結婚祝いや出産祝い、入学祝い、還暦祝いなど、人生の節目にはお祝い金を贈る機会が数多くあります。「いくら包めばいいの?」「友人と親族で金額は変わる?」と迷う方も多いのではないでしょうか。この記事では、場面別・関係性別のお祝い金の相場を早見表でまとめ、渡し方のマナーまでわかりやすく解説します。
CHAPTER 01お祝い金の基本マナー
お祝い金を贈る際には、金額だけでなく基本的なマナーを押さえておくことが大切です。マナーを知らずに渡してしまうと、せっかくのお祝いの気持ちが台無しになりかねません。まずはどのお祝いにも共通する基本ルールを確認しましょう。
- 偶数・奇数のルール
- 慶事のお祝い金は「割り切れない」奇数が基本です。1万円・3万円・5万円が一般的な金額で、2万円(ペア)や8万円(末広がり)は例外的に許容されます。ただし4万円(死)と9万円(苦)は避けましょう。
- 新札を用意する
- お祝い金には必ず新札(ピン札)を使います。「この日のために準備していた」という気持ちを表すためです。銀行の窓口や両替機で入手できます。
- のし袋を使う
- お祝い金は裸のまま渡さず、必ずのし袋(祝儀袋)に入れます。金額に見合ったグレードの袋を選ぶのもマナーです。
- お祝いのタイミング
- お祝い金は原則としてお祝いの当日か、それより前に渡すのがマナーです。遅れてしまった場合はお詫びの言葉を添えましょう。
CAUTION / 金額で避けるべき数字
「4」(死)と「9」(苦)を連想させる金額は厳禁です。4万円・9万円・4,000円・9,000円は、どのお祝いでも使わないのが鉄則です。また、結婚祝いでは「割れる」偶数を避けるのが基本ですが、2万円はペアの意味で、8万円は末広がりの意味で許容されています。
パ
新米パパ
お祝い金の相場って、自分の年齢でも変わるのですか?
博
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
はい、変わります。一般的に20代より30代、30代より40代以上のほうが相場は高くなります。社会的な立場や収入に応じて金額を調整するのが自然な考え方です。これからお祝いの場面ごとに、年齢別の相場を詳しく見ていきましょう。
CHAPTER 02結婚祝い・ご祝儀の相場
結婚祝いは、お祝い金のなかでも最も金額が大きくなりやすい場面です。ご祝儀として披露宴で渡すケースが一般的ですが、式に招待されていない場合は現金や品物を別途贈ることもあります。関係性と年代によって相場が異なるため、早見表で確認しましょう。
| 相手との関係 | 20代 | 30代 | 40代以上 |
|---|---|---|---|
| 兄弟・姉妹 | 30,000〜50,000円 | 50,000円 | 50,000〜100,000円 |
| いとこ | 20,000〜30,000円 | 30,000〜50,000円 | 30,000〜50,000円 |
| 甥・姪 | — | 30,000〜50,000円 | 50,000〜100,000円 |
| 友人 | 20,000〜30,000円 | 30,000円 | 30,000〜50,000円 |
| 会社の同僚 | 20,000〜30,000円 | 30,000円 | 30,000円 |
| 会社の部下 | — | 30,000円 | 30,000〜50,000円 |
| 上司 | 30,000円 | 30,000円 | 30,000〜50,000円 |
TIP / 結婚祝いのポイント
披露宴に出席する場合のご祝儀は3万円が基本ラインです。料理・引出物の費用(約2万円)にお祝いの気持ちを上乗せした金額と考えましょう。夫婦で出席する場合は5万円が一般的です。式に招待されていない場合は、5,000〜10,000円程度の品物またはお祝い金を贈ります。
会社の部下への結婚祝いは、上司としての立場もあるため30,000円以上を包むのが無難です。40代以上で役職者であれば、50,000円を包むケースも珍しくありません。部署内でまとめて贈る場合は、一人あたり3,000〜5,000円を集めて連名で渡す方法もあります。
祝儀袋の選び方や水引の種類については、祝儀袋・不祝儀袋の使い方|水引の種類・表書き・金額の書き方で詳しく解説しています。
CHAPTER 03出産祝いの相場
出産祝いは、赤ちゃんの誕生を祝って贈るお祝い金や品物です。現金で贈る場合の相場は、関係性の近さによって大きく変わります。友人同士であれば品物で贈るケースも多いですが、親族間では現金が一般的です。
| 贈る相手との関係 | 金額の目安 |
|---|---|
| 自分の子ども(親から子へ) | 30,000〜100,000円 |
| 兄弟・姉妹 | 10,000〜30,000円 |
| 甥・姪(兄弟の子) | 5,000〜10,000円 |
| いとこ | 3,000〜10,000円 |
| 友人(親しい間柄) | 5,000〜10,000円 |
| 友人(付き合い程度) | 3,000〜5,000円 |
| 会社の同僚 | 3,000〜5,000円 |
| 会社の部下 | 5,000〜10,000円 |
| 近所・知人 | 3,000円 |
パ
新米パパ
友人への出産祝いは現金と品物、どちらがいいのでしょうか?
