お歳暮は、日頃お世話になっている方へ一年の感謝を込めて贈り物をする日本の年末の慣習です。「歳暮」とは「年の暮れ」を意味し、もともとは年末に先祖の霊をお迎えするための供物を持参したことが起源とされています。現代では、仕事関係の上司や取引先、親族、お稽古の先生などに品物を贈る季節の挨拶として定着しています。
CHAPTER 01お歳暮とは?意味と由来
お歳暮の起源は、日本古来の祖先崇拝にさかのぼります。かつては年末に「歳暮の礼」として、年神様への供物を本家や嫁ぎ先に届ける習慣がありました。江戸時代になると商人の間で年末の取引先への贈答が盛んになり、明治時代以降は百貨店がお歳暮商戦を展開したことで、広く一般にも浸透しました。
お歳暮と似た慣習にお中元がありますが、お中元は夏の挨拶、お歳暮は冬の挨拶という違いがあります。どちらも贈る場合は、お歳暮のほうがお中元より1〜2割高い金額の品を選ぶのがマナーです。一年の締めくくりであるお歳暮のほうが「より重要な贈り物」と位置づけられているためです。
江戸時代
起源
お歳暮が上位
お中元との関係
約40%
贈る割合

戦後の高度経済成長期にはお歳暮文化がさらに拡大し、百貨店のお歳暮コーナーは年末の風物詩となりました。しかし近年はお歳暮を贈る人の割合が減少傾向にあり、特に若い世代では「お歳暮を贈ったことがない」という人も増えています。その一方で、親しい人同士でカジュアルなギフトを贈り合う「ソーシャルギフト」の文化は広がっており、お歳暮のスタイルも時代とともに変化しています。形式にこだわらず、お世話になった方に年末の感謝を伝えるという本質は変わりません。
お歳暮の風習は室町時代にはすでに武家社会に定着していたとされ、年末に主君や上司へ贈り物をする慣例として広く行われていました。もともとはお正月に祖先の霊を迎えるための供物を、嫁いだ先や分家が本家に届ける「歳暮の礼」がその始まりです。供物には塩鮭や数の子、餅など日持ちのする食品が選ばれ、これが年末の感謝の贈答へと変化していきました。明治以降は商家の得意先への挨拶として商慣習にも取り入れられ、百貨店がお歳暮コーナーを設けたことで大衆文化として定着しました。「お中元」が道教の中元節に由来するのに対し、お歳暮は日本固有の祖霊信仰が起源である点に、日本の贈答文化の独自性が表れています。
CHAPTER 02お歳暮を贈る時期 — 地域別の目安
お歳暮を贈る時期は地域によって若干異なりますが、12月初旬から12月20日頃までに届くように手配するのが一般的です。年末ギリギリになると相手の不在や配送の混雑が重なるため、遅くとも12月25日までには届くようにしましょう。
| 地域 | 一般的な時期 | 備考 |
|---|---|---|
| 関東 | 12月1日〜12月20日 | 11月下旬から早めに贈る傾向も |
| 関西 | 12月13日〜12月20日 | 「事始め」の12月13日から |
| 九州 | 12月10日〜12月20日 | 年末の挨拶と兼ねることも |
| 北海道・東北 | 12月10日〜12月20日 | 配送日数を考慮して早めに |
時期を過ぎてしまった場合は、表書きを変えて贈ることができます。年内なら「寒中見舞い」、年が明けてからは1月1日〜7日(松の内)は「御年賀」、松の内を過ぎたら「寒中見舞い」として贈ります。
