お歳暮は、一年間お世話になった方へ感謝を込めて贈る年末の贈り物です。2026年も12月初旬から20日頃に届くよう手配するのが目安。この記事では、お歳暮の意味や時期、相手別の相場、のしの書き方や喪中のマナー、時期を過ぎたときの対応まで解説します。

CHAPTER 01
お歳暮とは?意味と由来

「歳暮」とは年の暮れのこと。もともとは、正月に先祖の霊や年神様を迎えるための供物を、分家や嫁いだ先から本家へ届ける「歳暮の礼」が始まりとされています。供物には塩鮭や数の子、するめなど日持ちのする食品が選ばれ、やがてお世話になった人へ年末に感謝を伝える贈答へと変わっていきました。
お中元とお歳暮の贈り物
江戸時代には武士の間でも定着し、明治以降に商売上の付き合いとしても広がりました。現代のお歳暮は、仕事の取引先、上司、恩師、仲人、習い事の先生など、お世話になった方への感謝を形にする贈答文化として根付いています。
お歳暮と似た慣習にお中元がありますが、お中元は夏の挨拶、お歳暮は冬の挨拶という違いがあります。どちらも贈る場合は、お歳暮のほうがお中元より1〜2割高い金額の品を選ぶのがマナーです。一年の締めくくりであるお歳暮のほうが「より重要な贈り物」と位置づけられているためです。
お歳暮のギフトボックス
お歳暮は1年の感謝を込めて贈る年末の贈り物
近年は、仕事上の義理で贈るお歳暮は減り、両親や義両親、恩師など本当に感謝を伝えたい相手に絞って贈るスタイルが増えています。オンラインショップでの注文や、LINEギフトなどで気軽に贈る形も広がっています。

CHAPTER 02
お歳暮を贈る時期|2026年はいつまで?

お歳暮を贈る時期は地域によって若干異なりますが、12月初旬から12月20日頃までに届くように手配するのが一般的です。年末ギリギリになると相手の不在や配送の混雑が重なるため、遅くとも12月25日までには届くようにしましょう。
地域別のお歳暮時期
地域一般的な時期備考
関東12月1日〜12月20日11月下旬から早めに贈る傾向も
関西12月13日〜12月20日「事始め」の12月13日から
九州12月10日〜12月20日年末の挨拶と兼ねることも
北海道・東北12月10日〜12月20日配送日数を考慮して早めに
2026年は、関西で贈り始めの目安とされる「事始め」の12月13日が日曜日、贈る時期の目安の12月20日も日曜日です。週末は配送が混み合うため、11月中に注文して12月上旬〜中旬に届くよう手配すると安心です。人気の品は早めに売り切れることもあり、百貨店やオンラインショップでは秋から早期割引の特集が始まります。
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CAUTION / お歳暮の時期を過ぎてしまったら
年内に届かない場合は、表書きを変えて贈ります。1月1日〜7日(松の内)は「御年賀」、松の内を過ぎたら立春(2月4日頃)までに「寒中御見舞」とします。関西など松の内を15日までとする地域では、15日までが「御年賀」です。

CHAPTER 03
お歳暮の相場と品物の選び方

お歳暮の予算は、3,000〜5,000円が一般的です。特にお世話になった方には5,000〜10,000円、仲人や恩師など特別な関係の方にはそれ以上を贈ることもあります。
注意したいのは、お歳暮は「毎年同程度の金額で贈り続ける」のが基本だということです。初年度に奮発して高額な品を贈ると、翌年以降もそのレベルを維持しなければなりません。最初から無理のない金額を設定しましょう。
贈る相手別の予算目安
贈る相手予算の目安ポイント
両親・義両親3,000〜5,000円毎年贈るなら無理のない金額で
上司・恩師5,000〜10,000円お中元より1〜2割高めに
取引先3,000〜5,000円会社の規定を確認すること
仲人5,000〜10,000円結婚後3年程度は贈るのが一般的
知人・友人3,000円前後堅苦しくならない品物がおすすめ
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CAUTION
あまりに高額な品物は、かえって相手に気を遣わせてしまいます。毎年贈るものなので、無理なく続けられる金額を設定しましょう。また、一度贈り始めると毎年続けるのがマナーのため、贈る相手を慎重に選ぶことも大切です。

