5,000〜1万円品物やギフトカード
成人祝いののし袋は紅白の蝶結び(花結び)を使い、表書きは「御成人御祝」「祝御成人」と書きます。お返しは基本的に不要ですが、お祝いの食事会に招いたり、お礼の手紙を書くのが丁寧です。社会人になった後に、改めて感謝の品を贈る方もいます。
年代別にみた成人祝いの平均額
贈る人の年代全体平均親類友人・知人
20代10,000円10,000円10,000円
30代10,000円10,000円10,000円
40代20,000円20,000円10,000円
50代以上20,000円20,000円10,000円
全体15,733円16,685円9,917円
成人祝いの全体平均は約15,700円です。40代以上の贈り主からは20,000円が最多回答額で、20〜30代からは10,000円が一般的です。友人・知人からの金額は親類より低めの傾向があります。
TIP / 成人式の準備スケジュール
振袖のレンタル・購入は1年半〜2年前から動き始めるのが理想です。人気の柄は高校3年生の1月(成人式シーズン直後)に予約が集中します。前撮り撮影は春〜秋に行うと混雑を避けられます。
新米パパ / 2歳児のパパ
成人祝いとして親から子供に渡すお祝い金の相場はどのくらいですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
親から子供への成人祝いは1万〜5万円が一般的です。振袖やスーツの費用を出す代わりにお祝い金は渡さないご家庭もあります。祖父母からは1万〜10万円と幅広く、腕時計やジュエリーなど記念品を贈るケースも多いですよ。

CHAPTER 05
成人式の歴史と変遷

成人式の起源は、奈良時代に行われていた「元服」の儀式にさかのぼります。元服は12〜16歳の男子が大人の髪型に結い直し、冠をかぶる儀式で、成人として社会に認められる重要な通過儀礼でした。女性の場合は「裳着(もぎ)」と呼ばれる儀式があり、成人女性の衣装を初めて身につけました。
現在のような成人式が始まったのは1946年(昭和21年)です。埼玉県蕨市で「青年祭」として開催されたのが最初とされ、戦後の若者を勇気づけるために企画されました。この取り組みが全国に広がり、1949年に1月15日が「成人の日」として国民の祝日に制定されました。2000年からはハッピーマンデー制度により、1月の第2月曜日に変更されています。
2022年4月の民法改正により成年年齢が18歳に引き下げられましたが、多くの自治体では従来通り20歳を対象に式典を開催しています。名称を「二十歳のつどい」「はたちの集い」に変更する自治体も増えています。

若者組と加入儀礼 -- 伝統的な成人のかたち

現代の成人式は昭和二十三年(1948年)に国民の祝日として制定されましたが、それ以前の日本には「若者組」への加入という伝統的な成人の仕組みがありました。民俗学の辞書「名語記」にも「成人の式」の記載があり、大人になることを社会的に認める儀礼は古くから存在していたのです。
民俗学では、成人の定義は「労働能力」「社会能力」の2つの側面から捉えられていました。労働能力とは一人前に仕事ができること、社会能力とは社会の一員としてふるまえることです。この2つを兼ね備えて初めて「一人前の大人」と認められました。

加入儀礼としての若者組

村の「若者組」への加入が成人の証とされていました。室町時代から東国を中心に若者組の組織があり、男の子は15歳前後で若者組に入りました。若者組は単なる仲間の集まりではなく、消防・夜警など地域の公的な役割も担う重要な組織でした。
成人になるための通過儀礼として、身体的な鍛錬や社会的な訓練が課されました。これは試練を乗り越えることで大人としての自覚と能力を身につけるという加入儀礼の考え方に基づいています。静岡県田方郡では「大間組(おおまぐみ)」と呼ばれる若者組があったことが記録に残っています。
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INFO
学校教育システムが広まることで、若者組のような伝統的な教育システムは次第に解体されていきました。しかし、現代の成人式にも加入儀礼の精神は受け継がれています。式典で社会の一員としての自覚を促す意味は、かつて若者組への加入で果たされていた役割と重なるものがあります。
新米パパ / 2歳児のパパ
昔は若者組に入ることが成人の証だったんですね。労働能力と社会能力の両方が求められていたというのは興味深いです。
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
そうなんです。若者組は消防や夜警など地域の安全を守る大切な役割を担っていました。大人になるということは、自分のことだけでなく地域社会に貢献できるようになることでもあったんですね。現代の成人式にも、その精神は脈々と受け継がれていますよ。