お歳暮の配送は12月中旬が最も混雑する時期です。特に冷凍・冷蔵品は配送枠が限られるため、11月中に注文を済ませて12月上旬に届くよう手配するのが賢い方法です。人気の百貨店のオンラインストアでは10月下旬からお歳暮の早期割引キャンペーンを開始しており、早めに注文すると10〜15%オフになるケースもあります。
CHAPTER 03お歳暮の相場と予算
お歳暮の予算は、3,000〜5,000円が最も一般的で、全体の約7割がこの価格帯に集中しています。特にお世話になった方には5,000〜10,000円、仲人(なこうど)や恩師など特別な関係の方には10,000円以上を贈ることもあります。
注意したいのは、お歳暮は「毎年同程度の金額で贈り続ける」のが基本だということです。初年度に奮発して高額な品を贈ると、翌年以降もそのレベルを維持しなければなりません。最初から無理のない金額を設定しましょう。
| 贈る相手 | 予算の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 両親・義両親 | 3,000〜5,000円 | 毎年贈るなら無理のない金額で |
| 上司・恩師 | 5,000〜10,000円 | お中元より1〜2割高めに |
| 取引先 | 3,000〜5,000円 | 会社の規定を確認すること |
| 仲人 | 5,000〜10,000円 | 結婚後3年程度は贈るのが一般的 |
| 知人・友人 | 3,000円前後 | 堅苦しくならない品物がおすすめ |
CAUTION
あまりに高額な品物は、かえって相手に気を遣わせてしまいます。毎年贈るものなので、無理なく続けられる金額を設定しましょう。また、一度贈り始めると毎年続けるのがマナーのため、贈る相手を慎重に選ぶことも大切です。
CHAPTER 04お歳暮の選び方とおすすめの品物
お歳暮選びのポイントは、相手の家族構成・好み・ライフスタイルに合わせることです。一人暮らしの方に大量の生鮮食品を贈っても消費しきれませんし、お酒を飲まない方にビールセットを贈っても喜ばれません。

- 食品・グルメ — ハム・ソーセージ、鮮魚・海鮮、ブランド牛、フルーツなど。年末年始の食卓を華やかにする品が人気
- 飲料 — ビール、ジュース、コーヒー、紅茶のセット。日持ちがするのでもらう側も助かる
- スイーツ — 焼き菓子、チョコレート、和菓子の詰め合わせ。家族みんなで楽しめる
- 調味料・油 — オリーブオイル、だしパック、ドレッシングのセット。実用的で家庭に重宝される
- カタログギフト — 相手の好みがわからない場合に便利。好きなものを選んでもらえる安心感がある
地域の名産品を贈るのも喜ばれます。北海道の海産物、宮崎のマンゴー、京都の漬物、新潟の日本酒など、贈り主の出身地や縁のある土地の特産品は話題性があり、贈り物としての特別感が増します。近年は産地直送のお取り寄せグルメが充実しており、鮮度の良い食材を全国どこにでも届けられるようになりました。健康志向の方には、オーガニック食品や無添加の調味料セット、フリーズドライの味噌汁セットなども人気があります。
パ
新米パパ
義理の両親にお歳暮を贈りたいのですが、何を選べばいいかわかりません。毎年同じものでもいいんですか?