博
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
友人間では品物で贈るケースが多いですが、現金や商品券のほうが喜ばれることもあります。特に二人目以降のお子さんの場合は、ベビー用品が揃っていることが多いため、現金のほうが自由に使えて助かると感じる方も少なくありません。友人同士で相談して金額を揃えるのもよい方法です。
NOTE / 出産祝いを贈るタイミング
出産祝いは生後7日(お七夜)から1か月(お宮参り)の間に届くのが理想です。産後すぐは母子ともに体調が不安定なため、入院中の訪問は控え、退院後に発送するか、事前に都合を確認してから届けましょう。
CHAPTER 04入園・入学祝いの相場
入園・入学祝いは、子どもの成長を祝う大切なお祝いです。一般的に親しい親族が贈るものとされており、友人や知人の間では必須ではありません。祖父母・おじおば(叔父叔母)からの贈りものが中心で、学齢が上がるにつれて相場も高くなる傾向があります。
| 段階 | 祖父母から | おじ・おばから(甥・姪へ) | その他の親族・友人 |
|---|---|---|---|
| 幼稚園・保育園 | 5,000〜10,000円 | 3,000〜5,000円 | 3,000円 |
| 小学校 | 10,000〜30,000円 | 5,000〜10,000円 | 3,000〜5,000円 |
| 中学校 | 10,000〜30,000円 | 5,000〜10,000円 | 3,000〜5,000円 |
| 高校 | 10,000〜30,000円 | 10,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 大学・専門学校 | 30,000〜50,000円 | 10,000〜30,000円 | 5,000〜10,000円 |
甥や姪への入学祝いは、小学校なら5,000〜10,000円、中学・高校なら10,000円が一般的な目安です。大学入学は特に大きな節目ですので、10,000〜30,000円と相場が上がります。現金のほかに図書カードやギフトカードを贈る方法も人気があります。
TIP / 入学祝いは「お返し不要」が原則
入学祝いは子ども本人に贈るものであるため、原則としてお返し(内祝い)は不要とされています。ただし、親がお礼状を書いたり、子ども本人に電話でお礼を言わせたりするのがマナーです。最近では「入学内祝い」として半額程度のお返しをするケースも増えています。
CHAPTER 05長寿祝い(還暦・古稀・喜寿・傘寿・米寿)の相場
長寿祝いは、節目の年齢を迎えた方の長寿と健康を祝う日本の伝統行事です。還暦(60歳)をはじめ、古稀(70歳)、喜寿(77歳)、傘寿(80歳)、米寿(88歳)など、年齢ごとにお祝いの名称が異なります。お祝い金の相場は、主に贈る側と受け取る側の関係性で決まります。
| 贈る人 | 還暦(60歳) | 古稀(70歳) | 喜寿(77歳)以上 |
|---|---|---|---|
| 子どもから親へ | 10,000〜50,000円 | 10,000〜50,000円 | 10,000〜50,000円 |
| 孫から祖父母へ | 5,000〜20,000円 | 5,000〜20,000円 | 5,000〜30,000円 |
| 兄弟・姉妹 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜30,000円 |
| 甥・姪 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 友人・知人 | 3,000〜10,000円 | 3,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 会社関係 | 3,000〜10,000円 | 3,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 |
孫から祖父母への還暦祝いは、孫の年齢や経済状況によって金額が変わります。社会人であれば10,000〜20,000円を目安に、学生であれば5,000円程度でも十分です。兄弟姉妹で相談して金額を揃えたり、合計額でプレゼントを選んだりするケースもよく見られます。
長寿祝いでは、現金よりも食事会やプレゼントでお祝いする方も増えています。家族で食事会を開く場合の費用は一人あたり5,000〜15,000円程度が目安です。現金とプレゼントを組み合わせて贈る場合は、合計額が相場の範囲内に収まるよう調整しましょう。
パ
新米パパ
還暦祝いは子どもたち全員でまとめて贈ったほうがいいのでしょうか?それとも個別がいいですか?
