女の子の初節句は、生まれて初めて迎える3月3日の桃の節句をお祝いする行事です。雛人形を飾り、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物で健やかな成長と幸せを祈ります。この記事では、雛人形の種類と選び方、飾る時期、当日のお祝いの流れまでを詳しく解説します。

CHAPTER 01
女の子の初節句とは

女の子の初節句は、赤ちゃんが生まれて初めて迎える3月3日(桃の節句・ひな祭りのお祝いです。雛人形には「子どもの身代わりとなって厄を引き受ける」という意味があり、女の子の幸福と健康を願って飾ります。桃の節句の由来についてはひな祭りとは?で詳しく解説しています。
雛人形
女の子の初節句はひな祭り(3月3日)

CHAPTER 02
雛人形の種類と選び方

雛人形は飾るスペースと予算に合わせてさまざまな種類から選べます。
種類特徴価格帯
親王飾りお内裏様とお雛様の2体のみ。省スペースで人気No.13万〜20万円
三段飾り親王+三人官女の5体。見栄えと省スペースのバランスがよい5万〜25万円
七段飾り15体フルセット。伝統的で豪華だが広いスペースが必要10万〜50万円以上
ケース飾りガラスケース入り。ホコリがつかず出し入れが簡単3万〜15万円
木目込み人形丸みのあるやさしい顔立ち。モダンなインテリアにも合う5万〜20万円
つるし雛布製の小さな飾りをつるすタイプ。メインの雛人形に添えて飾る5,000〜3万円
新米パパ
マンションなので七段飾りは無理そうです。親王飾りだけでも大丈夫ですか?
カゾイロ博士
もちろん大丈夫です。最近は親王飾りが最も人気がありますよ。コンパクトなぶん、お顔や衣装にこだわった上質なものを選ぶご家庭が増えています。
TIP
雛人形は一人に一つが本来のしきたり。お母さんの雛人形を娘に引き継ぐのは、「身代わり」の意味からは避けたほうがよいとされていますが、家族の考え方で柔軟に判断して構いません。二人目の女の子には小さめの雛人形やつるし雛を用意するのも素敵です。

CHAPTER 03
雛人形を飾る時期としまう時期

雛人形は立春(りっしゅん)(2月4日頃)から2月中旬までに飾り始め、3月3日が過ぎたら早めにしまうのが一般的です。「雛人形をしまい遅れると嫁に行き遅れる」という言い伝えもありますが、これは「片付けをきちんとできる子に育つように」という教訓から生まれた俗説です。
しまう際は、晴れた湿度の低い日を選びましょう。人形専用の防虫剤を入れ、直射日光の当たらない場所に保管します。素手で触ると指紋がシミの原因になるため、柔らかい手袋をして扱うのがおすすめです。

CHAPTER 04
当日のお祝いの流れ

  1. 01
    雛人形を飾る
    立春〜2月中旬に飾り付け。当日ではなく2週間以上前に済ませておく。
  2. 02
    お祝いの食事会を開く
    両家の祖父母を招き、ちらし寿司・はまぐりのお吸い物・菱餅でお祝い。
  3. 03
    記念撮影をする
    雛人形の前で赤ちゃんの写真を撮影。被布(ひふ)や袴ロンパースが人気。
  4. 04
    初節句の記念品を残す
    手形・足形アートや記念写真をアルバムに。プロに出張撮影を依頼するのもおすすめ。

CHAPTER 05
雛人形の顔立ち・衣装の選び方

雛人形を選ぶ際にこだわりたいのが顔立ち(お顔)です。雛人形のお顔には大きく分けて「京風」と「関東風」の2タイプがあり、印象が大きく異なります。
タイプ特徴印象主な産地
京風(京雛)目が細く、おっとりした上品な表情伝統的・古典的京都
関東風(関東雛)目がぱっちりして、ふっくらした丸顔現代的・可愛らしい埼玉(岩槻)・東京
木目込み人形丸みのあるコロンとしたフォルムモダン・ナチュラル東京・埼玉
ちりめん人形布製で柔らかい素材感温かみ・手作り感京都・各地
衣装にもこだわりましょう。正絹(しょうけん)の衣装は光沢が美しく高級感がありますが、価格も高くなります。化繊(ポリエステル)の衣装は色褪せしにくくお手入れが楽で、近年は品質も大幅に向上しています。衣装の柄は「桜」「梅」「松竹梅」などの吉祥文様が定番です。
新米パパ
雛人形の顔を見比べても、正直どれがよいかわかりません。選ぶコツはありますか?
カゾイロ博士
お顔の好みは人それぞれですので、パパとママが「かわいい」「素敵だ」と思えるものを選ぶのが一番です。できれば実物を見に行って、「この子だ」とピンとくるお顔を探してみてください。お子さんが大きくなったとき「パパとママが選んでくれたんだ」と嬉しくなるような人形を選びましょう。