博
カゾイロ博士
毎年同じ品物でも全く問題ありません。むしろ「あの家からはいつもの美味しいハムが届く」と楽しみにされるケースもあります。初回は奥様(旦那様)に義両親の好みを確認するのが確実ですよ。好き嫌いやアレルギー、健康上の食事制限がないかも聞いておくと安心です。
CHAPTER 05お歳暮の贈り方とマナー
お歳暮は本来手渡し(持参)が正式なマナーですが、現代では百貨店やオンラインショップからの配送が主流です。配送する場合は、品物が届く前に挨拶状(送り状)を別途郵送するのが丁寧です。
- 01のし紙の選び方のし紙は紅白の蝶結び(花結び)を使います。表書きは「御歳暮」、下段に贈り主の名前をフルネームで書きます。連名の場合は右に目上の方、左に目下の方の名前を記します。
- 02内のし・外のしの使い分け配送の場合は品物にのしを掛けてから包装する「内のし」が一般的です。手渡しの場合は包装の上にのしを掛ける「外のし」にして、誰からの贈り物かすぐにわかるようにします。
- 03送り状(挨拶状)を添える品物とは別に、ハガキや封書で「お歳暮をお送りしましたので、ご笑納ください」という旨の挨拶状を送ると丁寧です。品物到着の2〜3日前に届くよう投函しましょう。
INFO
お歳暮を贈ってはいけない相手もいます。政治家や公務員への贈答は公職選挙法や国家公務員倫理規程で禁止されており、公立学校の教員への贈答も制限されています。また、近年は社内規定で取引先からの贈答品を禁止している企業も増えているため、ビジネス関係のお歳暮は事前に確認が必要です。
CHAPTER 06お歳暮をもらったときのお返しと対応
お歳暮をもらった場合、基本的にお返しは不要です。ただし、お礼の電話や手紙で感謝の気持ちを伝えるのがマナーです。品物が届いたらできるだけ早く、3日以内にお礼の連絡をしましょう。
どうしてもお返しをしたい場合は、いただいた品物の半額〜同額程度の品物を「お年賀」や「寒中見舞い」として贈ります。同額以上のお返しは「もう贈らないでください」というメッセージに受け取られることがあるため注意しましょう。お歳暮を辞退したい場合は、品物を受け取ったうえでお礼状にその旨を丁寧に書き添えるのがスマートです。
お礼状を書く場合は、品物の感想を具体的に書くと喜ばれます。「美味しくいただきました」だけでなく、「家族みんなでいただきました。特に子どもたちが大喜びでした」のように具体的なエピソードを添えると、贈った側も「選んでよかった」と感じてもらえます。メールやLINEでのお礼も一般的になりつつありますが、目上の方には手書きの礼状を送るのが丁寧です。
パ
新米パパ
お歳暮をやめたい場合はどうすればいいですか?急にやめると失礼ですか?
博
カゾイロ博士
急にやめると相手が不安に思うことがあるので、まずはお歳暮の金額を徐々に下げる方法があります。また、お歳暮をやめてお中元だけにする、あるいは年末の挨拶状(ハガキ)に切り替える方法もあります。互いに負担を感じている場合は、直接相談して合意のうえでやめるのが一番すっきりします。
CHAPTER 07最近のお歳暮トレンド
お歳暮の市場は変化しており、近年はいくつかの新しいトレンドが生まれています。体験型ギフト(温泉宿泊券、レストラン食事券、アクティビティ体験など)は、モノを増やしたくない方に好評です。また、サステナブルギフト(環境に配慮したパッケージ、フェアトレード商品、エシカル食品)を選ぶ人も増えています。
SNSの影響で見た目の美しい贈り物も人気が高まっています。パッケージデザインにこだわったクラフトビールセットや、宝石のようなチョコレート、色鮮やかなフルーツの詰め合わせなど、開封した瞬間に感動を与える品物が注目されています。価格帯も3,000円台からおしゃれな選択肢が充実しており、カジュアルな関係でも贈りやすくなりました。
