男の子の初節句は、生まれて初めて迎える5月5日の端午の節句をお祝いする行事です。五月人形や鯉(こい)のぼりを飾り、柏餅(かしわもち)やちまきで健やかな成長を祈ります。この記事では、五月人形の種類と選び方、飾る時期、当日のお祝いの流れまでを詳しく解説します。

CHAPTER 01
男の子の初節句とは

男の子の初節句は、赤ちゃんが生まれて初めて迎える5月5日(端午の節句)のお祝いです。端午の節句には「男の子の健やかな成長と立身出世」を願う意味があり、兜や鎧の五月人形を飾って災厄から守ります。端午の節句の由来については端午の節句とは?で詳しく解説しています。
五月人形
男の子の初節句は端午の節句(5月5日)

CHAPTER 02
五月人形の種類と選び方

五月人形には大きく分けて以下の種類があります。飾る場所のスペースや予算に合わせて選びましょう。
種類特徴価格帯
兜飾り兜のみを飾るコンパクトなタイプ。マンション住まいに人気3万〜15万円
鎧飾り全身の鎧を飾る本格的なタイプ。見栄えが良い5万〜30万円
大将飾りかわいらしい武将の人形。子ども部屋にも合うデザイン3万〜10万円
ケース飾りガラスケース入りで出し入れ・掃除が簡単3万〜12万円
収納飾り飾り台がそのまま収納箱になるタイプ5万〜15万円
TIP
五月人形は一人に一つが基本。父親のお下がりを使い回すのは、本来の「身代わり」の意味からは避けたほうがよいとされています。ただし、家族の考え方次第で柔軟に判断して構いません。
新米パパ
五月人形は母方の実家が買うものですか?
カゾイロ博士
伝統的には母方の祖父母が贈るしきたりですが、最近は両家で折半したり、パパ・ママが自分たちで選ぶケースも増えています。大切なのは家族みんなで納得して選ぶことですよ。

CHAPTER 03
五月人形を飾る時期としまう時期

五月人形は4月上旬〜中旬に飾り始め、5月中旬までにしまうのが一般的です。春分(しゅんぶん)の日(3月20日頃)を過ぎたら飾り始めてもよいとされています。
雛人形とは異なり、五月人形はしまう時期が遅れても縁起が悪いとはされません。ただし、梅雨入り前にしまうのがカビ防止の観点からおすすめです。防虫剤を入れ、湿気の少ない場所に保管しましょう。

CHAPTER 04
鯉のぼりの選び方

鯉のぼりは「鯉が滝を登って龍になる」という中国の故事にちなみ、立身出世を願う飾りです。一戸建てなら庭に立てるポール式、マンションならベランダ用やスタンド式がおすすめです。室内用のミニ鯉のぼりも人気で、場所を選ばず飾れます。

CHAPTER 05
当日のお祝いの流れ

  1. 01
    五月人形・鯉のぼりを飾る
    4月上旬〜中旬に飾り付け。当日ではなく事前に済ませておく。
  2. 02
    お祝いの食事会を開く
    両家の祖父母を招き、柏餅・ちまき・鯛の尾頭付きなどの縁起物でお祝い。
  3. 03
    記念撮影をする
    五月人形の前で赤ちゃんの写真を撮影。袴ロンパースを着せるのも人気。
  4. 04
    菖蒲湯に入る
    端午の節句に菖蒲を入れたお風呂に入る風習。赤ちゃんは菖蒲の葉を浮かべるだけでもOK。

CHAPTER 06
五月人形の素材と作りの違いを知る

五月人形の品質は、使われている素材と製法によって大きく異なります。長く飾り続けるものだからこそ、購入前に素材の特徴を理解しておきましょう。
素材・製法特徴価格帯耐久性
本金箔押し純金の箔を手作業で貼る。豪華で格式が高い15万〜50万円高い(変色しにくい)
金メッキ金属に金のメッキを施す。光沢があり見栄えがよい5万〜15万円中程度(経年で剥がれることも)
正絹(しょうけん)絹100%の生地。上品な光沢と手触り10万〜30万円高い(虫食いに注意)
化繊ポリエステルなどの合成繊維。色落ちしにくくお手入れが楽3万〜10万円高い(虫食いに強い)
木製木を彫って作る木彫り五月人形。温かみのあるデザイン5万〜20万円高い(割れに注意)
専門店で購入する場合は、素材の説明を店員に確認しましょう。ネット通販では写真と実物の印象が異なることがあるため、可能であれば実物を見てから購入するのが安心です。大手百貨店やイオンなどでは1月頃から展示が始まります。
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INFO / 五月人形の「格」と選び方
五月人形には「格」があり、大将飾り(武者人形)よりも鎧飾りのほうが格上とされます。しかし現代では住環境や好みで選ぶのが主流です。「格が上だから良い」というわけではなく、飾る場所と家族の好みに合ったものを選ぶのが一番です。

