土用の丑の日(どようのうしのひ)は、季節の変わり目にあたる土用の期間のうち、十二支の「丑」にあたる日のことです。2027年の夏の土用の丑の日は7月21日(水)と8月2日(月)の2回。この記事では、平賀源内が広めたとされるうなぎを食べる由来、うなぎの栄養とおいしい食べ方、土用餅やしじみなどの行事食、土いじりの禁忌と間日(まび)まで、わかりやすく解説します。

CHAPTER 01土用の丑の日とは?意味と2027年の日程
土用の丑の日を理解するには、「土用」と「丑の日」という二つの言葉の意味を押さえる必要があります。土用(どよう)とは、中国の五行思想に基づく暦の考え方で、立春(りっしゅん)・立夏(りっか)・立秋(りっしゅう)・立冬(りっとう)の直前約18日間を指します。土用は年に4回あり、季節の変わり目として古くから体調を崩しやすい時期とされてきました。
五行思想では万物を木・火・土・金・水の5つに分類します。春は「木」、夏は「火」、秋は「金」、冬は「水」にそれぞれ配当され、残った「土」が各季節の変わり目(約18日間)に割り当てられました。「土」は万物を生み育てる力を象徴し、季節が移り変わる時期を表す元素とされたのです。
「丑の日」は、十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)を日にちに当てはめた暦のしくみです。12日ごとに一巡するため、約18日間の土用の期間中に丑の日が1〜2回あり、1回目を「一の丑」、2回目を「二の丑」と呼びます。一般に「土用の丑の日」といえば夏の土用の一の丑を指しますが、春・秋・冬の土用にも丑の日はあります。
- 土用(どよう)
- 立春・立夏・立秋・立冬の直前約18日間のこと。年に4回あり、一般には夏の土用(立秋前)を指す
- 丑の日(うしのひ)
- 十二支で日付を数えたとき「丑」にあたる日。土用の期間中に2回ある年は「二の丑」と呼ぶ
- 間日(まび)
- 土用の期間中で土いじりが許される例外の日。季節ごとに決まった十二支の日が該当する
- 土用干し(どようぼし)
- 夏の土用に衣類や梅干しを天日に干す日本の伝統的な風習。カビや害虫の予防が目的
新米パパ / 2歳児のパパ
土用の丑の日って夏だけのイベントだと思っていました。春や冬にもあるんですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
はい、土用は年に4回ありますから、丑の日も春夏秋冬それぞれにあります。ただし、うなぎを食べる風習が定着しているのは夏の土用の丑の日だけです。
2027年の土用の丑の日カレンダー
2027年の土用の丑の日を、春夏秋冬すべてまとめました。土用の期間中に丑の日が2回ある場合は、1回目を「一の丑」、2回目を「二の丑」と呼びます。間日(まび)の日付も合わせて掲載していますので、土いじりや建築工事の日取りを決める際にも活用してください。
夏の土用の丑の日の日付(自動計算)
| 2026年 | 一の丑7月26日(日)土用の期間 7月20日(月)〜8月6日(木) |
|---|---|
| 2027年 | 一の丑7月21日(水)二の丑8月2日(月)土用の期間 7月20日(火)〜8月7日(土) |
| 2028年 | 一の丑7月27日(木)土用の期間 7月19日(水)〜8月6日(日) |
二十四節気は太陽の位置、旧暦の行事は新月の日、干支の日は暦の巡りから計算しています。 正式な日付は、国立天文台が毎年2月に翌年分を発表する暦要項で確定します。「頃」は時刻が日付の変わり目に近く、前後する可能性がある日です。
| 季節 | 土用の期間 | 丑の日 | 間日(まび) |
|---|---|---|---|
| 冬の土用 | 1月17日〜2月3日 | 1月22日(金)・2月3日(水) | 1月23日・24日・26日 |
| 春の土用 | 4月17日〜5月5日 | 4月28日(水) | 4月20日・21日・24日・5月2日・3日 |