相手に合わせた品物の選び方

お歳暮選びのポイントは、相手の家族構成・好み・ライフスタイルに合わせることです。一人暮らしの方に大量の生鮮食品を贈っても消費しきれませんし、お酒を飲まない方にビールセットを贈っても喜ばれません。
風呂敷に包んだ贈り物
お歳暮を持参するときは、風呂敷や紙袋に包んで持っていきます
  • 食品・グルメ — ハム・ソーセージ、鮮魚・海鮮、ブランド牛、フルーツなど。年末年始の食卓を華やかにする品が人気
  • 飲料 — ビール、ジュース、コーヒー、紅茶のセット。日持ちがするのでもらう側も助かる
  • スイーツ — 焼き菓子、チョコレート、和菓子の詰め合わせ。家族みんなで楽しめる
  • 調味料・油 — オリーブオイル、だしパック、ドレッシングのセット。実用的で家庭に重宝される
  • カタログギフト — 相手の好みがわからない場合に便利。好きなものを選んでもらえる安心感がある
お歳暮選びに迷ったときのヒントとして、「相手の家族構成」を考慮するのが効果的です。小さなお子さまがいるご家庭にはジュースやお菓子の詰め合わせ、ご夫婦二人暮らしの方には少量で上質な食品、一人暮らしの方には日持ちのする焼き菓子やレトルトグルメなど、家族構成に合わせた品物を選ぶと、センスの良い贈り物として喜ばれます。
新米パパ
新米パパ / 2歳児のパパ
義理の両親にお歳暮を贈りたいのですが、何を選べばいいかわかりません。毎年同じものでもいいんですか?
カゾイロ博士
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
毎年同じ品物でも全く問題ありません。むしろ「あの家からはいつもの美味しいハムが届く」と楽しみにされるケースもあります。初回は奥様(旦那様)に義両親の好みを確認するのが確実ですよ。好き嫌いやアレルギー、健康上の食事制限がないかも聞いておくと安心です。

定番の品物と最近の傾向

お歳暮の定番は、ハム・ソーセージ、ビールやジュースなどの飲料、焼き菓子や和菓子、果物、調味料・油、カタログギフトなど。年末年始の食卓で使えるものや、日持ちのするものが選ばれやすい傾向があります。最近は、温泉や食事などの体験型ギフトや、パッケージの美しいスイーツ、フェアトレード商品なども人気です。
お歳暮を選ぶ際に迷ったら、「自分ではなかなか買わないけれど、もらったら嬉しいもの」を基準にすると失敗しにくくなります。普段使いの調味料の少し上質なもの、有名店のスイーツ、地方の名産品など、日常のちょっとした贅沢を贈るのがポイントです。

子育て世代のお歳暮

20〜30代は、結婚を機に両親や義両親へ贈り始めるケースが多い世代です。初めてのお歳暮は、配偶者に相手の好みやアレルギーを確認してから選ぶと失敗がありません。子どもがいる家庭なら、家族みんなで楽しめるお菓子や果物を選ぶのもおすすめです。
結婚・出産・転職など、暮らしが変わったときに金額を見直すのは失礼ではありません。たとえば、子育て世帯になって10,000円の品から5,000円の品に切り替えるのは自然なことです。大切なのは、無理なく続けられる範囲で感謝を伝えることです。
冬の海辺を歩く親子

CHAPTER 04
お歳暮の贈り方と受け取ったときのマナー

お歳暮は本来手渡し(持参)が正式なマナーですが、現代では百貨店やオンラインショップからの配送が主流です。配送する場合は、品物が届く前に挨拶状(送り状)を別途郵送するのが丁寧です。
  1. 01
    のし紙の選び方
    のし紙は紅白の蝶結び(花結び)を使います。表書きは「御歳暮」、下段に贈り主の名前をフルネームで書きます。連名の場合は右に目上の方、左に目下の方の名前を記します。
  2. 02
    内のし・外のしの使い分け
    配送の場合は品物にのしを掛けてから包装する「内のし」が一般的です。手渡しの場合は包装の上にのしを掛ける「外のし」にして、誰からの贈り物かすぐにわかるようにします。
  3. 03
    送り状(挨拶状)を添える
    品物とは別に、ハガキや封書で「お歳暮をお送りしましたので、ご笑納ください」という旨の挨拶状を送ると丁寧です。品物到着の2〜3日前に届くよう投函しましょう。
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INFO / お歳暮を控えたい相手
公務員は倫理規程などで、利害関係のある相手からの贈答の受け取りが制限されています。仕事上の関係がある公務員や公立学校の先生へのお歳暮は控えましょう。また、社内規定で取引先からの贈答品を受け取らない企業も増えているため、ビジネス関係のお歳暮は事前に確認が必要です。

喪中のときのお歳暮

お歳暮はお祝いの贈り物ではなく、感謝の気持ちを伝える贈答品です。そのため、喪中であっても贈ること・受け取ることに問題はありません。ただし、四十九日(しじゅうくにち)(忌中)の期間は避け、忌明け後に贈るのが一般的なマナーです。
のし紙については、紅白の蝶結びではなく無地のし(水引(みずひき)なし)を使うか、白い短冊に「御歳暮」とだけ書くのが控えめで適切です。品物も華やかすぎるものは避け、落ち着いた印象のものを選びましょう。

ビジネスでお歳暮を贈るとき

取引先に贈る場合は、個人名ではなく会社名・部署名で贈るのが一般的です。予算は3,000〜5,000円程度が適切で、あまり高額な贈り物は「接待」と受け取られる可能性があるため注意が必要です。品物は個包装されたお菓子やコーヒー、お茶のセットなど、オフィスで分けやすいものが好まれます。

