大雪(たいせつ)は、二十四節気(にじゅうしせっき)の第21番目にあたる冬の節気で、2026年は12月7日頃に訪れます。山岳部だけでなく平野部でも本格的に雪が降り始める時期という意味を持ち、冬の厳しさが日ごとに増していく節気です。年末の慌ただしさが始まるこの時期は、冬支度の仕上げと新年の準備を同時に進めるタイミングでもあります。
深い雪に覆われた森林
大雪の名にふさわしい雪景色

CHAPTER 01
意味と二十四節気の位置づけ

二十四節気は太陽の黄経をもとに一年を24等分した暦で、この節気は黄経255度の地点にあたります。小雪の次、冬至(とうじ)の前に位置し、「小雪では降り始めだった雪が、いよいよ本格化する」という季節の進行を表しています。
七十二候では「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)」「熊蟄穴(くまあなにこもる)」「鱖魚群(さけのうおむらがる)」の三候に分けられ、空がどんよりと曇り、熊が冬眠に入り、鮭が川を遡上するという厳冬の入口にふさわしい情景が暦に記されています。
12月7日頃
大雪の時期
第21番目
二十四節気の順番
本格的な冬
雪が積もり始める時期

CHAPTER 02
旬の食べ物

この時期は、体を芯から温める冬の味覚が揃います。
  • 鱈(たら):冬が旬の代表格。鱈ちりや鍋物で食卓の主役に
  • ふぐ:てっさ(刺身)やてっちり(鍋)で楽しむ冬の高級魚
  • 春菊:鍋に欠かせない冬野菜。独特の香りが食欲をそそる
  • みかん:こたつにみかんの組み合わせは冬の定番。ビタミンCで風邪予防にも
北海道や東北では、この頃に鮭の遡上が最盛期を迎えます。「年取り魚」として大晦日(おおみそか)に鮭を食べる東日本の風習は、まさにこの時期の自然の恵みと結びついています。
TIP / 大雪の旬の味覚
ブリ、カニ、大根、白菜、春菊が旬を迎えます。「寒ブリ」は脂がのって最も美味しい時期。鍋料理で体を温めましょう。

CHAPTER 03
風習と年末の行事

この節気の頃から、年末に向けた行事が本格化します。
  • 正月事始め(12月13日):煤払いや松迎えなど、正月準備を始める日。この日から大掃除に取りかかる地域が多い
  • お歳暮の到着時期:12月上旬〜20日頃が届ける目安。遅れた場合は「寒中見舞い」として贈る
  • 冬囲い・雪吊り:金沢の兼六園に代表される雪吊りは、この時期に完成し冬の風物詩となる
街にはイルミネーションやクリスマスの飾りつけが広がり、年末商戦が活気を帯びる時期でもあります。寒さが厳しくなる一方で、華やかな街並みが冬の夜を彩る季節です。冬のボーナス支給もこの時期にあたるため、年末の買い物や旅行の計画を立てる方も多いでしょう。一年の頑張りをねぎらいながら、家族へのプレゼントを選ぶのも師走の楽しみの一つです。
雪景色
大雪は本格的な冬の到来を告げる二十四節気
新米パパ / 2歳児のパパ
大雪の頃って年末準備を始める時期ですよね?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
はい。お歳暮の発送、年賀状の準備、大掃除の計画など年末に向けた準備が本格化します。12月13日の正月事始めを目安に進めましょう。

CHAPTER 04
時候の挨拶と暮らしのヒント

手紙やメールでは「大雪の候」「師走の候」「寒冷の折」といった時候の挨拶が使えます。ビジネス文書では「大雪の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のような定型表現が一般的です。
暮らしの面では、水道管の凍結防止や路面凍結への備えが重要になります。保温テープの巻きつけや不凍液の準備、冬タイヤの装着確認など、寒冷地では必須の対策です。乾燥対策として加湿器を活用し、こまめな水分補給とバランスの良い食事で免疫力を維持しましょう。年末に向けて忘年会や会食が増えるこの時期は、飲み過ぎや食べ過ぎにも注意が必要です。温かい生姜湯やほうじ茶で体を労りながら、師走の忙しさを元気に乗り切りましょう。寒い日のお風呂は少しぬるめの湯にゆっくり浸かると、体の芯まで温まり良質な睡眠にもつながります。
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INFO / 大雪と小雪の違い
小雪は「わずかに雪が降り始める頃」、大雪は「本格的に雪が降り積もる頃」。年末に向けて寒さが本格化する時期です。