| 夏の土用 | 7月20日〜8月7日 | 7月21日(水)・8月2日(月) | 7月23日・24日・28日・8月4日・5日 |
| 秋の土用 | 10月21日〜11月7日 | 10月25日(月)・11月6日(土) | 10月21日・23日・31日・11月2日・4日 |
7月21日(水曜日)
2027年 夏の一の丑
約18日間
土用の期間
7回
2027年の土用の丑の日
2027年の夏の土用は7月20日から8月7日までの19日間で、丑の日が7月21日(水)の「一の丑」と8月2日(月)の「二の丑」の2回巡ってきます。どちらの日にうなぎを食べても構いませんが、一の丑は土用入りの翌日と早いので、専門店の予約やお取り寄せは7月中旬までに済ませておくと安心です。なお、2026年の夏の土用の丑の日は7月26日(日)の1回だけでした。
2027年は冬・夏・秋の土用に丑の日が2回ずつあり、春の土用は4月28日(水)の1回です。冬の土用の丑の日(1月22日・2月3日)は寒さが厳しい時期にあたり、体を温める食事で体調を整えるきっかけにできます。
INFO
土用の丑の日は夏のイメージが強いですが、春・秋・冬にもあり、年によって合計4回以上(2027年は7回)巡ってきます。そのなかで夏だけが注目されるのは、江戸時代にうなぎの販売促進とともに広まったためです。
CHAPTER 02うなぎを食べる由来と栄養・おいしい食べ方
平賀源内の「本日丑の日」
夏の土用の丑の日にうなぎを食べる風習には、いくつかの由来があります。最も有名なのが平賀源内(1728〜1780年)の逸話です。江戸時代中期、夏場に売れ行きが落ちて困っていたうなぎ屋が源内に相談したところ、「本日丑の日」と書いた張り紙を店先に出すよう助言しました。これが大当たりし、他のうなぎ屋もこぞって真似をしたことで「土用の丑の日にうなぎ」という風習が江戸中に広まったとされています。
平賀源内は讃岐国(現在の香川県)出身の本草学者で、発明家・戯作者としても名を馳せた江戸時代きっての多才な人物です。エレキテル(摩擦起電機)の復元で知られるほか、鉱山開発や浄瑠璃の台本執筆まで手がけました。この「丑の日」の宣伝が成功した背景には、丑の日に「う」のつくものを食べると夏負けしないという古くからの言い伝えがありました。庶民になじみのある伝承を巧みに利用した発想から、源内は日本のコピーライターの元祖とも称されています。
INFO / 平賀源内以外の説もある
土用の丑の日にうなぎを食べる風習の起源には、平賀源内説のほかにも諸説あります。狂歌師の大田蜀山人(おおたしょくさんじん)が考案したという説や、うなぎ屋が自ら「丑の日にうなぎ」と宣伝したという説も残されています。いずれにせよ、江戸時代中期以降に急速に広まったことは確かです。
新米パパ / 2歳児のパパ
平賀源内って発明家のイメージが強いですが、まさかうなぎの宣伝までしていたとは驚きです。
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
源内は好奇心の塊のような人物で、鉱山開発から浄瑠璃の執筆まで手がけています。「本日丑の日」のキャッチコピーは、現代の広告やマーケティングにも通じる発想ですね。
万葉集にも詠まれた夏のうなぎ
ただし、うなぎを夏に食べる習慣は平賀源内の時代よりもさらに古くにさかのぼります。万葉集には大伴家持が「石麻呂に 吾物申す 夏痩せに 良しといふものぞ 鰻捕り食せ」と詠んだ歌が収められており、奈良時代にはすでにうなぎが夏バテ対策として認識されていたことがわかります。源内はこうした古来の知恵を上手にマーケティングに活かしたといえるでしょう。
うなぎの栄養
土用の丑の日にうなぎが食べられてきたのには、栄養面の裏付けもあります。『日本食品標準成分表(八訂)』によると、うなぎのかば焼100gあたりのエネルギーは約285kcalで、良質なたんぱく質に加えビタミンA・B1・B2・D・Eを豊富に含んでいます。とくにビタミンAは100gあたり1,500μgと、成人男性の1日の推奨量(850〜900μg)を大きく上回る量です。

ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換する働きがあり、暑さで食欲が落ちた体にも効率よくエネルギーを届けてくれます。また、うなぎの脂質にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった不飽和脂肪酸が含まれており、血液をサラサラにする効果や脳の機能を高める効果が期待されます。単なるスタミナ食にとどまらない栄養価の高さが、土用の丑の日にうなぎが選ばれ続けてきた理由の一つです。
CAUTION / 妊娠中はビタミンAの摂りすぎに注意
うなぎに多く含まれるビタミンA(レチノール)は、妊娠初期にとりすぎると胎児への影響が心配されるため、厚生労働省も妊娠3か月以内の過剰摂取に注意を呼びかけています。うな重を1食楽しむ程度なら心配いりませんが、連日食べるのは控え、レバーなど他のビタミンAの多い食品と重ならないようにしましょう。
スーパーのうなぎの選び方と温め直し方
スーパーでうなぎの蒲焼きを選ぶ際は、身の厚みとツヤに注目しましょう。身が厚くふっくらしているものほど脂がのっておいしい傾向があります。国産うなぎの主な産地は鹿児島県・愛知県・宮崎県・静岡県で、パッケージには産地の表示が義務づけられています。
スーパーで購入したうなぎの蒲焼きは、ひと手間かけるだけで驚くほど味がアップします。以下の手順で温め直してみてください。
- 01表面のタレを水で軽く洗い流すパックのタレは加熱で焦げやすく臭みの原因にもなります。流水でさっと洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取りましょう。
- 02日本酒を大さじ1〜2杯ふりかけるアルコールが蒸発する際に臭みを飛ばし、身をふっくらさせます。料理酒でも代用できます。
- 03アルミホイルに包んで魚焼きグリルで3〜4分加熱するフライパンでも可。蓋をして弱火で蒸し焼きにすると、専門店に近いふっくらした食感に仕上がります。
- 04付属のタレをかけて完成市販のうなぎのタレを追加してもOKです。お好みで山椒をふりかけると風味が引き立ちます。
新米パパ / 2歳児のパパ
スーパーのうなぎでもそんなに変わるものですか?家族で食べるなら専門店とどちらがおすすめですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
この方法で温め直すと驚くほど味が変わりますよ。専門店の焼きたては格別ですが、土用の丑の日は混雑するので早めの予約が必要です。スーパーのうなぎを上手に温めれば、家族みんなでリラックスして楽しめますよ。
うなぎの価格は、稚魚(シラスウナギ)の漁獲量に左右されやすく、年によって大きく変動します。国産うなぎは輸入品より割高になることが多いため、家族全員分を用意するなら、スーパーの蒲焼きを上手に温め直したり、刻みうなぎを使ってひつまぶしや混ぜご飯にしたりすると、量を調整しやすくなります。
関東と関西ではうなぎの調理法が異なるのも面白いポイントです。関東では背開きにして一度蒸してから焼くため、ふっくらと柔らかい食感に仕上がります。関西では腹開きにして蒸さずに直接焼くため、パリッとした皮の食感と香ばしさが特徴です。旅行の際に食べ比べてみると、違いがよくわかります。
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国産うなぎ 蒲焼(新しいタブで開きます)
身が厚く脂ののった国産うなぎの蒲焼。温めるだけでお店のような味が楽しめ、土用の丑の日のお取り寄せの定番です。
CHAPTER 03うなぎ以外の行事食と子どもと楽しむアイデア