CHAPTER 08お歳暮の歴史と由来
お歳暮の起源は室町時代にさかのぼります。年末に日頃お世話になっている方々へ贈り物をする「歳暮回り」の風習が始まりで、もともとは正月の祖霊祭(先祖の霊を祀る行事)に必要な塩鮭、数の子(かずのこ)、するめなどの食品を、分家が本家に届けるものでした。
江戸時代には武士の間でも定着し、明治以降に商売上の付き合いとしても広がりました。現代のお歳暮は、仕事の取引先、上司、恩師、仲人、習い事の先生など、お世話になった方への感謝を形にする贈答文化として根付いています。
CHAPTER 09お歳暮を贈る時期
お歳暮を贈る時期は地域によって異なります。関東地方では12月初旬〜12月20日頃、関西地方では12月13日〜12月20日頃が一般的です。全国的には12月上旬〜20日頃に届くように手配するのがマナーとされています。
デパートやオンラインショップでは10月頃から早期割引のお歳暮特集が始まります。人気の商品は早めに売り切れることもあるため、11月中に注文を済ませておくと安心です。年末の配送は混み合うため、余裕を持ったスケジュールで手配しましょう。
CAUTION / お歳暮を贈る時期を過ぎたら
12月25日以降に届く場合は「お歳暮」ではなく「御年賀」として贈ります。年賀の時期(1月1日〜7日、関西は15日まで)を過ぎた場合は「寒中見舞い」「寒中お伺い」として贈りましょう。
お歳暮の金額相場と品物の選び方
お歳暮の予算は贈る相手との関係性によって異なります。一般的な相場は3,000円〜5,000円で、特にお世話になった方や目上の方には5,000円〜10,000円程度が適切です。毎年贈るものですので、無理のない予算設定が長続きの秘訣です。
| 贈る相手 | 金額相場 | おすすめ品 |
|---|---|---|
| 上司・恩師 | 5,000〜10,000円 | 高級食材、お酒、名産品 |
| 取引先 | 3,000〜5,000円 | 焼き菓子、ハム、コーヒー |
| 親戚 | 3,000〜5,000円 | 果物、調味料セット |
| 仲人・媒酌人 | 5,000〜10,000円 | 高級菓子、カタログギフト |
| 習い事の先生 | 3,000〜5,000円 | お茶、スイーツ |
品物選びで大切なのは、相手の家族構成や好みに合わせることです。一人暮らしの方に大量の生鮮食品を贈ると消費しきれない場合がありますし、お酒を飲まない方にワインを贈っても喜ばれません。迷ったときはカタログギフトや商品券が確実です。
お歳暮ののしとマナー
お歳暮ののし紙は紅白の蝶結び(花結び)を使います。蝶結びは何度でも結び直せることから、何度あっても嬉しいお祝い事に使われます。表書きは「御歳暮」「お歳暮」と書き、下段に送り主の氏名を記入します。
百貨店やオンラインショップで注文する場合は、のし紙の手配も一緒にお願いできます。配送の場合は「内のし」(品物の上にのし紙を貼り、その上から包装紙で包む)が一般的です。持参する場合は「外のし」(包装紙の上にのし紙を貼る)にします。
お歳暮を受け取ったら
お歳暮を受け取ったら、なるべく早くお礼状を出すのがマナーです。電話やメールでのお礼でも構いませんが、目上の方からいただいた場合は手書きのお礼状が丁寧です。お礼状には「このたびは結構なお品をいただきまして、誠にありがとうございます」といった定型文に加え、品物の感想を一言添えると温かみが出ます。
お歳暮に対するお返しは基本的に不要ですが、いただいた品物と同程度のお歳暮を贈る「お歳暮の贈り合い」をしている間柄もあります。その場合は同時期に互いに贈り合うのが一般的です。
パ
新米パパ
お歳暮を贈っている相手が定年退職された場合、贈り続けるべきですか?
