処暑(しょしょ)は二十四節気(にじゅうしせっき)の第14番目にあたる節気で、暑さが落ち着き始める時期を表しています。毎年8月23日〜24日頃に訪れ、厳しかった夏の暑さが徐々に和らいでいく季節の変わり目です。この記事では意味・時期から旬の食べ物、秋に向けた暮らしの知恵まで解説します。

CHAPTER 01処暑の意味と2026年の日付
「処」には「止まる」「落ち着く」という意味があり、処暑は「暑さが止む」ことを表しています。太陽の黄経が150度に達する日で、2026年は8月23日にあたります。立秋(りっしゅう)の次に訪れ、白露の前に位置する節気です。
この頃になると朝夕の風に涼しさが感じられるようになり、夜には秋の虫の音が聞こえ始めます。ただし日中はまだ残暑が厳しい日もあるため、体調管理には引き続き注意が必要です。
処暑は二十四節気の中でも夏から秋への転換点として農業暦上で重要な位置を占めています。古来、この時期を境に暑さが和らぎ始めることから、農家は秋の収穫に向けた準備を本格化させました。お盆の送り火が終わり、京都の五山送り火(8月16日)などで先祖を見送った後に訪れる処暑は、心身ともに夏の喧騒から落ち着きを取り戻す節目でもあります。暦の上では「暑さが処(おさ)まる」とされますが、実際には残暑が続くことも多く、「処暑の候」という時候の挨拶には厳しい残暑の中でも相手の体調を気遣う心が込められています。
8月23日頃
処暑の時期
暑さが止む
名前の由来
台風シーズン
この時期の気象特徴
CHAPTER 02処暑の七十二候
七十二候では3つの候に分かれます。初候は「綿柎開(わたのはなしべひらく)」で綿の実がはじけて白い綿毛が現れる時期、次候は「天地始粛(てんちはじめてさむし)」で暑さが収まり始める時期、末候は「禾乃登(こくものすなわちみのる)」で稲穂が実り始める時期です。
いずれも夏から秋への移行を繊細に表現しており、農作物が実りへと向かう季節の到来を告げています。稲穂が頭を垂れ始める光景は、秋の収穫への期待を高めてくれます。
CHAPTER 03旬の食べ物と季節の味覚
この時期に旬を迎える食材は夏と秋の両方が楽しめる贅沢な顔ぶれです。ぶどうや梨が本格的に出回り始め、いちじくも旬の最盛期を迎えます。秋刀魚(さんま)は脂が乗り始めて美味しくなる時期です。
新米が出回り始めるのもこの頃からで、炊きたての新米は格別の味わいです。松茸やきのこ類も徐々に市場に並び始め、食卓に秋の彩りが加わります。残暑を乗り切るスタミナ食と、秋の味覚の両方を楽しめる素晴らしい時期です。果物狩りに出かけるのもこの季節の定番レジャーで、ぶどう狩りや梨狩りを楽しめる観光農園が全国各地にあります。採れたての果実の美味しさは格別です。
TIP / 処暑の旬の味覚
梨、ぶどう、いちじく、サンマ、松茸など、秋の味覚が本格的に出回り始めます。新米も出始めるこの時期は、食欲の秋の始まりです。
CHAPTER 04処暑の時期の気象と台風
この時期は太平洋高気圧の勢力が徐々に弱まり、秋雨前線が南下してくることがあります。晴れの日と雨の日が交互に訪れ、天候が不安定になりやすい時期でもあります。
台風シーズンの本格化もこの節気の特徴です。8月下旬から9月にかけては台風の上陸数が年間で最も多い時期にあたり、暴風や大雨への備えが必要になります。ハザードマップの確認や非常用持ち出し袋の点検を済ませておきましょう。
INFO / 台風の名前のつけ方
気象庁では、毎年1月1日以降でもっとも早く発生した台風を1号とし、発生順に番号をつけて呼んでいます。欧米では人名で呼ばれていますが、日本が加盟している台風委員会で、北太平洋または南シナ海域で発生する台風に関して、各国で取り決めた名前がつけられるようになりました。通常、名前は140番目まで決まっており、141番目の台風には1番目の台風と同じ名前がつけられます。
パ
新米パパ / 2歳児のパパ
処暑って「暑さが終わる」って意味ですか?
博
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
「処」は「止む」という意味で、暑さが峠を越えて和らぎ始める頃です。朝夕に涼しい風が吹き始め、虫の声も変わります。ただしこの時期は台風が多いので、防災への備えも忘れずに。
CHAPTER 05秋に向けた暮らしの準備
処暑を過ぎると台風シーズンが本格化するため、防災用品の点検や非常食の確認をしておきましょう。二百十日(にひゃくとおか)(9月1日頃)は台風の特異日として知られ、農家では昔から警戒する時期とされてきました。また、9月11日頃の「二百二十日」も台風の特異日とされ、二百十日と同様に警戒される日です。
衣替えの準備も少しずつ始めるとよいでしょう。夏物の洗濯・収納を計画的に進め、秋物の軽いカーディガンやストールを手の届く場所に出しておくと、急な涼しさにも対応できます。エアコンから扇風機への切り替えも、この時期から徐々に進めていきましょう。
INFO / 処暑と二百十日
処暑の頃は「二百十日」(立春(りっしゅん)から210日目、9月1日頃)に近く、台風が多い時期です。農家にとっては稲の花が咲く大切な時期で、台風被害を心配する日でもありました。防災の日(9月1日)もこの時期にあたります。
パ
新米パパ / 2歳児のパパ
処暑を過ぎても暑い場合は?
博
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
処暑はあくまで暦の上での区切りで、実際には9月に入っても残暑が続くことは珍しくありません。ただ、朝晩の風に秋の気配が混じり始めるのがこの頃。「暑さ寒さも彼岸まで」とも言いますね。
A.
2026年の処暑は8月23日です。処暑の期間は約15日間で、9月7日頃の白露まで続きます。
A.
「しょしょ」と読みます。「暑さが処(止)む頃」という意味です。
A.
「処暑の候」「残暑もようやく和らぎ」「朝夕に秋の気配を感じる頃」などが使えます。
CHAPTER 06まとめ
処暑は暑さが落ち着き始める節気で、2026年は8月23日にあたります。夏の終わりと秋の始まりが交差するこの時期は、旬の味覚を楽しみながら季節の移ろいを感じられる美しい季節です。残暑対策と秋への準備を両立させながら、心地よい初秋を迎えましょう。朝夕の散歩が気持ちよくなるこの時期は、体を動かすのにもぴったりです。夏の間は暑さで控えていたジョギングやウォーキングを再開するのにも最適な季節です。秋の空気を胸いっぱいに吸い込みながら、清々しい新しい季節の訪れを全身で感じてみてはいかがでしょうか。きっと心がすっきりと晴れるはずです。