土用の丑の日の行事食はうなぎだけではありません。古くから丑の日に「う」のつく食べ物を食べると夏負けしないという言い伝えがあり、さまざまな食材が土用の丑の日の食べ物として親しまれてきました。「土用の食い養生(くいようじょう)」と呼ばれ、暑さを乗り切るためにスタミナのつく食事を摂る知恵が受け継がれています。

- 土用餅(どようもち):あんころ餅のこと。土用に食べると暑さに負けないとされ、関西や北陸で特に親しまれている
- 土用しじみ:「土用しじみは腹薬」といわれ、栄養価の高い旬のしじみで夏を乗り切る
- 土用卵:土用に産み落とされた卵は精がつくとされた。良質なタンパク質の補給源
- 瓜(うり):スイカやきゅうりなど水分が多く体を冷やす効果がある。「う」のつく食べ物の代表格
- 梅干し:クエン酸が豊富で疲労回復に効果的。「う」のつく食べ物として定番
- うどん:消化がよく、暑さで食欲が落ちたときにも食べやすい
TIP / 「う」のつく食べ物で暑気払い
丑の日に「う」のつく食べ物を食べると夏負けしないという言い伝えは、うなぎの風習よりも古くからありました。うなぎのほかにうどん・梅干し・瓜(うり)・牛肉なども該当します。うなぎが苦手なお子さまには、冷やしうどんやスイカで土用の丑の日の雰囲気を楽しむのもおすすめです。
土用の食文化は地域ごとに特色があります。関西や北陸では、和菓子店に土用餅が並ぶのが夏の風物詩です。小豆の赤い色には邪気を払う力があるとされ、餅の力とあわせて暑さを乗り切る縁起物として食べられてきました。また、夏が旬のしじみを味噌汁にする土用しじみは「土用しじみは腹薬」といわれ、各地で親しまれています。
一部の寺院では土用の時期に「胡瓜封じ(きゅうりふうじ)」という加持祈祷が行われます。きゅうりに梵字(ぼんじ)を書き、真言を唱えて病気や悩みを封じ込めるという風習で、水分の多いきゅうりが体の熱を冷ます夏野菜であることにちなんでいます。
うなぎと梅干しの「食い合わせ」は迷信?
「うなぎと梅干しは食い合わせが悪い」という言い伝えを聞いたことがある方も多いでしょう。しかし、この説に科学的な根拠はありません。むしろ梅干しに含まれるクエン酸には脂っこいものの消化を助ける働きがあり、うなぎとの相性はよいとさえいえます。梅干しの酸味で食欲が増してうなぎを食べ過ぎてしまうことを戒めた、あるいは高価なうなぎの過剰消費を抑えるための知恵だったという説もあります。
子どもと楽しむ土用の丑の日
うなぎは小骨や独特の風味があるため、小さなお子さまにはハードルが高いかもしれません。しかし土用の丑の日を親子で楽しむ方法はたくさんあります。ポイントは「う」のつく食べ物を取り入れること。冷やしうどんやスイカ(瓜)なら、お子さまも喜んで食べてくれるでしょう。
おすすめは「なんちゃってうなぎ丼」です。はんぺんを薄く切って海苔を貼り、うなぎのタレを塗ってフライパンで焼くと、見た目も味もうなぎ風の一品が完成します。ちくわを開いてタレで焼く「ちくわの蒲焼き風」も簡単で人気があります。親子で一緒に作れば、土用の丑の日の食育体験にもなります。
新米パパ / 2歳児のパパ
うなぎは何歳から食べさせていいのでしょうか?小骨やアレルギーも心配です。
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
うなぎは一般的に2歳頃から少量ずつ試すのが安心です。脂質が多いので消化器官が未熟な1歳未満のお子さまには避けましょう。初めて食べさせる際は小骨を丁寧に取り除いて小さく刻み、少量から始めてアレルギー反応がないか観察してください。
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国産 蒲焼刻みうなぎ 5食セット(新しいタブで開きます)
食べやすく刻んだ国産うなぎの小分けパック。小さなお子さまでも食べやすく、ひつまぶしやうな玉丼で家族の土用の丑の日に使えます。
- うなぎ風かまぼこ丼
- かまぼこやはんぺんを甘辛いタレで焼き、ごはんに乗せるだけの簡単レシピ。見た目がうな丼そっくりで子どもたちにも大人気です
- 穴子の天ぷら