雛人形の購入時期と選び方のスケジュール

雛人形は11月〜1月が購入の最適時期です。人気の商品は年末から品薄になるため、早めの下見と購入がおすすめです。
  1. 01
    10月〜11月:情報収集
    ネットやカタログで人形の種類・価格帯をリサーチ。予算と置き場所のサイズを測っておく。
  2. 02
    11月〜12月:実物を見に行く
    百貨店や人形専門店で実物を確認。複数のお店を回り、顔立ちや衣装を比較する。
  3. 03
    12月〜1月上旬:購入を決定
    早期購入割引を実施する店舗も多い時期。人気商品は1月中旬には売り切れることも。
  4. 04
    1月中旬〜2月上旬:届くのを待つ
    注文から納品まで1〜4週間かかる場合がある。立春(2月4日頃)までに届くよう早めに手配する。
  5. 05
    立春〜2月中旬:飾り付け
    届いた雛人形を開封し、飾り付ける。大安や友引の日に飾ると縁起がよいとされる。
TIP / 早期購入のメリット
11月〜12月に購入すると、10〜20%の早期割引を受けられる店舗が多いです。また、品揃えが最も豊富な時期なので、好みのお顔や衣装を見つけやすくなります。人形は一生もの。焦らず、じっくり選びましょう。

CHAPTER 06
雛人形の飾り方と配置のルール

雛人形の飾り方には、地域によって異なるルールがあります。
配置関東式京都式
お内裏様(男雛)向かって左向かって右
お雛様(女雛)向かって右向かって左
理由西洋式の国際儀礼に準じている日本古来の「左上位」の考え方に基づく
現在の主流全国的に関東式が多い京都とその周辺地域で京都式が見られる
お内裏様とお雛様の位置は、購入した人形の説明書に記載されていることがほとんどです。迷った場合は説明書を確認するか、購入店に問い合わせましょう。

三段飾り・七段飾りの配置

三段飾りや七段飾りの場合は、各段に飾る人形の順番が決まっています。上から順に「親王(お内裏様・お雛様)」「三人官女」「五人囃子」「随身(右大臣・左大臣)」「仕丁」と並べます。小物の配置も含めて、付属の説明書を見ながら丁寧に飾りましょう。
新米パパ
七段飾りの組み立てが難しそうで不安です。自分でできますか?
カゾイロ博士
七段飾りは確かに組み立てに時間がかかりますが、説明書を見ながら進めれば大丈夫です。初めての年は1〜2時間かかることもありますが、毎年飾っていると30分ほどで出来るようになりますよ。お子さんが大きくなったら一緒に飾ると、よい思い出になります。

市松人形・つるし雛の楽しみ方

市松人形とは

市松人形は、子どもの姿をかたどった日本人形で、雛人形とともに飾る伝統があります。昔は母方の実家から贈られるのが一般的で、お嫁入り道具の一つとされていました。現在では市松人形を飾るご家庭は減っていますが、上質な市松人形は芸術品としての価値もあります。
市松人形を雛人形と一緒に飾る場合は、雛人形の横や下段に配置します。衣装の色合いを雛人形と揃えると統一感が出ます。価格は1万円〜10万円以上と幅広く、職人の手作りのものは高価ですが、一生ものとして楽しめます。

つるし雛の魅力

つるし雛(つるし飾り)は、小さな布製の飾りをひもでつるして飾るもので、静岡県稲取が発祥とされています。一つひとつの飾りには意味が込められており、たとえば「うさぎ」は無病息災、「金魚」は美しく育つように、「桃」は長寿を願う意味があります。
うさぎ
力強く跳ねることから無病息災・飛躍の象徴
金魚
美しく優雅に育つようにとの願い
邪気を払い長寿を願う。桃の節句にちなんだ飾り
長寿の象徴。千年の寿命があるとされる
三角(薬袋)
病気を遠ざけるお守りの意味
椿
美しさと高貴さの象徴。冬から春にかけて咲く花
つるし雛はメインの雛人形に添えて飾るのが一般的ですが、スペースがない場合はつるし雛だけを飾るのも素敵です。手作りキットも販売されており、出産前の準備期間に手作りするママもいます。価格は5,000〜3万円程度で、コンパクトなものならリビングにも気軽に飾れます。