五月人形の飾り方と配置のポイント

五月人形を美しく飾るためには、配置のルールとコツを知っておくとよいでしょう。
  1. 01
    飾る場所を決める
    リビングや和室の床の間が定番です。直射日光が当たらず、エアコンの風が直接当たらない場所を選びましょう。玄関は避けるのが一般的です。
  2. 02
    台の上に毛せん(布)を敷く
    兜飾りや鎧飾りの下に緑色の毛せん(フェルト布)を敷くと、五月人形が映えます。付属のものがない場合は、布屋で手に入ります。
  3. 03
    弓と太刀の配置
    向かって左側に弓、右側に太刀を飾るのが基本です。弓は戦で先に放つものなので左(上座)に配置します。
  4. 04
    鯉のぼりとの位置関係
    室内に鯉のぼりも飾る場合は、五月人形の近くに配置すると統一感が出ます。ベランダや庭の鯉のぼりとは別に、室内用のミニサイズを添えるのもおすすめです。
  5. 05
    名前旗・名入れ木札を添える
    五月人形の横に赤ちゃんの名前が入った旗や木札を置くと、「この子のために飾っている」という意味が明確になります。2,000〜8,000円程度で購入できます。

鯉のぼりの種類と選び方を深掘り

鯉のぼりにはさまざまなタイプがあり、住環境に合わせて選ぶことが大切です。以下に代表的な種類をまとめました。
タイプ適した住環境サイズ価格帯
庭園用ポール式一戸建て(庭あり)3〜8m1万〜10万円
ベランダ用マンション・アパート1〜2m5,000〜3万円
スタンド式(庭用)一戸建て(ポールを立てられない場合)2〜4m1万〜5万円
室内用ミニサイズどの住環境でもOK30cm〜1m2,000〜1万円
ウォールデコ壁掛けタイプ50cm〜1m1,500〜5,000円
マンションのベランダに鯉のぼりを設置する場合は、管理規約を事前に確認しましょう。ベランダの外側に飾ることを禁止しているマンションもあります。その場合は室内用のミニ鯉のぼりやウォールデコを選ぶのがおすすめです。
新米パパ
鯉のぼりと五月人形、両方必要ですか?予算的にどちらかにしようかと思っているのですが。
カゾイロ博士
どちらか一方でも大丈夫ですよ。五月人形は「身代わりとなって厄を受ける」もの、鯉のぼりは「立身出世を願う」ものと、それぞれ意味が異なりますが、両方揃えなければならない決まりはありません。予算とスペースに合わせて選びましょう。

次男・三男が生まれた場合の五月人形

次男や三男が生まれた場合、五月人形をどうするかは多くのご家庭が悩むポイントです。本来のしきたりでは一人に一つずつ用意するのが理想とされています。五月人形には「赤ちゃんの身代わりとなって厄を受ける」という意味があり、兄の人形を共用すると「兄の厄を弟も引き受ける」ことになるためです。
とはいえ、現実的にはスペースや予算の制約があります。次男以降にはコンパクトな兜飾りや大将飾りを追加で購入するのが折衷案として人気です。長男の鎧飾りの横に、次男の兜飾りを並べて飾ると、それぞれの成長を祝う気持ちが形になります。
一人一つずつ用意する
本来のしきたりに沿った方法。スペースと予算があれば理想的
コンパクトな人形を追加する
兜飾りや大将飾りを次男用に追加。3万円前後から購入可能
名前旗だけ追加する
人形は共用し、それぞれの名前旗を飾る。2,000〜5,000円で済む
鯉のぼりの子鯉を追加する
鯉のぼりに次男の分の子鯉を追加して飾る。色違いにするのが一般的