博
カゾイロ博士
退職後もお付き合いが続いている場合は贈り続けてOKです。ただし、お互いの負担にならないよう、金額を少し下げたり、年賀状に切り替えたりするのもよいでしょう。関係性が薄れてきた場合は、お歳暮を年賀状に切り替え、最後のお歳暮に「来年からは略儀ながら年賀のご挨拶にて」と手紙を添えると丁寧です。
CHAPTER 10お歳暮の喪中対応
お歳暮はお祝いの贈り物ではなく、感謝の気持ちを伝える贈答品です。そのため、喪中であっても贈ること・受け取ることに問題はありません。ただし、四十九日(しじゅうくにち)(忌中)の期間は避け、忌明け後に贈るのが一般的なマナーです。
のし紙については、紅白の蝶結びではなく無地のし(水引(みずひき)なし)を使うか、白い短冊に「御歳暮」とだけ書くのが控えめで適切です。品物も華やかすぎるものは避け、落ち着いた印象のものを選びましょう。
お歳暮は日本の美しい贈答文化のひとつです。年末の忙しい時期に、お世話になった方のことを思いながら品物を選ぶ。その行為自体が、人と人とのつながりを大切にする日本人の心を体現しています。今年もお歳暮を通じて、感謝の気持ちを届けてみてください。
お歳暮の人気ランキング
お歳暮で人気の品物は時代とともに変化しています。近年の人気ランキングでは、ハム・ソーセージが長年不動の1位を占めています。日本ハムや伊藤ハムなどの詰め合わせは、幅広い世代に喜ばれる定番品です。
2位はビール・お酒で、限定醸造のクラフトビールセットや、地酒の飲み比べセットが人気です。3位は洋菓子・和菓子で、有名パティスリーの焼き菓子や老舗和菓子店の詰め合わせが選ばれています。4位は果物で、冬の旬である高級みかんやりんご、いちごのセットが人気です。
5位以下では、カタログギフト、高級食用油・調味料セット、コーヒー・紅茶、海産物(カニ、鮭、明太子)などが続きます。健康志向の高まりから、オリーブオイルや減塩調味料のギフトセットも年々人気が上がっています。
お歳暮のトレンドと変化
お歳暮文化は時代と共に変化しています。かつてはビジネス上の義理で贈ることが多かったお歳暮ですが、近年は企業間での贈答を控える傾向が強まっています。代わりに、本当に感謝を伝えたい相手(両親、親しい友人、恩師など)に絞って贈るスタイルが主流になりつつあります。
贈り方もオンライン化が進んでおり、百貨店のECサイトやAmazon、楽天などのネットショップで注文するケースが増えています。ソーシャルギフト(LINEギフトなど)で気軽にお歳暮を贈る若い世代も登場しており、伝統的な贈答文化が新しい形で受け継がれています。
お歳暮は、一年の感謝を「もの」に託して届ける日本の美しい文化です。金額や形式にとらわれすぎず、相手の顔を思い浮かべながら品物を選ぶ。その心遣いこそが、お歳暮の本当の価値です。今年も、大切な方に感謝の気持ちを届けてみてください。
お歳暮とビジネスマナー
ビジネスシーンでのお歳暮は、個人間の贈答とは異なるマナーがあります。近年は社内規程でお歳暮の授受を禁止する企業も増えているため、贈る前に相手の会社のポリシーを確認するのが賢明です。
取引先に贈る場合は、個人名ではなく会社名・部署名で贈るのが一般的です。予算は3,000〜5,000円程度が適切で、あまり高額な贈り物は「接待」と受け取られる可能性があるため注意が必要です。品物は個包装されたお菓子やコーヒー、お茶のセットなど、オフィスで分けやすいものが好まれます。
CHAPTER 11年代別・お歳暮事情
| 贈り先 | 全体 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 |
|---|---|---|---|---|---|
| 全体 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
| 勤務先の上司 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
| 取引先関係 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
| 親・親類 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
| 友人・知人 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
| 順位 | 贈った商品 | 贈られたい商品 |
|---|---|---|
| 1位 | ハム・ソーセージ | 商品券 |
| 2位 | ビール | ハム・ソーセージ |
| 3位 | 海苔 | ビール券 |