CHAPTER 06
成人式の服装ガイド

女性の振袖

成人式の女性の装いといえば振袖が定番です。振袖には「大振袖」「中振袖」「小振袖」の3種類があり、成人式では袖丈が約114cmの大振袖が最も格式が高く人気があります。色は赤、ピンク、青、緑などが定番ですが、近年は白、黒、くすみカラーなどモダンな色合いも増えています。
振袖の準備は、レンタルの場合は1年〜1年半前から予約するのが一般的です。人気の柄や色は早期に予約が埋まるため、高校3年生の春頃から検討を始めるとよいでしょう。購入の場合は20〜50万円、レンタルは5〜20万円が相場ですが、ヘアメイク・着付け・写真撮影のパック料金で提供するスタジオも多くあります。
TIP / 振袖の小物も忘れずに
振袖に合わせる小物として、帯揚げ・帯締め・草履(ぞうり)・バッグ・ショール・髪飾りが必要です。レンタルの場合はセットに含まれていることが多いですが、購入の場合は別途揃える必要があります。ショールは白のファーが定番ですが、ベルベットやカシミヤのストールも上品です。

男性の袴・スーツ

男性の成人式の装いは、紋付き袴かスーツが一般的です。紋付き袴は黒の五つ紋が最も格式が高いですが、近年はグレーや白、柄入りなど個性的なデザインも人気です。レンタル費用は3〜10万円程度が相場です。
スーツの場合はダークスーツ(黒・紺・チャコールグレー)が基本で、ネクタイやポケットチーフで華やかさを演出します。成人式後もビジネスシーンで着用できるため、この機会に仕立てのよいスーツを購入するのも賢い選択です。

成人式当日の流れ

  1. 01
    早朝:着付け・ヘアメイク
    振袖の場合は2〜3時間かかるため、朝5〜6時に美容室入りすることも。スーツの場合は自宅で準備可能。
  2. 02
    午前中:式典に参加
    多くの自治体では午前の部と午後の部に分けて開催。市長の挨拶、恩師からのメッセージ、記念品贈呈などが行われる。所要時間は1〜1.5時間程度。
  3. 03
    昼:同窓会・記念撮影
    式典後に中学校や高校の同窓会を開催するグループが多い。着崩れる前に友人や家族と記念撮影を。
  4. 04
    夕方:家族でのお祝い
    自宅や料亭で家族団らんの食事会。祖父母も招いてお祝いする家庭も多い。

成人式のお祝い金の相場

贈り手金額の目安備考
祖父母10,000〜100,000円振袖の購入・レンタル費用を負担するケースも多い
30,000〜100,000円振袖・スーツの購入費として渡すことが多い
親戚(叔父・叔母)10,000〜30,000円のし袋は紅白の蝶結び
友人・知人5,000〜10,000円プレゼントで贈ることも多い
成人祝いののし袋は紅白の蝶結び(花結び)を使います。表書きは「御成人御祝」「祝御成人」「成人おめでとう」などが一般的です。お祝い金の代わりに、腕時計やアクセサリー、財布などの記念品を贈るケースも増えています。
新米パパ
成人式に出席しないという選択肢もアリですか?
カゾイロ博士
もちろんです。成人式への出席は義務ではありません。海外留学中、仕事の都合、地元を離れているなどの理由で出席しない方も少なくありません。出席しなくても成人としての権利や義務に変わりはありませんし、前撮り写真だけ撮影して記念に残すという選択もあります。