博
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
どちらでも構いませんが、兄弟姉妹でまとめたほうがバランスを取りやすいですね。一人あたり10,000〜30,000円を出し合えば、旅行券や高級レストランの食事券など、記憶に残るプレゼントを贈ることもできます。事前に相談して足並みを揃えるのがおすすめです。
CHAPTER 06新築祝い・引越し祝いの相場
新築祝い・引越し祝いは、住まいが変わった方に対して贈るお祝いです。「新築祝い」は新しく家を建てた場合、「引越し祝い」は中古物件の購入や賃貸への転居の場合に使い分けます。相場は他のお祝いと同様に関係性の近さで変わります。
| 贈る相手との関係 | 新築祝い | 引越し祝い |
|---|---|---|
| 親から子へ | 50,000〜100,000円 | 30,000〜50,000円 |
| 兄弟・姉妹 | 10,000〜30,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 親戚(甥・姪など) | 5,000〜10,000円 | 5,000円 |
| 友人(親しい間柄) | 5,000〜10,000円 | 3,000〜5,000円 |
| 友人(付き合い程度) | 3,000〜5,000円 | 3,000円 |
| 会社の同僚 | 3,000〜5,000円 | 3,000〜5,000円 |
| 上司 | 5,000〜10,000円 | 3,000〜5,000円 |
CAUTION / 新築祝いで避けるべき品物
火を連想させるものは厳禁です。赤い色の品物(赤いインテリアなど)、キャンドル、ライター、灰皿、ストーブなどは「火事」を連想させるため、新築祝いではタブーとされています。現金で贈る場合はこうした心配がないため、迷ったら現金やギフトカードが無難です。
新築祝いのお返し(内祝い)は、いただいた金額の半額から3分の1程度の品物を贈るのが一般的です。新居へのお披露目に招待して、食事でおもてなしすることでお返しとする方法もあります。
CHAPTER 07お祝い金の渡し方・のし袋のマナー
お祝い金は金額だけでなく、渡し方やのし袋の選び方にもマナーがあります。正しい作法を知っておくと、相手に好印象を与えることができます。
のし袋(祝儀袋)の選び方
のし袋は包む金額に見合ったグレードのものを選びます。豪華すぎる袋に少額を入れるのも、簡素な袋に高額を入れるのもマナー違反です。
| 包む金額 | 袋のグレード | 水引の種類 |
|---|---|---|
| 3,000〜5,000円 | 印刷タイプ(水引が印刷されたもの) | 蝶結び(何度あっても良い祝い事) |
| 10,000〜30,000円 | 金封タイプ(水引が付いたもの) | 蝶結びまたは結び切り(結婚の場合) |
| 30,000〜50,000円 | 中金封 | 結び切り(結婚)/ 蝶結び(その他) |
| 50,000円以上 | 大金封(格式の高いもの) | 結び切り十本(結婚) |
水引の使い分け
水引の結び方は、お祝いの種類によって使い分ける必要があります。蝶結び(花結び)は何度繰り返してもよいお祝い(出産・入学・長寿など)に使い、結び切りは一度きりのお祝い(結婚)に使います。間違えると大変失礼になるため、注意しましょう。
- 01のし袋を選ぶ金額に見合ったグレードの袋を用意します。コンビニでも購入可能ですが、50,000円以上を包む場合は文具店や百貨店で格式のあるものを選びましょう。
- 02表書きを書く上段に「御祝」「寿」「御入学祝」などお祝いの名目を、下段に自分の氏名を毛筆または筆ペンで書きます。ボールペンや万年筆は避けましょう。
- 03新札を中袋に入れる中袋の表面中央に金額(「金 壱萬圓也」など旧字体で)を書き、裏面左下に住所・氏名を記入します。新札の肖像画が中袋の表側上部に来るよう揃えて入れます。
- 04ふくさに包んで持参するお祝い用のふくさの色は赤・ピンク・オレンジなどの暖色系が基本です。紫色は慶弔兼用で使えるため、一つ持っておくと便利です。
- 05両手で渡すふくさから取り出し、相手から見て正面になるよう向きを整えてから、「心ばかりですが、お祝いの気持ちです」などの言葉を添えて両手で渡します。
のし袋の詳しい書き方や水引の種類については、祝儀袋・不祝儀袋の使い方|水引の種類・表書き・金額の書き方の記事もあわせてご覧ください。
CHAPTER 08よくある質問(FAQ)
A.