| 4位 | 日本酒 | カタログギフト |
| 5位 | 飲料水 | 食用油 |
お歳暮はお中元と異なり、ハム・ソーセージが贈った商品の1位に入っています。年末年始のごちそうとして活用できるため、お正月に向けた実用的な贈り物が好まれる傾向があります。また「贈られたい商品」では商品券が1位で、自分で選びたいというニーズが根強いことがわかります。
20〜30代の若い世代は、お歳暮を贈る習慣がない方も多いですが、結婚を機に両親や義両親に贈り始めるケースが目立ちます。初めてのお歳暮は何を贈ればよいか迷いますが、百貨店の贈答品コーナーで相談するか、オンラインのお歳暮特集で人気ランキングを参考にすると安心です。
40〜50代は最もお歳暮を贈る層で、仕事の取引先、上司、習い事の先生、子どもの学校の先生など、贈る相手が多くなる時期です。毎年同じ相手に贈る場合は、前年と同じかそれ以上の金額の品物を選ぶのがマナーとされています。ただし、結婚・出産・転職など人生の節目で経済状況が変わった場合は、金額を見直しても失礼にはあたりません。たとえば独身時代に1万円の品を贈っていた方が、子育て世帯になり5,000円のパスタセットに切り替えるのは自然なことです。大切なのは無理なく続けられる範囲で感謝を伝えることです。
60代以降は贈る相手が減り、本当に感謝したい方に厳選して贈るスタイルになります。長年贈り続けてきたお歳暮をやめる場合は、突然やめるのではなく、まずお歳暮をお中元に切り替え、翌年からお中元もやめる段階的な方法が丁寧です。
地域別のお歳暮事情
お歳暮の風習は地域によって微妙に異なります。北海道では新鮮な海産物(毛ガニ、いくら、鮭)を贈る文化が根強く、12月中旬に届くよう手配するのが一般的です。東北地方では手作りの漬物や地酒を贈る風習もあります。
関西地方では12月13日の「事始め」以降に贈るのが正式とされ、百貨店のお歳暮商戦も東日本より遅れて盛り上がります。九州地方では焼酎や辛子明太子、カステラなどの地元名産品を贈ることが多いです。
最近は全国の名産品をオンラインで手軽に注文できるようになり、地域の垣根を超えたお歳暮選びが可能になりました。相手のお住まいの地域の名産品を避け、普段手に入りにくい他地域の特産品を選ぶと、新鮮な驚きを贈ることができます。
お歳暮は師走の忙しい時期に、立ち止まって大切な人のことを考える機会を与えてくれます。一年の感謝を丁寧に包んで届けるこの文化は、デジタル時代にあってもなお、人と人との温かいつながりを実感させてくれる日本の美しい習慣です。
お歳暮を選ぶ際に迷ったら、「自分ではなかなか買わないけれど、もらったら嬉しいもの」を基準にすると失敗しにくくなります。普段使いの調味料の少し上質なもの、有名店のスイーツ、地方の名産品など、日常のちょっとした贅沢を贈るのがポイントです。
お歳暮の文化は、忙しい年末に「あなたのことを忘れていませんよ」と伝える日本人らしい心遣いの表れです。贈る側も受け取る側も、その気持ちのやり取りを楽しめるのがお歳暮の魅力です。今年一年の感謝を込めて、大切な方にお歳暮を届けてみてはいかがでしょうか。
師走の風物詩であるお歳暮。デパートのお歳暮売り場には色とりどりのギフトが並び、年末の雰囲気を盛り上げてくれます。この美しい贈答文化が、これからも受け継がれていくことを願っています。
お歳暮選びに迷ったときのヒントとして、「相手の家族構成」を考慮するのが効果的です。小さなお子さまがいるご家庭にはジュースやお菓子の詰め合わせ、ご夫婦二人暮らしの方には少量で上質な食品、一人暮らしの方には日持ちのする焼き菓子やレトルトグルメなど、家族構成に合わせた品物を選ぶと、センスの良い贈り物として喜ばれます。
年末のお歳暮シーズンは配送業者も繁忙期を迎えます。確実に届けるために、余裕を持った手配と追跡番号の確認を心がけましょう。一年の締めくくりにふさわしい、心温まるお歳暮をお届けください。
お歳暮は、日本が誇る「感謝を形にする文化」です。デジタルの時代にあっても、心を込めて選んだ品物を贈り、手書きのお礼状をいただく。そのやりとりの中に、日本人の細やかな心配りと温かさが息づいています。今年一年の感謝を、大切な方に届けましょう。
年末の慌ただしい時期に、ふと立ち止まって贈る相手のことを想う。お歳暮には、そんな日本人の丁寧な心遣いが詰まっています。金額やブランドにこだわるよりも、相手の顔を思い浮かべながら選んだ品物こそが最高のお歳暮です。感謝の気持ちを込めて、今年も素敵なお歳暮を届けてください。
感謝の気持ちを丁寧に包んで届けるお歳暮は、日本人の美意識と思いやりの結晶です。今年も素敵な贈り物を選んでください。
CHAPTER 12よくある質問
A.
