冬至(とうじ)は、一年のうちで最も昼が短く夜が長い日です。2026年は12月22日(火)で、この日を境に再び日が長くなり始めます。この記事では、冬至の意味や「一陽来復」の由来、ゆず湯・かぼちゃの風習、家族での楽しみ方までわかりやすく解説します。
雪景色の森と足跡
冬至の頃は本格的な冬の訪れを感じる季節

CHAPTER 01
冬至とは?2026年はいつ?意味と一陽来復

二十四節気は太陽の運行をもとに一年を24等分した暦で、中国の戦国時代に体系化されました。この節気は大雪の次、小寒の前に位置し、天文学的には北半球で太陽の南中高度が一年で最も低くなる日です。
12月22日
2026年の冬至(火曜日)
最も短い昼
1年で一番昼が短い日
一陽来復
この日を境に陽に転じる
◆冬至の日付(自動計算)
2026年12月22日(火)
2027年12月22日(水)
2028年12月21日(木)

二十四節気は太陽の位置、旧暦の行事は新月の日、干支の日は暦の巡りから計算しています。 正式な日付は、国立天文台が毎年2月に翌年分を発表する暦要項で確定します。「頃」は時刻が日付の変わり目に近く、前後する可能性がある日です。

冬至の日付(国立天文台の暦要項より)
年冬至曜日
2026年12月22日火曜日
2027年12月22日水曜日
冬至の日付は年によって12月21日か22日になります。2026年・2027年はどちらも12月22日です。
「一陽来復」の思想は、中国最古の占いの書である『易経(えききょう)』に由来します。易経では陰と陽の消長を64の卦(け)で表しますが、冬至に配される「地雷復(ちらいふく)」は、6本の陰の線のうち最下段の1本だけが陽に転じた卦であり、長い陰の時代が終わり陽が芽生え始めることを象徴しています。二十四節気のなかで冬至は大雪(たいせつ)と小寒(しょうかん)の間に位置し、陰が極まって陽に転じる節目として暦のうえでも特別な意味を持ちます。古代中国では冬至を「歳首(さいしゅ)」すなわち一年の始まりとする暦法もあり、正月以上に重要な祝日として盛大に祝われていました。この「最も暗い日から光が戻り始める」という考え方は、困難のなかにも希望を見出す日本人の精神性とも深く結びついています。

二十四節気の流れ

一年を通した二十四節気の流れを一覧で確認しましょう。
二十四節気カレンダー
季節節気読み時期
春立春りっしゅん2月4日頃
春雨水うすい2月19日頃
春啓蟄けいちつ3月5日頃
春春分しゅんぶん3月20日頃
春清明せいめい4月4日頃
春穀雨こくう4月20日頃
夏立夏りっか5月5日頃
夏小満しょうまん5月21日頃
夏芒種ぼうしゅ6月5日頃
夏夏至げし6月21日頃
夏小暑しょうしょ7月7日頃
夏大暑たいしょ7月22日頃
秋立秋りっしゅう8月7日頃
秋処暑しょしょ8月23日頃
秋白露はくろ9月7日頃
秋秋分しゅうぶん9月22日頃
秋寒露かんろ10月8日頃
秋霜降そうこう10月23日頃
冬立冬りっとう11月7日頃
冬小雪しょうせつ11月22日頃
冬大雪たいせつ12月7日頃
冬冬至とうじ12月22日頃
冬小寒しょうかん1月5日頃
冬大寒だいかん1月20日頃

CHAPTER 02
ゆず湯に入る理由と入れ方

この日にゆず湯に入る風習は、江戸時代に広まったとされています。語呂合わせで「冬至=湯治」「柚子=融通が利く」とかけた縁起担ぎが由来の一つです。
タオルの上に置いたゆず
ゆず湯には、丸ごとのゆずをそのまま浮かべる方法があります
ゆずの果皮に含まれる香り成分には血行を促して体を温める働きがあるとされ、冬の冷え対策としても理にかなっています。さわやかな香りにはリラックス効果も。「冬至にゆず湯に入ると風邪をひかない」という言い伝えには、寒さの厳しい時期に体を温めて元気に過ごそうという願いが込められています。