成人の日を家族で祝う工夫

成人式は、お子さまの20年間の成長を振り返る家族にとっても大切な節目です。生まれた時の写真や手形、成長の記録をまとめたアルバムを用意してサプライズで渡すと、感動的な思い出になります。
家族から手紙を贈るのも素敵な演出です。「20年間育ててきた思い」「生まれた日のこと」「これからの人生への期待」を率直に綴った手紙は、どんな高価なプレゼントよりも心に残るものです。お子さまが大人になった今だからこそ、親としての想いを伝える良い機会にしてください。
成人の日は、親にとっても「子育ての一つの区切り」を迎える日です。20年間の子育ての日々を振り返り、ここまで育ってくれたお子さまに「ありがとう」を伝えましょう。そして新たな大人としての人生を歩み始めるお子さまを、これからも温かく見守っていきたいものです。

CHAPTER 07
成人式に向けた準備スケジュール

  1. 01
    高校3年生(4〜6月)
    振袖の下見・予約開始。レンタルは早めの予約がおすすめ。前撮り撮影の予約も。
  2. 02
    大学1年(夏〜秋)
    成人式の案内状が届く。出席確認と同窓会の計画開始。
  3. 03
    1か月前
    ヘアメイクの打ち合わせ。小物(草履・バッグ・髪飾り)の最終確認。
  4. 04
    前日
    持ち物チェック。着付け時間の再確認。防寒具の準備。
  5. 05
    当日
    早朝から着付け・ヘアメイク。式典→記念撮影→同窓会→家族でのお祝い。
振袖のレンタルは、成人式の1年以上前から予約が始まります。人気の色柄は早期に予約が埋まるため、高校3年生の春頃から動き始めるのがおすすめです。「まだ早い」と思われがちですが、じっくり比較検討する時間を確保することで、お子さまにぴったりの一着が見つかります。

成人式で気をつけたいマナー

成人式では新成人としてのマナーが問われます。式典中は私語を慎み、来賓の挨拶にはきちんと耳を傾けましょう。スマートフォンの使用は控え、撮影は許可された場面でのみ行います。振袖や袴を着用している場合は、階段の昇り降りや着席時の所作にも注意が必要です。
成人式は人生の大きな節目です。新成人にとっては大人としての自覚を持つきっかけであり、ご両親にとっては子育ての一つの到達点です。「おめでとう」と「ありがとう」の言葉が交わされる成人式の日が、すべてのご家族にとって忘れられない一日になりますように。

成人式のプレゼントアイデア

プレゼント予算目安おすすめポイント
腕時計10,000〜50,000円社会人になっても使える実用的な記念品
財布10,000〜30,000円大人の仲間入りにふさわしい上質な革製品
万年筆5,000〜30,000円名入れで世界にひとつだけの贈り物に
アクセサリー5,000〜30,000円ネックレスやブレスレットは記念になる
旅行券10,000〜50,000円友人との旅行や一人旅に使える
成人のお祝いには、大人としての新しい生活を応援するアイテムが喜ばれます。ビジネスで使える名刺入れやペンケース、通勤に使えるバッグなど、これからの社会人生活を見据えた実用的なプレゼントを選ぶと長く愛用してもらえます。

成人式と成人の権利・義務

2022年4月の民法改正により、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。これにより、18歳から親の同意なしにクレジットカードを作ったり、携帯電話の契約をしたり、一人暮らしの部屋を借りたりすることが可能になりました。一方、飲酒・喫煙・ギャンブルは引き続き20歳からと定められています。
成人としての権利が広がる一方で、責任も大きくなります。契約の取り消しが原則できなくなるため、悪質な勧誘やマルチ商法への注意が必要です。お子さまが18歳を迎える前に、契約やお金に関する基本的な知識を家庭で話し合っておくことが大切です。

CHAPTER 08
お食い初めの準備スケジュール

お食い初めを自宅で行う場合、準備は1〜2週間前から始めるのがおすすめです。まず、日程を決めて両家の祖父母に連絡し、参加者を確認します。次に、食器やお膳の手配、鯛(たい)の予約、歯固め石の準備を行います。前日には煮物や赤飯の下準備をしておくと、当日の負担が軽くなります。
お食い初めの食器は、正式には漆器のお膳を使用します。男の子は内外ともに朱塗り、女の子は外側が黒塗り・内側が朱塗りの漆器が伝統的です。ただし、現代では離乳食用の食器やベビー用のおしゃれな食器セットを使う家庭も多く、形式にこだわりすぎる必要はありません。お食い初め後も長く使える食器を選ぶのも実用的です。