CHAPTER 07
端午の節句の風習と行事を楽しむ

菖蒲湯の入れ方と効能

端午の節句には菖蒲湯(しょうぶゆ)に入る風習があります。菖蒲(しょうぶ)の強い香りには邪気を払う力があるとされ、古くから厄除けの行事として行われてきました。スーパーや花屋で菖蒲の葉が束になって販売されるので、5月4日〜5日に購入するとよいでしょう。
  1. 01
    菖蒲を購入する
    花菖蒲ではなく、葉菖蒲(ショウブ)を選ぶ。スーパーや花屋で5月初旬に販売される。
  2. 02
    浴槽にお湯をためる
    いつもより少し熱めのお湯(42〜43度)をため、菖蒲の葉を数本浮かべる。香りが出やすくなる。
  3. 03
    赤ちゃんと一緒に入る
    お湯の温度は赤ちゃんに合わせて38〜40度に調整する。菖蒲の葉で赤ちゃんの肌をこすらないよう注意。
  4. 04
    菖蒲の葉で頭を巻く
    菖蒲の葉を赤ちゃんの頭に巻くと「健やかに育つ」とされる風習がある。写真を撮ると記念になる。

外飾りと室内飾りの組み合わせ

端午の節句の飾り付けは、外飾り(鯉のぼり)と内飾り(五月人形)の組み合わせが理想です。外飾りは「天の神様に男の子が生まれたことを知らせ、守ってもらう」目印としての意味があり、内飾りは「子どもの身を守る」お守りの意味があります。
現代では住環境の都合で外飾りが難しいケースも多いですが、ベランダ用の小さな鯉のぼりや室内用の飾りで代用することもできます。外飾りと内飾りの両方を揃えなくても、どちらか一方だけでも十分にお祝いの意味があります。

初節句のお祝いに招かれたときのマナー

初節句のお祝い会に招かれた場合、ゲスト側にもいくつかのマナーがあります。
お祝い金を持参する
関係性に応じた金額をのし袋に入れて持参する。当日手渡しでOK
手土産を持っていく
お祝い金とは別に、菓子折りや赤ちゃん向けのギフトを持参すると喜ばれる
服装はきれいめカジュアル
堅苦しいフォーマルは不要だが、普段着は避ける
赤ちゃんを抱っこする際の注意
抱っこする前に手を洗い、香水はつけない。風邪をひいている場合は赤ちゃんに近づかない
長居しすぎない
赤ちゃんの体力を考え、2〜3時間を目安にお開きにするのが配慮
新米パパ
お祝い会に呼ばれたのですが、何か気をつけることはありますか?
カゾイロ博士
赤ちゃんの体調が第一ですので、長居は禁物です。写真を撮りたい気持ちはわかりますが、フラッシュは赤ちゃんがびっくりするので自然光で撮影しましょう。また、体調が悪い場合は無理に参加せず、別日にお祝いを届けるのがベストです。

初節句の記念品・思い出の残し方

初節句は赤ちゃんの大切な記念日です。将来お子さんに見せてあげられるよう、さまざまな形で思い出を残しましょう。
フォトアルバム
五月人形と一緒に撮った写真をアルバムにまとめる。毎年同じ構図で撮ると成長がわかる
手形・足形アート
赤ちゃんの手形・足形を取り、鯉のぼりや兜のデザインにアレンジする
成長記録カード
身長・体重・手形・足形を記録したカードを人形と一緒に保管する
動画撮影
食事会の様子やお祝いの瞬間を動画に収める。スマホでも十分きれいに撮れる
プロの出張撮影
2万円前後でプロのカメラマンに自宅に来てもらい、自然な雰囲気の写真を撮影してもらえる
思い出の品は五月人形と一緒に保管しておくと、翌年飾るときに「去年はこんなに小さかったんだ」と成長を実感できます。収納箱の中に手形カードや写真を入れておくだけで、年に一度の成長アルバムのように楽しめます。

CHAPTER 08
兜飾り・鎧飾りの各パーツの意味

五月人形の兜や鎧には、それぞれのパーツにお子さまを守る意味が込められています。は頭を守る防具であり、知恵と判断力の象徴です。前立て(まえだて)は兜の正面に付く飾りで、龍や鍬形(くわがた)のデザインが多く、威厳と力強さを表しています。
鍬形(くわがた)
兜の左右に広がるV字型の飾り。植物の芽が力強く伸びる姿を模しており、成長と繁栄を象徴します。
吹き返し(ふきかえし)
兜の両側に広がる部分。矢を防ぐ役割があり、災難から身を守る意味があります。
忍び緒(しのびお)
兜を顎の下で結ぶ紐。しっかりと結ばれた紐は、強い意志と忍耐力を表しています。
袖(そで)
鎧の肩から腕を覆う部分。外敵から身を守る意味があり、お子さまの安全を祈ります。
佩楯(はいだて)
腰から太ももを守る防具。しっかりした足腰と行動力の象徴です。