CHAPTER 05
冬将軍の到来

大雪の頃になると「冬将軍が到来」というフレーズをニュースでよく耳にします。冬将軍とはシベリアからの寒気団のことで、正式には「シベリア高気圧」と呼ばれます。
この呼び名の由来は、ナポレオンのロシア遠征にあります。1812年、60万もの大軍を率いてロシアに侵攻したナポレオンは、ロシアの厳しい冬の寒さによって壊滅的な敗北を喫しました。この出来事から、ヨーロッパでは冬の寒さを「General Frost(霜将軍)」と擬人化して呼ぶようになりました。日本ではこれが「冬将軍」と訳され、シベリアから押し寄せる強烈な寒気の代名詞として定着しています。

CHAPTER 06
いろいろな雪を表す言葉

日本語には雪の状態を表す多彩な言葉があります。季節や気温、降り方によって雪の姿は変わり、古来日本人はその一つひとつに美しい名前をつけてきました。
粉雪(こなゆき)
粉のようにさらさらした軽い雪。気温が低いときに降りやすい
小米雪(こごめゆき)
米を砕いた小米のように細かい雪。粉雪よりやや粘りがある
牡丹雪(ぼたんゆき)
牡丹の花のように大きなかたまりになって降る雪。気温が比較的高いときに見られる
灰雪(はいゆき)
灰が降っているように舞いながら降る雪。ふわふわとゆっくり落ちてくる
べた雪
水分を多く含んだ重い雪。雪だるまや雪合戦に向いている
霧雪(きりゆき)
霧のように細かい雪がまばらに降ること。視界が霞むほど細かい
どか雪
短い時間でたくさん降り積もる雪。交通障害や雪害の原因になることも
淡雪(あわゆき)
はかなくすぐに消えてしまう春の雪。泡のように儚いことからこの名がついた
新米パパ / 2歳児のパパ
大雪の読み方は「たいせつ」?「おおゆき」?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
二十四節気としては「たいせつ」が正しい読みです。天気予報でいう「大雪(おおゆき)警報」とは別物。大雪(たいせつ)は12月7日頃で、山間部では本格的に雪が降り積もる時期です。
A.
2026年の大雪は12月7日です。12月22日頃の冬至まで続きます。
A.
二十四節気では「たいせつ」と読みます。天気用語の「大雪(おおゆき)」とは区別されます。
A.
「大雪の候」「師走の候」「歳末ご多忙の折」などが使えます。
『日本のしきたりがまるごとわかる本』によれば、大雪(たいせつ)は二十四節気の一つで、本格的に雪が降り積もる頃を意味します。山々は雪化粧をまとい、平地にも冷たい風が吹きすさぶ厳しい寒さの時期です。この頃には熊が冬眠に入り、南天の実が赤く色づくなど、自然が冬本番の姿を見せ始めます。古来より日本人は大雪の訪れを冬支度の最終段階と捉え、漬物づくりや薪の準備など暮らしの知恵を暦とともに受け継いできました。

CHAPTER 07
まとめ

大雪は本格的な降雪と冬の厳しさを告げる節気で、年末の準備が加速する時期です。鱈やふぐなど冬の味覚を楽しみながら、正月事始めに合わせて大掃除やお歳暮の手配を進めましょう。寒さ対策と体調管理を万全にして、師走の慌ただしさを元気に乗り切ってください。旬の食材を活かした温かい鍋料理で、家族と団らんのひとときを楽しみながら、温かく健やかに年末を過ごしましょう。