姉妹の場合の雛人形の考え方

二人目以降の女の子が生まれた場合、雛人形をどうするかは多くのご家庭が直面する悩みです。本来は一人に一つずつ用意するのがしきたりですが、現実的には以下のような対応をするご家庭が多いです。
対応内容メリット予算目安
二つ目の雛人形を購入コンパクトな親王飾りやケース飾りを追加それぞれの雛人形を持てる3万〜10万円
つるし雛を追加メインの雛人形は共用し、つるし雛を次女用に追加省スペースでお祝いできる5,000〜3万円
名前旗を追加雛人形は共用し、それぞれの名前旗を飾る最もコンパクトで経済的2,000〜5,000円
市松人形を贈る次女には市松人形を贈り、姉の雛人形と一緒に飾る伝統的な方法1万〜5万円
大切なのは「二人とも大切に思っている」という気持ちが伝わることです。形式にこだわりすぎず、家族が納得できる方法を選びましょう。二人分の名前旗を雛人形の両脇に立てるだけでも、「姉妹それぞれのお祝い」という意味を込めることができます。
i
INFO / 三姉妹・四姉妹の場合
三人目以降の女の子の場合も、考え方は同じです。全員に雛人形を用意するのが難しい場合は、つるし雛や名前旗を追加していく方法が現実的です。七段飾りの周りに小さな飾りが増えていく様子は、家族が増えていく喜びを象徴していて素敵です。

初節句の衣装と着せ方

初節句当日に赤ちゃんに着せる衣装は、記念撮影を意識して選びましょう。
衣装特徴価格帯おすすめポイント
被布(ひふ)着物の上に羽織るベスト型の和装3,000〜1万円着脱が簡単で赤ちゃんの負担が少ない
袴ロンパース袴風のデザインのロンパース2,000〜5,000円着物のように見えて普段着感覚で着せられる
ベビードレス白やピンクの洋装ドレス3,000〜8,000円お宮参りお食い初めでも使える
着物(本格的)正絹や化繊の赤ちゃん用着物5,000〜3万円写真映えは抜群だが着付けに手間がかかる
レンタル衣装写真スタジオや通販でレンタル3,000〜5,000円本格的な衣装を手軽に楽しめる
赤ちゃんの機嫌は読めないので、着替えがしやすい衣装を選ぶのがポイントです。袴(はかま)ロンパースは見た目が和装風でありながら着脱が簡単なので、初節句の衣装として最も人気があります。写真撮影の直前に着せ、撮影後はすぐに普段着に戻してあげましょう。
新米パパ
被布(ひふ)と袴ロンパース、どっちがおすすめですか?
カゾイロ博士
手軽さなら袴ロンパースが圧倒的です。被布はより本格的な和装感がありますが、赤ちゃんが動きにくいと感じることも。月齢が低いうちは袴ロンパースのほうがストレスなく着せられますよ。

CHAPTER 07
ひな祭り当日の過ごし方タイムスケジュール

初節句当日は赤ちゃんの体調とスケジュールに合わせて、無理なく過ごしましょう。以下は一般的なタイムスケジュール例です。
  1. 01
    9:00〜10:00 赤ちゃんの準備
    授乳とおむつ替えを済ませ、お祝い用の衣装に着替えさせる。機嫌のよいうちに雛人形の前で家族写真を撮影する。
  2. 02
    10:30〜11:00 ゲストの到着
    祖父母や親戚が到着。赤ちゃんのお披露目とお祝い金の受け渡し。雛人形を囲んで歓談する。
  3. 03
    11:30〜13:00 お祝いの食事
    ちらし寿司やはまぐりのお吸い物を囲んで食事会。赤ちゃんには離乳食のお祝いプレートを用意する。
  4. 04
    13:00〜13:30 記念撮影タイム
    全員の集合写真、赤ちゃんと祖父母の写真、赤ちゃんと雛人形の写真を撮影する。
  5. 05
    13:30〜14:00 赤ちゃんのお昼寝
    食事後は赤ちゃんが眠くなるタイミング。無理に起こさず、ゆっくり休ませる。
  6. 06
    14:00〜15:00 お茶とお菓子
    桜餅やひなあられを楽しみながら歓談。赤ちゃんが起きていれば抱っこしてもらう時間に。
  7. 07
    15:00頃 お開き
    手土産を渡してお見送り。赤ちゃんの体力を考え、長くても半日程度でお開きにする。
このスケジュールはあくまで目安です。赤ちゃんがぐずったり、授乳のタイミングがずれたりするのは当たり前のこと。スケジュール通りに進めることよりも、赤ちゃんと家族全員がリラックスして過ごせることを最優先にしましょう。