お祝いの気持ちが一番大切ですので、無理のない範囲で構いません。ただし、あまりに相場とかけ離れた金額だと気まずくなる場合もあります。品物をプラスして合計額を調整する方法もおすすめです。
A.
親族間や結婚祝い(ご祝儀)は現金が一般的です。友人間の出産祝いや引越し祝いは品物で贈るケースも多いです。迷った場合は現金やギフトカードが自由度が高く喜ばれます。
A.
遅れてしまった場合でも、お祝いを贈ること自体は問題ありません。「お祝いが遅くなり申し訳ございません」と一言添えて渡しましょう。結婚祝いなら挙式後1か月以内、出産祝いなら生後2〜3か月以内であれば許容範囲です。
A.
義理の両親へのお祝い金は、実の両親と同額にするのが基本です。配偶者と相談し、双方の家で差が出ないよう調整しましょう。義母・義父への贈り物マナーについては義母・義父への贈り物マナーもご参照ください。
A.
お祝い金をいただいた場合は、半額から3分の1程度の「内祝い」を贈るのが一般的なマナーです。ただし、入学祝いは子どもへの贈りものという性質上、お返しは不要とされています。お礼状や電話でのお礼は必ず行いましょう。
お祝い金で避けるべき金額
お祝い金には避けるべき金額があります。まず「4」や「9」がつく金額は「死」や「苦」を連想させるため避けましょう。結婚祝いでは40,000円や90,000円は縁起が悪いとされます。また、偶数の金額は「割り切れる=別れる」ことを連想させるため、結婚祝いでは奇数(30,000円、50,000円)にするのが基本です。ただし20,000円は「ペア」を意味するため例外的に問題ありません。
出産祝いや入学祝いなど結婚以外のお祝いでは、偶数でも特に問題はありません。金額は1万円単位にそろえるのが一般的で、5,500円や7,800円など端数のある金額は避けましょう。また、あまりに高額なお祝い金はかえって相手に気を遣わせてしまいます。相場の範囲内で、相手との関係性にふさわしい金額を選ぶのがベストです。迷ったときは少し多めに包むよりも、相場どおりの金額にお祝いの品を添えるのがスマートな方法です。
CHAPTER 09まとめ
お祝い金の相場は「関係性の近さ」と「自分の年齢・立場」の2軸で決まります。結婚祝いは30,000円、出産祝いは友人なら5,000〜10,000円、入学祝いは甥・姪なら5,000〜10,000円、還暦祝いは孫からなら5,000〜20,000円が目安です。
金額と同じくらい大切なのが渡し方のマナーです。新札を用意し、水引の結び方を確認し、のし袋に丁寧に包んで渡すことで、お祝いの気持ちがしっかり伝わります。迷ったときはこの早見表を参考に、無理のない範囲で心からのお祝いを届けましょう。
香典の金額マナーについては香典とは?金額の相場・書き方・渡し方・お返しマナーを徹底解説もあわせてご確認ください。