五月人形のメンテナンスと長期保管

五月人形は毎年飾って片付けるため、適切なメンテナンスと保管が長持ちの秘訣です。片付ける際は、まず柔らかい布や筆で埃を丁寧に払います。金属部分は素手で触ると手の油分が錆の原因になるため、手袋を使って扱いましょう。
保管場所は直射日光の当たらない、湿度の低い場所が理想です。押入れの上段や納戸のクローゼットが適しています。人形用の防虫剤(樟脳やナフタリン)を箱の中に入れますが、異なる種類の防虫剤を混ぜないことが重要です。化学反応を起こして人形を傷める可能性があります。毎年同じ種類の防虫剤を使うよう心がけましょう。
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CAUTION / 五月人形の保管で避けるべきこと
ビニール袋に密封して保管するのは避けましょう。湿気がこもりカビの原因になります。購入時の段ボール箱に薄紙で包んで収納し、箱の蓋は完全に閉じずに少し隙間を開けておくと空気が循環します。

CHAPTER 09
初節句のお祝い会 ─ 進行と挨拶例

初節句のお祝い会を主催する場合の進行をご紹介します。堅苦しい式典にする必要はなく、家族の温かい雰囲気の中でお祝いしましょう。
  1. 01
    お迎えとご挨拶
    祖父母や親戚が到着したら、赤ちゃんを見せてご挨拶します。「本日はお集まりいただきありがとうございます」と感謝を伝えましょう。
  2. 02
    記念撮影
    五月人形の前で赤ちゃんの写真を撮影します。家族全員での集合写真も忘れずに。
  3. 03
    乾杯・お祝いの食事
    父親または祖父が「○○の健やかな成長を祈って」と挨拶し、乾杯します。赤ちゃんの近況報告をしながら食事を楽しみましょう。
  4. 04
    お祝い金・プレゼントの受け渡し
    お祝い金やプレゼントを受け取り、感謝の言葉を伝えます。その場で開封し、喜びを共有しましょう。
  5. 05
    お開き
    「本日は○○のためにお集まりいただき、ありがとうございました」と締めの挨拶をします。お土産(内祝い)があれば手渡します。

端午の節句の食べ物 ─ 柏餅とちまきの意味

端午の節句の代表的な食べ物である柏餅は、柏の葉が新芽が出るまで古い葉が落ちないことから「子孫繁栄」「家系が途絶えない」という縁起を担いでいます。関東地方を中心に食べられており、こしあん・つぶあん・味噌あんの3種類が定番です。
ちまきは関西地方で多く食べられる端午の節句の食べ物です。中国の故事「屈原(くつげん)」に由来し、厄災を祓う食べ物として伝わりました。もち米を笹の葉で包んで蒸したもので、素朴な味わいが特徴です。赤ちゃんはまだ食べられませんが、将来お子さまと一緒に食べる日を楽しみにしながら、大人が味わいましょう。
新米パパ
次男が生まれた場合、五月人形はもう一つ必要ですか?
カゾイロ博士
伝統的には一人に一つが基本です。五月人形はお子さまの身代わりとなって厄を引き受けるとされているため、兄弟で共有するのは本来の意味からすると好ましくありません。ただし、スペースや予算の都合もありますので、小さな武者人形や鯉のぼりを追加する方法もありますよ。

鯉のぼりの選び方と飾り方

鯉のぼりは、端午の節句に男の子の健やかな成長と立身出世を願って飾る伝統的な飾りです。「鯉の滝のぼり」の故事に由来し、鯉のように逆境に負けず力強く生きてほしいという親の願いが込められています。一戸建ての庭には大型のポール式鯉のぼり(全長3〜5メートル)が迫力があり、ベランダにはベランダ用のコンパクトな鯉のぼりセットが便利です。
タイプサイズ設置場所価格帯
庭園用(ポール式)3〜8メートル庭(地面にポールを立てる)30,000〜100,000円
ベランダ用1〜2メートルマンションのベランダ10,000〜30,000円
室内用(スタンド型)50cm〜1メートルリビング・玄関3,000〜15,000円
壁掛けタペストリー〜1メートル壁面2,000〜8,000円
マンション住まいの場合は、管理規約でベランダに鯉のぼりを飾れない場合もあります。事前に管理組合に確認しておきましょう。室内用の鯉のぼりなら規約に関係なく飾れますし、木製やちりめん素材のおしゃれなデザインが増えているため、インテリアとしても楽しめます。