お歳暮はお祝いではなく「感謝の気持ち」を伝えるものなので、喪中の方に贈っても問題ありません。ただし、紅白ののし紙は避け、白無地の奉書紙や短冊のしを使い、表書きは「御歳暮」のままで構いません。四十九日が明けていない場合は時期をずらし、「寒中見舞い」として贈ると配慮が伝わります。
A.
お歳暮は年末に贈る「一年の感謝」、お年賀は年始に持参する「新年のご挨拶」です。お歳暮は配送でもOKですが、お年賀は手渡しが基本です。両方贈る必要はなく、どちらか一方で構いません。お歳暮の時期を逃した場合にお年賀として贈るのが一般的です。
A.
近年は社内の贈答を禁止・自粛する企業が増えています。贈る場合は会社の規定を確認し、部署全体で申し合わせるのがトラブル防止になります。個人的に特にお世話になった上司に贈りたい場合は、5,000円程度の品物をさりげなく手渡しするのがよいでしょう。
A.
「師走の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。本年も大変お世話になり、心より感謝申し上げます。ささやかではございますが、年末のご挨拶としてお歳暮をお送りいたしました。ご笑納いただけますと幸いです。寒さ厳しき折、どうかご自愛ください。」
A.
お歳暮は「一度贈ったら毎年続ける」のがマナーとされていますが、人間関係の変化に応じて見直しても構いません。退職・転職でお付き合いがなくなった場合や、仲人への贈答は結婚後3年程度が目安です。ただし、両親や義両親への贈答は長く続ける家庭が多いです。
A.
どちらもお世話になった方へ感謝を伝える贈答品ですが、お中元は夏(7月〜8月)、お歳暮は冬(12月)に贈ります。両方贈るのが一般的ですが、どちらか一方にする場合はお歳暮を優先するのがマナーです。お歳暮は「一年の総決算」の意味があり、お中元より金額をやや高めにするのが通例です。
A.
公務員への贈答は法律で制限されているため、公務員の方へのお歳暮は避けましょう。政治家、裁判官、教師(公立学校)も同様です。また、お歳暮を辞退する旨を明示している企業や個人には、無理に贈らないのがマナーです。
A.
相手との関係が疎遠になった場合や、お互いの負担が大きくなった場合がやめどきです。まずお中元を先にやめ、翌年お歳暮もやめるのが段階的で角が立ちません。最後のお歳暮に一筆添えて「長年ありがとうございました。来年からは年賀状でのご挨拶とさせてください」と伝えると丁寧です。
CHAPTER 13まとめ
お歳暮は、一年間お世話になった方へ感謝を伝える日本の年末の慣習です。12月初旬から20日頃までに届くよう手配し、予算は3,000〜5,000円が一般的です。のし紙は紅白蝶結びで表書きは「御歳暮」とします。
贈る品物は相手の好みや家族構成に合わせて選び、毎年無理なく続けられる範囲で行いましょう。形式的な義務感ではなく、「今年もありがとうございました」という素直な気持ちを品物に託す。それがお歳暮本来の姿です。年の瀬に大切な方の顔を思い浮かべながら贈り物を選ぶ時間は、日本の冬ならではの温かい風習といえるでしょう。忙しい師走の中でも、お世話になった方のことを思い出しながら品物を選ぶひとときは、贈る側にとっても一年を振り返る大切な時間です。