ゆず湯の入れ方

ゆず湯の入れ方にはいくつかのバリエーションがあります。
  1. ガーゼなどで作った袋に入れて口をひもでしばる(果汁や種が散らばらず後片付けが楽)
  2. 輪切りや半分に切ってから袋に入れる(香りが強く広がる)
  3. 丸ごとそのままお湯に浮かべる(見た目が美しく香りは穏やか)
丸ごと入れると香りは穏やかで、お湯もきれいなまま楽しめます。切って入れると香りが強くなりますが、お湯が濁りやすくなります。肌が弱い方やお子さまは、丸ごとか袋に入れる方法がおすすめです。

子どもと一緒にゆず湯に入るときの注意

ゆずの皮に含まれるリモネンという成分は、肌が敏感な人や小さな子どもの肌にピリピリとした刺激を感じさせることがあります。子どもと一緒に楽しむときは、次の点に気をつけましょう。
  • ゆずは丸ごと浮かべる:切ったり絞ったりせず、果汁が出ないようにする
  • 湯船の中でゆずをもまない:子どもが握りつぶして遊ぶと果汁が出やすいので見守って
  • ピリピリしたらすぐ流す:シャワーでやさしく洗い流し、その日は早めに上がる
  • 肌荒れや傷があるときは控える:入浴剤タイプや、香りだけを楽しむ方法でも十分

CHAPTER 03
冬至にかぼちゃを食べる理由と「ん」のつく運盛り

この日にかぼちゃ(南瓜)を食べるのも古くからの習わしです。かぼちゃは夏に収穫しても長期保存がきくため、野菜が乏しくなる真冬の貴重な栄養源でした。ビタミンA・C・Eが豊富で、風邪予防や免疫力の維持に役立つとされています。
また「ん」のつく食べ物を食べると運が呼び込めるという「運盛り」の考え方があり、南瓜(なんきん)のほか、蓮根(れんこん)・人参(にんじん)・銀杏(ぎんなん)・金柑(きんかん)・寒天(かんてん)・饂飩(うんどん=うどん)の七品が「冬至の七種(ななくさ)」と呼ばれています。地域によっては小豆粥を炊いて厄除けとする風習もあり、赤い小豆が邪気を払うと信じられてきました。こうした食の風習には、寒さが最も厳しくなる時期を栄養豊かな食事で乗り越えようとする先人の知恵が詰まっています。
かぼちゃのいとこ煮
冬至にはゆず湯とかぼちゃが定番
新米パパ
新米パパ / 2歳児のパパ
なぜ冬至にかぼちゃを食べるんですか?夏の野菜ですよね?
カゾイロ博士
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
よい質問ですね。かぼちゃは夏に収穫しますが、長く保存できるため冬の貴重な栄養源でした。それに、南瓜(なんきん)は「ん」が2つつく食べ物で、「運盛り」の縁起物でもあるんですよ。
冬至の時期に滋養のある食べものをとることを、古くは「薬食い(くすりぐい)」と呼びました。陰陽道では黄色が陽気を表す色とされ、黄色いかぼちゃと赤い小豆の組み合わせは陰を除き陽を呼ぶ食べ合わせと考えられていました。

かぼちゃのいとこ煮

小豆といっしょに煮込んだ「いとこ煮」は、冬至の定番料理の一つです。小豆の赤色は邪気を払うと信じられてきたことから、縁起の面でも冬至にぴったりの一品です。甘めの味付けで、子どもにも食べやすい料理です。
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TIP / かぼちゃのいとこ煮の作り方
【材料】かぼちゃ1/4個・小豆100g・砂糖大さじ2・みりん大さじ1・しょうゆ大さじ1・塩少々。小豆はあらかじめ柔らかく下茹でしておきます。一口大に切ったかぼちゃと小豆を鍋に入れ、ひたひたの水で煮て、調味料を加えてかぼちゃが柔らかくなるまで煮込めばできあがり。ほくほくのかぼちゃと小豆の優しい甘さが冬の体を温めてくれます。
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INFO / 「ん」がつく食べ物で運盛り
冬至には「ん」が2つつく食べ物を食べると運気が上がるとされています。南瓜(なんきん)、人参(にんじん)、蓮根(れんこん)、銀杏(ぎんなん)、金柑(きんかん)、寒天(かんてん)、饂飩(うんどん=うどん)が「冬至の七種」です。