- うなぎほどクセがなく、ふんわり軽い食感の穴子は小さなお子さまにも食べやすい一品。天つゆや塩で楽しめます
- 「う」のつく食べ物パーティー
- うどん・梅干し・瓜(きゅうり・スイカ)・うずら卵など「う」のつく食材を食卓に並べてお祝い。子どもと一緒に「う」のつく食べ物を探すゲームにすると盛り上がります
- 土用干し体験
- 梅干しの土用干しを親子で行うと、日本の保存食文化を体感できます。3日間天日に干す作業はお子さまのお手伝いにもぴったりです
- 夏野菜の収穫
- 土用の時期はトマト・ナス・キュウリなどの夏野菜が最盛期。家庭菜園やベランダ菜園で収穫体験をすれば、食育にもつながります
- 土用餅づくり
- あんこで餅を包む「土用餅」を親子で手作り。白玉粉で簡単に作れるレシピなら、小さなお子さまも楽しく参加できます
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
うなぎがまだ食べられない小さなお子さまでも、「う」のつく食べ物(うどん・梅干し・瓜)を並べれば、土用の丑の日のお祝い気分を楽しめますよ。
土用の丑の日は食育の絶好の機会でもあります。「なぜ夏にうなぎを食べるの?」「土用の丑の日ってどんな意味?」といった問いかけから、日本の暦文化や季節の食べ物について親子で学ぶことができます。スーパーの鮮魚コーナーで実際にうなぎを見せながら説明すれば、お子さまの興味がぐっと高まります。土用の丑の日が家族にとって夏の大切な思い出になるでしょう。
CHAPTER 04土用の禁忌と風習 ─ 土いじり・間日・土用干し
土用の丑の日は食べ物の話題が中心になりがちですが、土用の期間にはさまざまな禁忌や風習が伝わっています。特に「土いじり」の禁忌と「間日(まび)」のしくみは、住宅建築や庭仕事にも関わるため現代でも意識されることがあります。

土いじりの禁忌とは?
土用の期間中は土を司る神・土公神(どくじん・どこうじん)が地上を支配するとされ、土を掘り起こす行為を避けるべきとされてきました。具体的には、庭の草むしりや畑仕事、建築の着工、地鎮祭(じちんさい)、井戸掘りなどが禁忌の対象とされます。これは土用が五行思想で「土」の気に支配される期間であることに由来しています。
現代では迷信として気にしない方も多いですが、新築の着工や地鎮祭の日取りを決める際に土用を避ける建設業者は少なくありません。暦の吉凶を重視するお施主さまへの配慮として、土用期間中の着工を見送るケースもあります。家庭菜園や庭仕事についても、土用の期間は暑さが厳しく体調を崩しやすい時期と重なるため、無理をしないという意味で合理的な面もあります。
CAUTION / 土用期間中の「土いじり」に注意
土用の期間は土を掘り起こしてはいけないとされています。ただし「間日(まび)」には土公神が天上に帰るとされ、この日だけは土いじりが許されます。2027年夏の土用の間日は7月23日・24日・28日・8月4日・5日です。庭仕事や畑作業はこれらの日を選ぶとよいでしょう。
間日(まび)とは?2027年の間日
18日間も土いじりを完全に禁止するのは現実的ではなかったため、土用の中でも土公神が天上界へ帰る日として「間日(まび)」が設けられました。間日は季節ごとに異なる十二支の日が該当し、この日だけは土を動かしても差し支えないとされています。農作業や建築工事はこの間日を選んで行われてきました。
| 季節 | 間日の十二支 | 2027年の間日 |
|---|---|---|
| 冬の土用 | 寅・卯・巳の日 | 1月23日・24日・26日 |
| 春の土用 | 巳・午・酉の日 | 4月20日・21日・24日・5月2日・3日 |
| 夏の土用 | 卯・辰・申の日 | 7月23日・24日・28日・8月4日・5日 |
| 秋の土用 | 未・酉・亥の日 | 10月21日・23日・31日・11月2日・4日 |
土用干し ─ 梅干しと衣類の虫干し