歯固め石の入手方法

歯固め石は、お宮参りの際に神社の境内からお借りするのが一般的です。きれいに洗って使い、お食い初めが終わったら感謝を込めてお返しします。神社が近くにない場合は、河原で丸い小石を拾ったり、通販で専用の歯固め石を購入したりすることもできます。最近では碁石やパワーストーンを使う家庭もあり、選択肢は多様化しています。
TIP / お食い初めの便利サービス
お食い初め膳」の宅配サービスを利用すれば、鯛の姿焼き・赤飯・煮物・香の物・吸い物の一式が届きます。料金は3,000円〜8,000円程度で、調理の手間を省きながら本格的なお食い初めが楽しめます。
新米パパ
お食い初めの「養い親」は誰がやるべきですか?
カゾイロ博士
養い親は、参列者の中で最年長の方が務めるのが伝統的です。男の子なら祖父(おじいちゃん)、女の子なら祖母(おばあちゃん)が赤ちゃんを膝に抱いて食べさせる真似をします。ただし、祖父母が遠方の場合はパパやママが代わりに行っても全く問題ありません。大切なのは家族みんなでお祝いする気持ちです。
お食い初めは「一生食べ物に困らないように」という親の深い愛情が込められた行事です。赤ちゃんが実際に食べるわけではありませんが、家族全員で赤ちゃんの未来の幸せを祈り、食事を囲む温かな時間そのものに大きな意味があります。

お食い初めの地域ごとの違い

お食い初めは全国共通の行事ですが、地域によって独自の風習が見られます。関西地方では「食い延ばし」と呼び、生後120日目に行う地域があります。これは「寿命を延ばす」という意味が込められています。また、北海道や東北地方では、お食い初めの際に赤ちゃんの額に「大」の字を書く風習がある地域もあります。
使用する食材にも地域差があります。関東では蛤(はまぐり)のお吸い物が定番ですが、関西では鯛の吸い物を出すことが多いです。九州地方では、お食い初めの膳にタコを加える地域があり、「多幸(たこう)」の語呂合わせで縁起を担ぎます。沖縄では、お食い初めの代わりに「マースーデー」という行事があり、赤ちゃんの額に塩を塗って健康を祈ります。

CHAPTER 09
お食い初めのメニューと意味

鯛の姿焼き

「めでたい」の語呂合わせから、お祝いの席に欠かせない魚です。尾頭付きで焼き上げ、お膳の中央に飾ります。鮮魚店で予約すれば、きれいに焼き上げた鯛を用意してもらえます。サイズは20〜25cm程度が扱いやすく、価格は1,500円〜3,000円程度です。お食い初め後は鯛めしや鯛の潮汁にアレンジして、家族で美味しくいただきましょう。

赤飯

小豆の赤い色には邪気を払う力があるとされ、お祝いの席には欠かせません。もち米に小豆(またはささげ)を混ぜて蒸し上げます。炊飯器で手軽に作れる赤飯の素も市販されており、忙しい産後でも簡単に準備できます。

煮物

お食い初めの煮物には、れんこん(先が見通せる)、里芋(子孫繁栄)、にんじん(彩り)、たけのこ(すくすく育つ)などの縁起の良い食材を使います。筑前煮がお食い初めの煮物として最もポピュラーです。

香の物・酢の物

紅白なます(こうはくなます)は、大根とにんじんを細く切って甘酢で和えたもので、紅白の彩りがお祝いの席を華やかにします。梅干しを添える場合もあり、「しわが寄るまで長生きするように」という願いが込められています。

