土用(どよう)の丑の日(どようのうしのひ)といえば、うなぎを食べる日として広く知られています。でも実は、うなぎ以外にも「う」のつく食べ物や、土用ならではの行事食がいくつもあるのをご存じでしょうか。この記事では、土用の丑の日の食べ物の由来と種類を、子どもにも伝えやすい形でわかりやすく解説します。
CHAPTER 01土用の丑の日の食べ物とは?
土用の丑の日とは、季節の変わり目である「土用」の期間のうち、十二支(じゅうにし)の「丑」にあたる日を指します。特に夏の土用(立秋前の約18日間)の丑の日は、一年で最も暑さが厳しい時期と重なります。
この時期は暑さで体力を消耗しやすく、夏バテしやすいため、栄養価の高いものや縁起をかついだ食べ物を食べて夏を乗り切る習慣が生まれました。土用の期間や意味については土用の丑の日とは?2026年はいつ?意味・由来でも詳しく解説しています。
INFO / 土用は年に四回ある
土用は立春(りっしゅん)・立夏(りっか)・立秋(りっしゅう)・立冬(りっとう)の前の約18日間を指し、年に四回あります。一般に「土用の丑の日」というと夏の土用を指しますが、ほかの季節にも丑の日は存在します。
CHAPTER 02なぜうなぎを食べるのか
土用の丑の日にうなぎを食べる習慣には諸説あります。最もよく知られているのが、江戸時代の学者・平賀源内が広めたという説です。
夏に売れ行きが落ちて困っていたうなぎ屋に相談された源内が、「本日丑の日」と店先に張り出すことを提案したところ大繁盛し、それが全国に広まったといわれています。もともと「丑の日に『う』のつくものを食べると夏負けしない」という言い伝えがあったため、うなぎがぴったりだったのです。
うなぎはビタミンが豊富で栄養価が高く、暑い夏に弱った体を元気にする食べ物として理にかなっています。語呂合わせだけでなく、夏バテ対策としても優れた食材だったわけです。
パ
新米パパ
うなぎって、栄養があるから食べるんですか?それとも縁起の問題なんですか?
博
カゾイロ博士
実はその両方なんです。「う」のつく縁起物であると同時に、うなぎはビタミンが豊富で夏バテに効く食材でもあります。昔の人の知恵と語呂合わせが、うまく結びついた習慣なのですよ。
CHAPTER 03「う」のつく食べ物いろいろ
「丑の日に『う』のつくものを食べると夏負けしない」という言い伝えから、うなぎ以外にも親しまれてきた食べ物があります。どれも夏の体にうれしい食材ばかりです。
- 梅干し
- クエン酸が食欲を増進し、疲労回復を助けます。塩分補給にもなり夏にぴったりです
- うどん
- のどごしがよく食欲のないときでも食べやすい。消化にもやさしい食べ物です
- 瓜(うり)
- きゅうりや冬瓜などの瓜類は水分が多く、体を冷やして火照りをしずめます
- 牛肉(うし)
- 「う」ではありませんが「丑」にちなみ、スタミナ食として食べる地域もあります
TIP / うなぎが苦手でも大丈夫
うなぎが食べられない人や価格が気になる人は、梅干しやうどんなど「う」のつく食べ物で代用できます。語呂合わせの縁起をかつぐ習慣なので、無理にうなぎにこだわる必要はありません。
CHAPTER 04うなぎ以外の土用の行事食
「う」のつく食べ物のほかにも、土用の時期に食べると縁起がよいとされる行事食があります。地域や家庭によって親しまれてきたものを紹介します。
| 食べ物 | 意味・由来 | 特徴 |
|---|---|---|
| 土用餅 | あんこの小豆が厄除けになるとされる | 土用に食べるあんころ餅 |
| 土用しじみ | 「土用しじみは腹薬」と言われる | 肝臓を助け、滋養に良いとされる |
| 土用卵 | 土用に産まれた卵は栄養豊富とされる | 精のつく食べ物として親しまれる |
これらは「土用餅・土用しじみ・土用卵」とまとめて呼ばれることもあり、いずれも暑い時期に体をいたわる食べ物です。あんこの小豆には古くから邪気を払う力があると信じられてきました。
パ
新米パパ
土用しじみが『腹薬』ってどういう意味なんですか?
博
カゾイロ博士
しじみは肝臓のはたらきを助ける栄養が多く、昔から滋養強壮によいとされてきました。「土用しじみは腹薬」というのは、暑さで弱った体をしじみが助けてくれる、という昔の人の経験から生まれた言葉なのですよ。
CHAPTER 05子どもと楽しむ土用の丑の日メニュー
土用の丑の日は、家族で食卓を囲んで夏の行事を楽しむよい機会です。うなぎが苦手な子どもでも食べやすいメニューを工夫してみましょう。
- うなぎの卵とじ丼:刻んだうなぎを卵でとじると、うなぎが苦手な子どもでも食べやすくなります
- 梅干し入りおにぎり:「う」のつく梅干しを使い、行事の意味を伝えながら一緒に握ります
- 冷やしうどん:暑い日でもさっぱり食べられ、「う」のつく縁起物にもなります
- 土用餅(あんころ餅):おやつに取り入れて、厄除けの意味を子どもに話してみましょう
夏の行事食は、半夏生(はんげしょう)にタコを食べる風習など地域ごとに個性があります。あわせて半夏生とは?意味・時期・タコを食べる由来もご覧いただくと、夏の食文化の奥深さがわかります。
CHAPTER 06土用の丑の日の食べ物に関するよくある質問
A.
決まりではありません。もともとは「う」のつく食べ物で夏負けを防ぐ習慣なので、梅干しやうどんなどで代用しても問題ありません。
A.
年によっては丑の日が二回訪れることがあり、その場合は最初を「一の丑」、二回目を「二の丑」と呼びます。
A.
あんこで包んだあんころ餅のことです。小豆には邪気を払う力があるとされ、暑さを乗り切る縁起物として土用に食べられてきました。
A.
卵とじにしたり細かく刻んでご飯に混ぜると食べやすくなります。無理せず、梅干しやうどんなど他の『う』のつく食べ物で行事を楽しむのもよい方法です。
CHAPTER 07まとめ
土用の丑の日の食べ物は、うなぎだけでなく梅干し・うどん・瓜といった「う」のつく食べ物や、土用餅・土用しじみ・土用卵などの行事食があります。いずれも暑い夏を元気に乗り切るための、昔の人の知恵が詰まった食べ物です。
うなぎにこだわらず、家族の好みに合わせて夏の行事食を楽しむのが一番です。今年の土用の丑の日は、由来を話しながら「う」のつく食べ物で食卓を囲んでみてはいかがでしょうか。土用の意味は土用の丑の日とは?2026年はいつ?意味・由来もご覧ください。