初節句の記念品と思い出の残し方

初節句の思い出をさまざまな形で残しておくと、お子さんが大きくなったときに喜びます。
フォトブック
オンラインサービスで簡単に作成可能。1冊2,000〜5,000円程度
手形・足形アート
赤ちゃんの手形を取り、雛人形や桃の花のデザインにアレンジ
成長記録日記
初節句の日の身長・体重・できるようになったことを記録する
動画メッセージ
祖父母からお孫さんへのメッセージを動画で撮影し、データで保管
タイムカプセル
初節句の写真やメッセージを手紙にし、20歳のお誕生日に開ける約束をする
雛人形の収納箱の中に毎年の記念写真を入れておくと、翌年飾るときに成長を振り返ることができます。「去年はこんなに小さかったんだね」と家族で話す時間も、初節句の大切な思い出の一部です。

雛人形のお手入れと保管方法

雛人形は繊細な作りのため、丁寧なお手入れと適切な保管が美しさを保つ秘訣です。片付ける際は、まず人形の顔や衣装に付いた埃を柔らかい筆で優しく払います。人形の顔(お顔)は特にデリケートなので、指で直接触れないようにしましょう。
収納する際は、お顔に柔らかい和紙を巻いて保護します。小物類は外れやすいため、パーツごとにティッシュや柔らかい布で包み、位置がわかるようにラベルを貼っておくと翌年の飾り付けがスムーズです。防虫剤は人形専用のものを使い、衣装に直接触れないよう箱の隅に置きます。
TIP / 雛人形を長持ちさせるポイント
年に一度、天気の良い乾燥した日に箱を開けて風通しをすると、カビや虫の被害を防げます。10月頃の晴れた日が最適です。直射日光は色褪せの原因になるため、日陰で風を通しましょう。万が一カビが発生した場合は、自分で処理せず人形店に相談するのが安心です。

初節句の写真撮影 ─ 雛人形と一緒に

初節句の記念写真は、雛人形と赤ちゃんの距離感がポイントです。雛人形のすぐ横に赤ちゃんを座らせると、人形が大きく写りすぎて赤ちゃんが目立たなくなることがあります。雛人形の少し手前に赤ちゃんを配置し、背景として雛人形が映るアングルがバランスの良い構図です。
撮影のコツは自然光を活用することです。窓際に雛人形を飾り、午前中のやわらかい光が入る時間帯に撮影すると、温かみのある美しい写真が撮れます。フラッシュは赤ちゃんの目に刺激が強いため使用は避けましょう。おすすめの小道具は、桃の花の造花、扇子、ひなあられなど。赤ちゃんの機嫌が良い時間帯を狙い、短時間で集中して撮影するのが成功の秘訣です。

CHAPTER 08
桃の節句の歴史と雛人形の変遷

桃の節句のルーツは、古代中国の「上巳(じょうし)の節句」にあります。3月最初の巳の日に川で身を清め、厄を祓う風習が日本に伝わりました。平安時代には貴族の子どもたちが「ひいな遊び」として小さな人形で遊ぶ文化があり、この人形遊びと上巳の節句が結びついて現在の雛祭りの原型が生まれました。
江戸時代に入ると雛人形は豪華になり、段飾りが登場しました。武家社会では女の子の嫁入り道具の一つとして雛人形を贈る風習が広まり、職人の技術も向上して精巧な人形が作られるようになります。現代ではコンパクトな親王飾りケース飾りが主流となり、マンション住まいの家庭でも飾りやすいサイズの雛人形が人気を集めています。
新米パパ
雛人形を出しっぱなしにすると婚期が遅れるという話は本当ですか?
カゾイロ博士
これは迷信ですのでご安心ください。ただし、「片付けをきちんとできる子に育ってほしい」というしつけの意味が込められているとも言われています。科学的根拠はありませんが、3月3日を過ぎたら湿気の少ない晴れた日を選んで早めに片付けるのは、人形の保存状態を良くする上でも理にかなっていますよ。