初節句の記念品 ─ 手形・足形とメモリアルグッズ

初節句は赤ちゃんの成長を記録する絶好の機会です。特に人気があるのが手形・足形アートで、初節句の日に赤ちゃんの手形と足形を取り、フレームに入れて飾ります。インク台を使って紙に押す方法のほか、粘土に押して立体的な記録を残すキットも販売されています。手形・足形と一緒に日付、体重、身長を記録しておくと、成長の記録としても価値のある記念品になります。
フォトブックやアルバムの作成も定番の記念品づくりです。初節句の写真をまとめたフォトブックは、祖父母へのプレゼントとしても最適です。表紙に赤ちゃんの名前と初節句の日付を入れ、お祝いの食事、五月人形との記念写真、家族の集合写真など、一日の思い出を凝縮した一冊に仕上げましょう。オンラインのフォトブック作成サービスを利用すれば、スマホの写真から簡単に注文でき、1冊1,500〜3,000円程度で作成できます。
新米パパ
初節句の記念に何か特別なものを残したいのですが、おすすめはありますか?
カゾイロ博士
タイムカプセルはいかがでしょうか。初節句の日の新聞、写真、パパママからのお手紙、赤ちゃんの身長体重の記録を箱に入れて封をし、成人式や20歳の誕生日に開封するのです。20年後に家族で開ける瞬間は、きっとかけがえのない思い出になりますよ。

菖蒲湯の入れ方と意味

端午の節句には菖蒲湯(しょうぶゆ)に入る風習があります。菖蒲の葉の強い香りには邪気を祓う力があるとされ、古くから厄除けの植物として用いられてきました。菖蒲湯の作り方は簡単で、花屋やスーパーで購入した菖蒲の葉を束にして湯船に浮かべるだけです。お湯を張る前に菖蒲を入れておくと、より香りが立ちます。
赤ちゃんを菖蒲湯に入れることもできますが、肌がデリケートな時期なので長湯は避け、菖蒲の葉が直接肌に触れないよう注意しましょう。菖蒲湯に入浴剤を加えると、よりリラックス効果が高まります。菖蒲は「尚武(武道を尊ぶ)」と同音であることから、男の子の成長を祝うにふさわしい植物とされています。

CHAPTER 10
五月人形を誰が購入するか ─ 両家の話し合い

五月人形を誰が購入するかは、各家庭の事情や地域の慣習によって異なります。伝統的には父方の実家が贈るとされる地域が多いですが、関西では母方の実家が贈る風習もあります。現代では両家で折半したり、赤ちゃんの両親が自分たちで購入したりするケースも増えています。
重要なのは、購入前に両家と十分に話し合うことです。祖父母は「孫のために立派な人形を贈りたい」という気持ちを持っていることが多く、両家とも購入を希望する場合はどちらか一方が五月人形を担当し、もう一方が鯉のぼりやお祝い金を贈るという分担方法がスムーズです。大切なのは金額の大小ではなく、赤ちゃんの成長をみんなで祝う温かい気持ちです。事前に話し合いの場を設けて円満に決めましょう。
新米パパ
五月人形はいつ頃から飾って、いつ片付ければいいですか?
カゾイロ博士
飾り始めは春分の日(3月20日頃)から4月中旬までの間が目安です。片付けは5月5日を過ぎたら早めに行いましょう。雛人形と違って「出しっぱなしにすると婚期が遅れる」という言い伝えはありませんが、梅雨の湿気で傷む前に5月中旬までには収納するのがおすすめです。