CHAPTER 04
冬至の過ごし方|各地の行事と家族で楽しむアイデア

各地に伝わる冬至の行事

冬の朝、縁起飾りと一陽来復
  • 穴八幡宮(東京・早稲田):冬至から節分まで「一陽来復御守」を頒布。冬至・大晦日・節分のいずれかの夜中12時に、その年の恵方に向けて貼るという独特の作法がある
  • 大師講(だいしこう):旧暦11月23日の夜に「お大師様」が家々を訪れるとされ、東北などで小豆粥や団子を供える。旧暦では冬至の頃にあたる行事
  • 銭湯のゆず湯:冬至の日に大量のゆずを浮かべた湯船が各地で用意され、冬の風物詩になっている
銭湯やスーパー銭湯では「ゆず湯」イベントが定番となっており、大量の柚子を浮かべた特別浴槽は季節の風物詩です。スーパーの青果売り場でもこの時期にはかぼちゃと柚子が目立つ場所に並び、伝統行事が現代の暮らしにしっかりと根づいていることがうかがえます。

世界の冬至祭 ── 太陽の再生を祝う

冬至の行事の根底には、太陽の力がもっとも弱まる時期に、光の復活を願うという世界共通の祈りがあります。北欧のユール祭や古代ローマのサートゥルナーリア祭など、この時期の祝祭はいずれも太陽の再生を祝う行事として知られています。日本の一陽来復の考え方とも、真冬の闇のなかに光の帰還を願う気持ちでつながっているといえるでしょう。
冬の雪空

家族で楽しむ冬至のアイデア

  • 「ん」のつく食べ物探し:冷蔵庫や買い物先で「ん」が2つつく食材を子どもと一緒に探すと、言葉遊びになって盛り上がる
  • 一年で一番長い夜を楽しむ:早めに暗くなる夕方から、家族で月や星を眺めたり、明かりを落として絵本を読んだり
  • ゆずを使ったおやつ作り:お風呂で使ったあとのゆずではなく、新しいゆずで皮の砂糖漬けやゆず茶を作ってみる
  • 「明日から日が長くなるよ」と伝える:冬至を境に日が長くなることを話すと、季節の変化に気づくきっかけに

CHAPTER 05
冬至に関するよくある質問

A.
2026年の冬至は12月22日(火)です。冬至は年によって12月21日か22日になり、2027年も12月22日です。
A.
一陽来復は「陰が極まり陽に転じる」という意味で、冬至を境に日が長くなり始めることを表します。悪いことが続いたあとに良い方向へ向かうという、縁起のよい言葉としても使われます。
A.
ゆずの成分で肌がピリピリすることがあるため、ゆずは切らずに丸ごと浮かべ、果汁が出ないようにしましょう。刺激を感じたらシャワーで洗い流してください。肌荒れがあるときは控えると安心です。
A.
「ん」のつく食べ物を食べる運盛りのほか、小豆粥を食べる、こんにゃくを食べて体の砂払いをするなどの風習があります。穴八幡宮の一陽来復御守を受けに行く人も多いです。

CHAPTER 06
まとめ

冬至は一年で最も夜が長い日であると同時に、太陽の力が蘇る「一陽来復」の希望の日です。2026年は12月22日。ゆず湯で体を温め、かぼちゃや「ん」のつく食べ物で縁起を担ぎながら、家族で一年で一番長い夜を楽しんでみてください。