姉妹がいる場合の雛人形の扱い

姉妹がいる場合、それぞれに雛人形を用意するのが正式とされています。雛人形は「身代わり人形」としてお子さま一人ひとりの厄を引き受ける意味があるためです。ただし、現実的にはスペースや予算の制約もありますので、長女にフルセットの雛人形を用意し、次女以降には市松人形つるし雛、小さなケース飾りを追加する方法が多く取られています。
つるし雛は、小さな手作りの人形や飾りを糸で吊るす伝統的なお飾りです。静岡県東伊豆町の「稲取温泉雛のつるし飾り」が有名で、一つひとつの飾りに長寿、健康、美しさなどの願いが込められています。既存の雛人形の横に飾ると華やかさが増し、姉妹それぞれの雛飾りとして愛着がわくでしょう。

初節句のお祝い会 ─ 招待から当日までの流れ

初節句のお祝い会を主催する場合、招待は2〜3週間前までに行いましょう。祖父母には電話で、親戚や友人にはLINEやメールで連絡するのが一般的です。招待の際に伝えるべき情報は、日時、場所(自宅か外食か)、服装(カジュアルでOKなど)、駐車場の有無です。お祝い金の辞退を希望する場合は、招待時に「お気持ちだけで結構です」と伝えておきましょう。
  1. 01
    お迎え(10:30〜11:00)
    祖父母や親戚が到着したら赤ちゃんをお見せして、雛人形の前で一緒に記念撮影を行います。
  2. 02
    乾杯と食事(11:30〜13:00)
    パパまたは祖父が簡単に挨拶をして乾杯します。赤ちゃんの近況報告やエピソードを交えながら和やかに食事を楽しみましょう。
  3. 03
    お祝いの受け渡し(13:00〜)
    お祝い金やプレゼントをいただいたらその場でお礼を伝えます。赤ちゃんにぬいぐるみやおもちゃをいただいた場合は、反応を見せてあげると盛り上がります。
  4. 04
    お開き(14:00〜15:00)
    赤ちゃんの昼寝のタイミングに合わせてお開きにします。お土産や内祝いがあれば手渡しします。

桃の節句の地域の風習と文化

桃の節句の祝い方は地域によって特色があります。京都では「京雛」と呼ばれる雛人形が伝統的で、関東の雛人形とは男雛と女雛の配置が左右逆になっています。これは御所(皇居)における天皇と皇后の位置に倣ったもので、京雛は向かって右が男雛、関東雛は向かって左が男雛です。
鳥取県の鳥取市和歌山県の淡嶋神社では「流し雛」の行事が行われ、紙や藁で作った小さな人形を川や海に流して厄を祓います。流し雛は雛祭りの原型ともいえる古い風習で、子どもの無病息災を願う意味があります。初節句をきっかけに、地元の伝統行事に参加してみるのも良い思い出になるでしょう。また、静岡県東伊豆町の「稲取温泉雛のつるし飾りまつり」は全国的に有名で、色とりどりのつるし雛が飾られた街並みは圧巻の美しさです。

初節句のお祝いに関する両家の調整

初節句のお祝いでは、父方と母方の祖父母の間で調整が必要になることがあります。伝統的には雛人形は母方の実家が贈るとされていますが、現代ではこの慣習は地域や家庭によってさまざまです。両家のバランスを取るため、雛人形は母方、お祝い金は父方、食事会の費用は赤ちゃんの両親が負担するなど、役割を分担する方法もよく取られています。
トラブルを避けるためには、早い段階で夫婦が間に入り、両家の意向を確認して調整することが大切です。「せっかくのお祝いなので、気持ちよく楽しみましょう」というスタンスで話を進めると、角が立ちにくくなります。お金の話は直接しづらいものですが、曖昧なまま進めるとかえってこじれることがあります。率直に相談できる関係づくりを日頃から心がけましょう。