お吸い物

蛤(はまぐり)のお吸い物は、「良い伴侶に恵まれるように」という願いが込められた縁起物です。蛤の貝殻は対になった貝以外ではぴったり合わないことから、良縁の象徴とされています。手毬麩(てまりふ)や三つ葉を添えると見た目も華やかです。
お食い初めの料理は「五つの味」(甘・辛・酸・苦・塩)と「五つの色」(赤・白・黄・緑・黒)を揃えるのが理想です。すべてを手作りするのが難しい場合は、一部を市販品で補ったり、ケータリングを利用したりしても問題ありません。形式よりも、家族みんなで赤ちゃんの健やかな成長を祝う気持ちが大切です。

CHAPTER 10
お食い初めの服装マナー

お食い初めに特別な服装の決まりはありませんが、お祝いの場にふさわしい清潔感のある装いが望まれます。赤ちゃんには白いセレモニードレスや袴ロンパースを着せるのが人気です。袴ロンパースは和の雰囲気がありながら着脱が簡単で、赤ちゃんも動きやすいため、多くのママに支持されています。
パパはスーツまたはジャケットにスラックスなどのスマートカジュアルが無難です。ママはワンピースやブラウスにスカートなど、きれいめなスタイルがおすすめです。授乳中の場合は授乳口付きのワンピースを選ぶと便利です。祖父母も同様に、清潔感のある服装であれば問題ありません。

赤ちゃんの袴ロンパースの選び方

袴ロンパースは3,000円〜8,000円程度で購入でき、お食い初めだけでなくお正月初節句などの行事にも使い回せます。サイズは70〜80cmが生後100日前後の赤ちゃんに合います。素材は綿100%のものが肌に優しく、洗濯もしやすいのでおすすめです。
新米パパ
お食い初めの食べさせる順番って決まっているんですか?
カゾイロ博士
はい、正式な順番があります。ご飯→お吸い物→ご飯→魚→ご飯→お吸い物の順で、これを3回繰り返します。ただし、実際には赤ちゃんは食べませんので、箸先を唇に軽く当てる程度で大丈夫です。順番を間違えても縁起が悪くなることはありませんので、リラックスして進めてくださいね。
お食い初めは「食べることへの感謝」を教えてくれる行事でもあります。毎日の食事が当たり前ではなく、恵みであることを、赤ちゃんが大きくなったときに伝えてあげたい。お食い初めの写真を見せながら「あなたが食べ物に困らないようにと、みんなでお願いしたんだよ」と語る日が来ることを楽しみにしてください。

お食い初めの記念品・メモリアルグッズ

お食い初めの思い出を形に残すメモリアルグッズも人気です。歯固め石を名入りの桐箱に入れて保管したり、お食い初めで使った食器をガラスケースに飾ったりする家庭もあります。最近では、お食い初めの様子をプロのイラストレーターに描いてもらう「お食い初めイラスト」のオーダーサービスも登場しています。
お食い初めの日の新聞を記念に取っておくのもおすすめです。お子さまが大きくなったとき、「あなたのお食い初めの日には、世の中でこんなことがあったんだよ」と見せてあげれば、自分が生まれた時代への興味も芽生えます。日常の一瞬を切り取って残す工夫が、将来のかけがえのない宝物になるのです。
お食い初めは「百日祝い」とも呼ばれるように、赤ちゃんが生まれて100日を無事に迎えられたことへの感謝の行事です。この100日間、昼夜を問わず赤ちゃんのお世話に奔走してきたパパとママ。お食い初めの席で、互いの頑張りを労い合う時間も大切にしてください。
お食い初めの準備は少し手間がかかりますが、その手間をかけた分だけ、家族にとってかけがえのない思い出になります。赤ちゃんの小さな口に箸先を近づけるあの瞬間は、何年経っても色褪せることのない宝物です。形式にとらわれすぎず、わが家らしいお食い初めで、赤ちゃんの健やかな成長を祝ってください。
新米パパ
お食い初めは自宅と外食、どちらがおすすめですか?
カゾイロ博士
どちらにもメリットがあります。自宅なら赤ちゃんがリラックスでき、時間を気にせずお祝いできます。外食なら料理の準備や後片付けの手間がなく、プロの味を楽しめます。最近は「お食い初めプラン」を用意している料亭やホテルも増えていますよ。ご家族の状況に合わせて選んでくださいね。
お食い初めは赤ちゃんが初めて「食」に出会う記念日です。実際には食べませんが、家族全員が赤ちゃんの成長を祝い、未来の幸せを祈るこの行事は、日本が世界に誇る食文化の原点ともいえるでしょう。「いただきます」のその日まで、赤ちゃんの健やかな成長を見守りましょう。
赤ちゃんの笑顔に包まれたお食い初めの思い出は、家族にとって一生の宝物です。伝統を大切にしながらも、わが家らしいアレンジを加えて、世界に一つだけのお食い初めを楽しんでください。
お食い初めの伝統が教えてくれるのは、食べることの喜びと感謝の心です。家族みんなで赤ちゃんの未来を祝い、一生の思い出を作りましょう。