五月人形の購入時期と選び方のポイント

五月人形は毎年2月〜3月頃から店頭に並び始め、3月下旬〜4月上旬が購入のピークです。人気のデザインは早めに売り切れることがあるため、初節句の年は2月中に店舗を訪れて下見をしておくと良いでしょう。通販サイトでも購入できますが、質感や大きさを確認するために実物を見て選ぶことをおすすめします。
初節句の男の子のお祝いは、端午の節句の伝統を赤ちゃんに伝える大切な行事です。五月人形や鯉のぼりには、お子さまが強く逞しく育ってほしいという親の願いが込められています。人形選びから食事の準備、記念撮影まで、一つひとつの準備を楽しみながら進めていきましょう。
五月人形は赤ちゃんが成長した後も毎年飾り続けるものです。最初は人形に無関心だった赤ちゃんが、翌年には興味津々で見つめ、3歳になると「かっこいい!」と目を輝かせる。そんな年ごとの変化を見守ることも、親にとっての大きな喜びです。兜や鎧の各パーツの意味を年齢に応じて教えていくことで、日本の伝統文化への理解も自然と深まっていくでしょう。
端午の節句にまつわる食べ物や風習は、お子さまが大きくなってからも一緒に楽しめます。柏餅を一緒に食べたり、菖蒲湯に入ったり、鯉のぼりの歌を歌ったり。こうした季節の行事を毎年家族で楽しむことが、子どもの情操を豊かにし、家族の絆を深めてくれるのです。初節句はその第一歩となる特別な日です。
初節句をより特別な日にするためには、家族みんなで楽しめる工夫を取り入れることが大切です。手形や足形を記念に残したり、成長の記録を写真やビデオに収めたりすることで、後から振り返る楽しみも生まれます。赤ちゃんが大きくなったときに、初節句のエピソードを語り聞かせてあげることも素敵な思い出づくりの一つです。
初節句の準備や当日の進行に不安がある場合は、経験のある家族や友人に相談してみましょう。また、地域の子育て支援センターなどでも、行事の進め方についてアドバイスを受けられることがあります。大切なのは形式にとらわれすぎず、赤ちゃんと家族が幸せな時間を過ごすことです。
初節句のお祝いを通じて、赤ちゃんの成長を家族みんなで見守りましょう。
五月人形は直射日光の当たらない場所に飾るのが鉄則です。日光や照明の熱で顔の彩色が退色したり、金属部品が変色したりする原因になります。湿気の少ない場所を選び、エアコンの風が直接当たらない位置に設置しましょう。
片付ける時期は端午の節句が終わったら5月中旬までに収納するのが一般的です。雛人形と違い「出しっぱなしにすると婚期が遅れる」という言い伝えはありませんが、梅雨前にしまうことでカビや虫食いを防げます。防虫剤は人形専用のものを使い、新聞紙で包んでから桐箱や段ボール箱に入れて保管しましょう。

CHAPTER 11
よくある質問

A.
必須ではありませんが、袴風のロンパースやベビー袴が人気です。写真映えもよく、記念撮影にぴったりです。
A.
生後2〜3か月以降なら問題ありませんが、肌の弱い赤ちゃんは菖蒲の葉を浮かべるだけにしましょう。心配な場合は足湯だけでも厄除けの意味があります。
A.
義務ではありませんが、初節句に合わせて神社で健康祈願のご祈祷を受けるご家庭もあります。初穂料は5,000〜10,000円が相場です。
A.
年末〜1月上旬が早期割引の時期で、10〜20%オフになる店舗もあります。ただし人気商品は早くに売り切れるため、価格と品揃えのバランスを見て1月中に購入するのがおすすめです。
A.
飾っている間はホコリを毛ばたきで優しく払います。しまう際は柔らかい布で拭き、人形専用の防虫剤を入れて保管します。素手で触ると指紋が残るため、柔らかい手袋をして扱いましょう。
A.
コンパクトな兜飾りやケース飾りなら、テレビボードやチェストの上にも置けます。奥行き30cm、幅40cm程度のスペースがあれば十分な商品も多いです。
A.
本来の「身代わり」の意味からは、一人に一つ新しいものを用意するのが理想です。ただし、祖父母から受け継いだ五月人形を大切にしたいという気持ちも尊重されるべきで、家族の考え方で判断して構いません。
A.
神社やお寺の人形供養に出すのが丁寧な方法です。多くの寺社で毎年秋頃に人形供養祭が開催されています。供養料は3,000〜5,000円程度が相場です。
『冠婚葬祭 暮らしのマナー大百科』では、男の子の初節句(端午の節句)には五月人形を飾り、鯉のぼりを揚げて健やかな成長を祈るのが伝統とされています。五月人形には兜飾り・鎧飾り・武者人形の種類があり、同書では「災いから身を守る」という願いが込められていると解説されています。鯉のぼりは鯉が滝を昇って龍になるという中国の「登龍門」の故事に由来し、男児の立身出世を象徴します。贈り手は伝統的には母方の祖父母とされますが、現在は両家で相談して購入する家庭も多いと紹介されており、飾り始めは4月中旬ごろが目安とのことです。

CHAPTER 12
まとめ

男の子の初節句は、五月人形や鯉のぼりを飾り、柏餅やちまきで健やかな成長を祝う大切な行事です。五月人形は兜飾りやケース飾りなどスペースに合わせて選び、4月上旬〜中旬に飾りましょう。当日は家族で食事会を開き、記念撮影で思い出を残してください。初節句のお祝い全般については初節句の総合ガイドもご参照ください。