雛人形を長く飾り続けるために ─ 修理と買い替えの判断

雛人形は世代を超えて受け継がれることもありますが、年月が経つと傷みが出てくることがあります。顔のヒビ割れ、衣装の色あせ、小物の紛失などが代表的なトラブルです。軽微な損傷であれば人形店や修理専門店で修復できますが、修理費用は数千円〜数万円かかることがあります。
母親や祖母の雛人形を赤ちゃんに引き継ぎたいと考える方もいますが、伝統的には雛人形は一人に一つが基本です。雛人形は持ち主の身代わりとなって厄を引き受けるとされているため、他の方の人形を譲り受けることは本来の意味からすると好ましくないという考え方があります。ただし、代々受け継ぐことにも家族の絆という価値があるため、最終的には各家庭の判断で構いません。古い雛人形を感謝の気持ちとともに人形供養に出し、新しい人形を用意するという方法もあります。
TIP / 人形供養について
役目を終えた雛人形は、神社やお寺の人形供養祭に出すことができます。10月頃に人形供養祭を開催するお寺が多く、受付は通年で行っている場所もあります。郵送で受け付けてくれるお寺もあるため、近くに供養できる場所がない場合はインターネットで検索してみてください。
初節句の女の子のお祝いは、桃の節句の美しい伝統を赤ちゃんに伝える最初の機会です。雛人形選びから食事の準備、写真撮影まで、準備には手間がかかりますが、その一つひとつが家族の愛情の表れです。赤ちゃんが大きくなったとき、「あなたの初節句にはこんなに素敵なお祝いをしたんだよ」と写真を見せながら語り合える日が来ることを楽しみに、心を込めてお祝いの準備をしましょう。
雛人形は毎年飾るたびに赤ちゃんの成長を実感できる特別な存在です。去年は寝ているだけだった赤ちゃんが、今年は自分で座って雛人形を眺めている。来年はお雛様の前でポーズを取って写真に収まる。そんな年ごとの成長の記録を残していくことで、雛人形は単なる飾りではなく、家族の歴史を見守るかけがえのない宝物になっていくのです。
初節句は赤ちゃんの成長を祝い、家族の絆を深める大切な行事です。

CHAPTER 09
よくある質問

A.
必須ではありませんが、被布(ひふ)や袴ロンパースが人気です。赤ちゃんの負担にならない着やすいものを選びましょう。
A.
一般的には小学校高学年〜中学生くらいまで毎年飾ります。大人になっても飾り続けるご家庭もあり、特に決まりはありません。
A.
問題ありません。古い雛人形は神社やお寺の人形供養に出すと丁寧です。人形供養祭を行っている寺社に問い合わせてみましょう。
A.
祖父母は3〜10万円(人形代含む場合もあり)、親戚は5,000〜3万円、友人は3,000〜5,000円が目安です。詳しくは初節句のお祝い金の相場をご覧ください。
A.
11月〜12月が早期割引の時期で、10〜20%オフになる店舗が多いです。1月に入ると人気商品から売り切れていくため、品揃えの豊富な年末がベストタイミングです。
A.
直射日光と湿気が大敵です。飾っている間は直射日光を避け、しまう際は晴れた日に防虫剤を入れて保管します。素手で触ると指紋がシミになるため、柔らかい手袋で扱いましょう。
A.
リビングや和室の直射日光が当たらない場所がベストです。エアコンの風が直接当たる場所も避けましょう。床の間がある場合は床の間に飾るのが最も格式が高い飾り方です。
A.
特に決まりはなく、大人になっても飾り続けるご家庭もあります。処分する場合は神社やお寺の人形供養に出すのが丁寧です。供養料は3,000〜5,000円程度が一般的です。
A.
本来は一人に一つが理想ですが、大切に使われてきた雛人形を受け継ぐのも素敵なことです。その場合は人形供養で「役目を終えたことへの感謝」を伝え、改めて娘のために飾り直すとよいでしょう。
『冠婚葬祭 暮らしのマナー大百科』によると、女の子の初節句(桃の節句)には雛人形を飾り、ちらし寿司や蛤の吸い物を用意して健やかな成長と良縁を祈るのが伝統です。雛人形には七段飾り・三段飾り・親王飾り・ケース飾りなど多様な種類があり、住環境や予算に合わせて選ぶとよいと紹介されています。同書では、雛人形はもともと「子どもの厄災を人形(ひとがた)に移す」流し雛の風習に由来しており、一人にひとつ用意するのが本来の考え方だと解説されています。飾り始めは立春(2月4日ごろ)から2月中旬が目安で、ひな祭りが終わったら早めに片付けるのがよいとのことです。

CHAPTER 10
まとめ

女の子の初節句は、雛人形を飾り、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物で幸せと健康を願う大切な行事です。雛人形は親王飾りやケース飾りなどスペースに合わせて選び、立春から2月中旬までに飾りましょう。当日は家族で食事会を開き、記念撮影で思い出を残してください。初節句のお祝い全般については初節句の総合ガイドもご参照ください。