敬老の日は、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨とする国民の祝日です。毎年9月の第3月曜日に設定されており、シルバーウィークの一部として3連休になります。おじいちゃん・おばあちゃんに感謝の気持ちを伝える大切な日ですが、由来やマナーを知るとお祝いの仕方がより温かいものになるでしょう。
公園でお年寄りに寄り添う介護士
敬老の日 ─ お年寄りを敬う心

CHAPTER 01
敬老の日の由来と歴史

敬老の日の起源は、1947年(昭和22年)に兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町)で始まった「としよりの日」にさかのぼります。当時の村長・門脇政夫氏が「お年寄りの知恵を借りて村づくりをしよう」と提唱し、農閑期の9月15日を選んで敬老会を開いたのが始まりです。
この取り組みは全国に反響を呼び、1951年には中央社会福祉協議会が9月15日を「としよりの日」と定めました。各地で敬老行事が行われるようになり、やがて国民の祝日化への機運が高まっていきました。
この取り組みが全国に広がり、1966年(昭和41年)に「敬老の日」として国民の祝日に制定されました。当初は9月15日に固定されていましたが、2003年(平成15年)のハッピーマンデー制度導入により、毎年9月の第3月曜日に変更されました。なお、旧日付の9月15日は現在も「老人の日」として残っています。
1947年
起源
1966年
祝日制定
2003年
日付変更
「敬老の日」という名称が定着する以前、この日は「としよりの日」と呼ばれていましたが、「としより」という表現に対して「不快だ」という声が上がり、1964年に「老人の日」に改称されました。その後、祝日化にあたって「敬老の日」という現在の名称が採用されています。名前の変遷からも、高齢者に対する社会の意識が時代とともに変化してきたことがわかります。
聖徳太子が大阪・四天王寺に悲田院(貧しい人や老人を助ける施設)を建てた日が9月15日だったという説や、元正天皇が養老の滝を訪れて長寿を祝った故事にちなむという説もあります。いずれも「お年寄りを大切にする」という日本の伝統的な価値観を反映しています。
敬老の日の起源にまつわる伝承は複数あり、いずれも日本における高齢者を敬う精神の深さを物語っています。聖徳太子が593年に四天王寺に「悲田院(ひでんいん)」「施薬院(せやくいん)」などの四箇院を設けて高齢者や病人を救済したことが9月15日の由来だとする説のほか、奈良時代の元正天皇が美濃国(現在の岐阜県)養老の滝を訪れた際に泉の水が甘く変じていたという「養老の伝説」にちなむ説もあります。いずれにしても、年長者の知恵と経験を社会全体で尊重するという思想は日本文化の根底に流れており、敬老の日はその精神を現代に伝える大切な祝日です。

CHAPTER 02
2026年の敬老の日はいつ?

2026年の敬老の日は9月21日(月曜日)です。前日の日曜日と合わせて2連休、さらに秋分(しゅうぶん)の日(9月23日)が水曜日のため、シルバーウィークとしてのまとまった連休にはなりませんが、月曜日の祝日で3連休を楽しめます。
今後の敬老の日一覧
敬老の日曜日連休
2026年9月21日月曜日3連休(土日月)
2027年9月20日月曜日3連休
2028年9月18日月曜日3連休
2029年9月17日月曜日3連休
2030年9月16日月曜日3連休