お歳暮をいただいたら

お歳暮をもらった場合、基本的にお返しは不要です。ただし、お礼の電話や手紙で感謝の気持ちを伝えるのがマナーです。品物が届いたらできるだけ早く、3日以内にお礼の連絡をしましょう。
どうしてもお返しをしたい場合は、いただいた品物の半額〜同額程度の品物を「お年賀」や「寒中見舞い」として贈ります。同額以上のお返しは「もう贈らないでください」というメッセージに受け取られることがあるため注意しましょう。お歳暮を辞退したい場合は、品物を受け取ったうえでお礼状にその旨を丁寧に書き添えるのがスマートです。
お礼状を書く場合は、品物の感想を具体的に書くと喜ばれます。「美味しくいただきました」だけでなく、「家族みんなでいただきました。特に子どもたちが大喜びでした」のように具体的なエピソードを添えると、贈った側も「選んでよかった」と感じてもらえます。メールやLINEでのお礼も一般的になりつつありますが、目上の方には手書きの礼状を送るのが丁寧です。

お歳暮をやめたいとき

新米パパ
新米パパ / 2歳児のパパ
お歳暮をやめたい場合はどうすればいいですか?急にやめると失礼ですか?
カゾイロ博士
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
急にやめると相手が不安に思うことがあるので、まずはお歳暮の金額を徐々に下げる方法があります。また、お歳暮をやめてお中元だけにする、あるいは年末の挨拶状(ハガキ)に切り替える方法もあります。互いに負担を感じている場合は、直接相談して合意のうえでやめるのが一番すっきりします。
新米パパ
新米パパ / 2歳児のパパ
お歳暮を贈っている相手が定年退職された場合、贈り続けるべきですか?
カゾイロ博士
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
退職後もお付き合いが続いている場合は贈り続けてOKです。ただし、お互いの負担にならないよう、金額を少し下げたり、年賀状に切り替えたりするのもよいでしょう。関係性が薄れてきた場合は、お歳暮を年賀状に切り替え、最後のお歳暮に「来年からは略儀ながら年賀のご挨拶にて」と手紙を添えると丁寧です。

CHAPTER 05
お歳暮に関するよくある質問

A.
お歳暮はお祝いではなく「感謝の気持ち」を伝えるものなので、喪中の方に贈っても問題ありません。紅白ののし紙は避け、白無地の奉書紙や短冊を使います。四十九日が明けていない場合は時期をずらし、松の内が明けてから「寒中見舞い」として贈ると配慮が伝わります。
A.
お歳暮は年末に贈る「一年の感謝」、お年賀は年始に持参する「新年のご挨拶」です。お歳暮は配送でもOKですが、お年賀は手渡しが基本です。両方贈る必要はなく、どちらか一方で構いません。お歳暮の時期を逃した場合にお年賀として贈るのが一般的です。
A.
近年は社内の贈答を禁止・自粛する企業が増えています。贈る場合は会社の規定を確認し、部署全体で申し合わせるのがトラブル防止になります。個人的に特にお世話になった上司に贈りたい場合は、5,000円程度の品物をさりげなく手渡しするのがよいでしょう。
A.
「師走の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。本年も大変お世話になり、心より感謝申し上げます。ささやかではございますが、年末のご挨拶としてお歳暮をお送りいたしました。ご笑納いただけますと幸いです。寒さ厳しき折、どうかご自愛ください。」
A.
お歳暮は「一度贈ったら毎年続ける」のがマナーとされていますが、人間関係の変化に応じて見直しても構いません。退職・転職でお付き合いがなくなった場合や、仲人への贈答は結婚後3年程度が目安です。ただし、両親や義両親への贈答は長く続ける家庭が多いです。
A.
どちらもお世話になった方へ感謝を伝える贈答品ですが、お中元は夏(7月〜8月)、お歳暮は冬(12月)に贈ります。両方贈るのが一般的ですが、どちらか一方にする場合はお歳暮を優先するのがマナーです。お歳暮は「一年の総決算」の意味があり、お中元より金額をやや高めにするのが通例です。
A.
公務員は倫理規程などで、利害関係のある相手からの贈答の受け取りが制限されています。仕事上の関係がある公務員や公立学校の先生へのお歳暮は控えましょう。また、贈答を辞退する方針を示している企業や個人には、無理に贈らないのがマナーです。
A.
相手との関係が疎遠になった場合や、お互いの負担が大きくなった場合がやめどきです。まずお中元を先にやめ、翌年お歳暮もやめるのが段階的で角が立ちません。最後のお歳暮に一筆添えて「長年ありがとうございました。来年からは年賀状でのご挨拶とさせてください」と伝えると丁寧です。

CHAPTER 06
まとめ

お歳暮は、一年間お世話になった方へ感謝を伝える年末の贈り物です。12月初旬から20日頃までに届くよう手配し、予算は3,000〜5,000円が一般的。のし紙は紅白の蝶結びで、表書きは「御歳暮」とします。時期を過ぎたら松の内は「御年賀」、その後は「寒中御見舞」に。相手の顔を思い浮かべながら、無理なく続けられる形で感謝を届けましょう。