土用の時期に行われるもう一つの代表的な風習が「土用干し(どようぼし)」です。梅雨明け直後の強い日差しを利用して、着物や書物を日光に当てて虫干しをしたり、6月に塩漬けした梅を三日三晩天日に干して梅干しに仕上げたりします。寺院や博物館では経典や所蔵品を干す「曝涼(ばくりょう)」の行事が今も続いています。土用干しの詳しいやり方については「土用干しとは?意味・時期・梅干し・衣類の干し方をわかりやすく解説」をご覧ください。
丑湯(うしゆ)で暑気払い
土用の丑の日に薬草を入れたお風呂「丑湯(うしゆ)」に浸かる風習もあります。桃の葉やドクダミなどを入れた薬湯で暑気あたりを防ぐとされ、現在でも一部の銭湯や温泉施設で土用の丑の日に合わせて丑湯のイベントが行われています。自宅でも市販の薬草入浴剤を使えば手軽に丑湯を楽しめます。
土用の豆知識
- 天然うなぎの旬は秋〜初冬
- 天然うなぎは冬眠に備えて栄養を蓄える秋から初冬にかけて最も脂がのります。夏にうなぎを食べる風習が広まったのは、売れ行きが落ちる夏場の販売促進がきっかけだったとされています
- 「土用波」に注意
- 土用の時期(7月下旬〜8月上旬)は、太平洋上の台風の影響で海にうねりが発生しやすくなります。一見穏やかに見える海岸でも突然大波が押し寄せる「土用波」には十分注意が必要です
- 土用にやってはいけないこと
- 土用の期間中は土公神が地上を支配するとされ、土いじり(庭の草むしり・地鎮祭・基礎工事など)を避けるべきとされています。また、引っ越しや新しいことを始めるのも控えたほうがよいとする言い伝えもあります
CHAPTER 05土用の丑の日に関するよくある質問
A.
2027年の夏の土用の丑の日は7月21日(水)と8月2日(月)の2回です。夏の土用の期間は7月20日〜8月7日で、1回目を「一の丑」、2回目を「二の丑」と呼びます。
A.
「う」のつく食べ物(うどん・梅干し・瓜)のほか、土用餅(あんころ餅)、土用しじみ、土用卵などが昔からの定番です。関西や北陸では土用餅を食べる習慣が特に親しまれています。
A.
江戸時代に平賀源内が、夏に売れないうなぎ屋のために「本日丑の日」と看板を出すよう助言したのがきっかけとされています。丑の日に「う」のつくものを食べると夏負けしないという言い伝えを利用したマーケティングの元祖です。
A.
五行思想に基づく言い伝えでは、土用の期間中は土公神が地上を支配するため土いじりを避けるべきとされています。ただし「間日(まび)」には許されるとされ、2027年夏の土用の間日は7月23日・24日・28日・8月4日・5日です。
A.
土用の期間中で土いじりが許される例外の日です。土公神が天上界へ帰る日とされ、季節ごとに決まった十二支の日が該当します。夏の土用では卯・辰・申の日が間日です。
A.
はい、土用は年に4回(春・夏・秋・冬)あるため、それぞれの土用に丑の日があります。ただし、うなぎを食べる風習が広く定着しているのは夏の土用の丑の日のみです。2027年は冬(1月22日・2月3日)、夏(7月21日・8月2日)、秋(10月25日・11月6日)に丑の日が2回ずつあります。
A.
食べても問題ありませんが、うなぎはビタミンAを多く含むため、特に妊娠初期は食べすぎに注意が必要です。厚生労働省は妊娠3か月以内のビタミンAの過剰摂取に注意を呼びかけています。土用の丑の日にうな重を1食楽しむ程度なら心配いりませんが、連日食べたり、レバーなど他のビタミンAの多い食品と重ねたりするのは避けましょう。不安な場合はかかりつけの医師に相談してください。
CHAPTER 06まとめ
土用の丑の日は、季節の変わり目に体を労わる先人の知恵が詰まった日本の伝統行事です。2027年の夏の土用の丑の日は7月21日(水)と8月2日(月)の2回。平賀源内の逸話で広まったうなぎのほか、土用餅やしじみ、「う」のつく食べ物など、うなぎが苦手なお子さまでも楽しめる行事食がたくさんあります。土用の由来や間日のしくみを話しながら、家族で夏の土用の丑の日を楽しんでください。






