祖父母からのお年玉に、ふつうは贈与税はかかりません。国税庁は、年末年始の贈答などで社会通念上相当と認められるものには贈与税がかからないとしています。ただ、孫へのお年玉が数十万円になるような場合は気になりますよね。この記事では、お年玉と贈与税の関係、高額になるときの考え方を解説します。

CHAPTER 01お年玉に贈与税がかからない理由
贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。お年玉も形のうえでは「お金をもらう」ことですが、国税庁は贈与税がかからない財産として、次のようなものを挙げています。
個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの
お年玉は年末年始の贈答にあたるため、常識的な金額であれば贈与税はかかりません。相場どおりのお年玉を受け取るぶんには、税金の心配をする必要はないということです。
生活費・教育費として渡すお金も非課税
国税庁は、親子や祖父母と孫などの扶養義務者から、生活費や教育費にあてるために受け取ったお金で、通常必要と認められるものにも贈与税はかからないとしています。ただし、必要なときにそのつど直接支払いにあてるものに限られ、受け取ったお金を預金したり、株式などの購入にあてたりすると贈与税の対象になります。
CHAPTER 02高額なお年玉で気をつけたいこと
「社会通念上相当」に明確な金額の線引きはありません。孫へのお年玉として毎年数十万円を渡したり、一度に100万円を超えるお金を渡したりすると、お年玉の範囲を超えたふつうの贈与とみなされる可能性があります。
110万円
贈与税の基礎控除
ふつうの贈与には、受け取る人1人につき1年間で110万円の基礎控除があり、その年に受け取った贈与の合計が110万円以下であれば贈与税はかかりません。祖父母の両方や親戚など、複数の人からもらった合計で判断する点に注意しましょう。
CAUTION / まとまったお金を渡すときは事前に確認を
将来の学費などのためにまとまったお金を孫に渡したいときは、お年玉としてではなく、贈与のルールに沿って計画的に渡すことが大切です。具体的な扱いは状況によって異なるため、金額が大きい場合は税務署や税理士に相談しましょう。

CHAPTER 03もらったお年玉を子ども名義の口座で管理するときの注意
祖父母や親戚からもらったお年玉は、子ども名義の口座で管理する家庭が多いでしょう。子どものお金として管理していることがわかるよう、次の点を意識しておくと安心です。
- いつ、誰から、いくらもらったかを記録しておく
- 親のお金と混ぜず、子ども名義の口座に入れる
- 子どもが大きくなったら、通帳の存在と中身を本人に伝える
- 親が勝手に引き出して家計に使わない
新米パパ / 2歳児のパパ
うちの父が孫かわいさに、お年玉で10万円も包んでくれたんです。ありがたいけど、税金のことは大丈夫でしょうか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
その年にほかから大きな贈与を受けていなければ、受け取った合計は110万円の基礎控除の範囲に収まりますから、贈与税の心配はまずありません。ただ、ほかの孫とのバランスもありますから、おじいちゃんとは今後の金額を軽く話しておくといいかもしれませんね。
CHAPTER 04お年玉と贈与税に関するよくある質問
A.
社会通念上相当な金額のお年玉であれば、贈与税はかからず申告も不要です。その年に受け取った贈与の合計が110万円を超える場合は、申告が必要になることがあります。
A.
入学祝いも「祝物」として、社会通念上相当な金額なら贈与税はかかりません。金額が大きくなる場合は、その年の贈与の合計額を確認しておきましょう。
A.
学費をそのつど直接支払うためのお金なら非課税ですが、まとめてもらって預金しておく場合は贈与税の対象になることがあります。金額が大きい場合は税務署や税理士に確認しましょう。
NOTE / この記事の情報について
この記事は、国税庁のタックスアンサー(No.4405 贈与税がかからない財産)などをもとに、2026年10月時点の一般的な考え方をまとめたものです。個別のケースの判断は、税務署または税理士にご確認ください。
CHAPTER 05まとめ
お年玉は「年末年始の贈答」にあたるため、社会通念上相当な金額であれば贈与税はかかりません。高額になる場合は、ほかの贈与と合わせた1年間の合計が110万円を超えるかどうかが目安です。もらったお年玉は子ども名義の口座で記録をつけて管理しましょう。管理の仕方はお年玉の使い道と貯金の記事で紹介しています。