成人の祝いと贈り物のマナー

成人祝いの贈り物は、大人の仲間入りを祝う品を選ぶのがポイントです。男性には腕時計やネクタイ、名刺入れなどのビジネスグッズが定番で、女性には振り袖に合う髪飾りやバッグ、アクセサリーが喜ばれます。のし袋は紅白の蝶結びで、表書きは「御祝」「祝御成人」とします。
意外と見落とされがちなのが数珠(じゅず)のプレゼントです。大人になると親族の法事に参列する機会が増えるため、自分専用の数珠を持つことは社会人としてのたしなみでもあります。仏壇店や専門店で素材を選んで名入れすることもでき、一生使える実用的な贈り物として喜ばれます。
印鑑(実印・銀行印)も成人祝いの定番です。20歳を過ぎると、銀行口座の開設や車の購入、賃貸契約など、印鑑を使う場面が格段に増えます。象牙や水牛、チタンなど高品質な素材の印鑑を贈れば、一生使える実用品として喜ばれるでしょう。フルネームの実印と認印をセットにすると、あらゆる手続きに対応できて便利です。
成人式は、七五三十三参りに続く人生の大きな通過儀礼です。古くは「元服」「加冠」「裳着」などと呼ばれた儀式が現在の成人式へと受け継がれています。新成人の門出を心からお祝いし、この先の就職や結婚といった人生の節目を見守っていきましょう。

CHAPTER 11
成人式に関するよくある質問

A.
成人式への出席は任意です。進学や就職で地元を離れている方、式典の雰囲気が苦手な方は欠席しても問題ありません。ただし、地元の友人と再会できる貴重な機会でもあるため、可能であれば参加を検討してみてください。
A.
着る機会が成人式だけならレンタルがコスパ良好です。結婚式初詣などでも着たい場合は購入も検討しましょう。「ママ振袖」があれば、クリーニングとサイズ直しだけで費用を抑えられます。
A.
一般的には住民票がある自治体から案内が届きますが、地元の成人式に参加したい場合は、地元の自治体に問い合わせれば参加できることがほとんどです。事前に連絡しておくとスムーズです。
A.
前撮りは成人式の半年〜1年前に行うのが一般的です。春〜夏の時期は比較的予約が取りやすく、料金もオフシーズン割引がある場合があります。桜や紅葉のロケーション撮影を希望する場合は、その季節に合わせて予約しましょう。
『冠婚葬祭 暮らしのマナー大百科』では、成人式は大人になったことを社会的に認め祝福する儀式であると解説されています。もともとは男子の「元服(げんぷく)」、女子の「裳着(もぎ)」がルーツで、現在は各自治体が1月の成人の日前後に式典を開催する形が一般的です。同書によると、女性は振袖、男性はスーツまたは紋付袴を着用するのが主流で、お祝い金の相場は祖父母からは1万〜5万円、親戚からは1万〜3万円程度とされています。人生の節目として感謝の気持ちを伝える良い機会だとも記されています。

CHAPTER 12
まとめ

成人式は、大人としての第一歩を踏み出す人生の大きな節目です。振袖やスーツに身を包み、家族や友人とともに新たな門出を祝いましょう。準備は1年以上前から計画的に進め、一生の思い出に残る素敵な成人式を迎えてください。