CHAPTER 03
何歳からお祝いする?敬老の日の対象年齢

敬老の日に「何歳からお祝いするか」に明確な決まりはありません。法律では老人福祉法が65歳以上を「高齢者」と定義していますが、敬老の日のお祝いはあくまで家族の気持ちで行うものです。
一般的には孫が生まれたタイミングで祖父母としてお祝いを始める家庭が多いようです。60代はまだまだ現役で「自分はお年寄りではない」と感じている方も少なくないため、敬老の日にいきなりお祝いをすると気を悪くされることも。そのため、子どもや孫からの「感謝を伝える日」として自然にスタートするのがおすすめです。
敬老の日は、長寿のお祝い(賀寿)と組み合わせることもあります。還暦(かんれき)(60歳)、古希(こき)(70歳)、喜寿(きじゅ)(77歳)、傘寿(さんじゅ)(80歳)、米寿(べいじゅ)(88歳)、卒寿(そつじゅ)(90歳)、白寿(はくじゅ)(99歳)など、節目の年齢を迎える年の敬老の日は特に盛大にお祝いする家庭が多いです。
主な長寿のお祝い
名称年齢テーマカラー由来
還暦60歳十干十二支が一巡し暦が還る
古希70歳杜甫の詩「人生七十古来稀なり」
喜寿77歳「喜」の草書体が七十七に見える
傘寿80歳黄・金「傘」の略字が八十に見える
米寿88歳黄・金「米」の字を分解すると八十八
白寿99歳「百」から一を引くと「白」
新米パパ
うちの親はまだ60代前半で、敬老の日にお祝いすると怒られそうなんですが…。
カゾイロ博士
お孫さんがいらっしゃるなら、「おじいちゃん・おばあちゃんありがとう」というお孫さんからのプレゼントという形にすると自然です。「敬老の日」という言葉を使わず、「いつもありがとう」の気持ちを伝える日、と位置づけると喜ばれますよ。

CHAPTER 04
おすすめプレゼントの選び方

敬老の日のプレゼントは3,000〜10,000円が相場です。高価すぎるものは気を遣わせてしまうため、相手の趣味や好みに合った品物を選ぶことが大切です。
人気のプレゼントカテゴリ
ジャンル定番アイテム予算の目安ポイント
花・植物プリザーブドフラワー、盆栽、寄せ植え3,000〜5,000円枯れないプリザーブドフラワーが人気
食べ物和菓子、フルーツ、お取り寄せグルメ3,000〜8,000円食事制限がないか事前に確認
健康グッズマッサージ器、血圧計、ウォーキングシューズ5,000〜10,000円実用的で喜ばれる
体験ギフト温泉旅行、ペア食事券、エステ体験10,000〜30,000円モノより思い出派に
手作り孫の絵、手紙、フォトブック0〜3,000円何よりも嬉しいという声多数
i
INFO
健康を願う贈り物も敬老の日にふさわしいです。おしゃれなステッキと帽子のセット、散歩用のウォーキングシューズ、マッサージ器などは「いつまでも元気に過ごしてほしい」という気持ちが伝わります。また、万年筆は趣味で手紙や日記を書く方に喜ばれる上質な贈り物です。
最も喜ばれるのは、実は孫からの手作りプレゼントです。似顔絵や手紙、手形アートなど、お金では買えない贈り物は祖父母にとって宝物になります。小さなお子さまなら、一緒にクッキーを焼いてラッピングするのもおすすめです。
!
CAUTION
敬老の日のプレゼントとして避けたほうがよいものがあります。靴下やスリッパ(踏みつける意味)、ハンカチ(手巾=手切れ、別れの意味)、お茶(弔事で使われることが多い)、時計(「勤勉に」の意味で目上の方には不向き)は、人によっては気にされることがあるため注意しましょう。
プレゼント選びで迷ったときは、「もらって困らないもの」を基準にするとよいでしょう。高齢になると物が増えることを好まない方も多いため、消え物(食品や花)や体験型ギフト(温泉、食事券)は幅広い年齢層に喜ばれます。また、孫の成長がわかるフォトブックやカレンダーは、毎年更新して贈ると年々コレクションが増えていく楽しみがあります。祖父母の好みがわからない場合は、電話やメールで「最近欲しいものある?」と直接聞くのも悪くありません。

CHAPTER 05
メッセージ例と感謝の伝え方

プレゼントに添えるメッセージカードや手紙は、短くても心のこもった言葉が一番です。「敬老の日おめでとう」よりも「いつもありがとう」「これからも元気でいてね」のほうが、自然で温かい印象を与えます。

メッセージ例文

  • 孫から祖父母へ:「おじいちゃん、おばあちゃん、いつもあそんでくれてありがとう。だいすきだよ。」
  • 子どもから親へ(感謝型):「お父さん、お母さん、いつも子どもたちを可愛がってくれてありがとう。孫たちも大好きなおじいちゃん、おばあちゃんに会えるのを楽しみにしています。」
  • 子どもから親へ(健康祈願型):「いつまでも元気で、一緒に美味しいものを食べに行こうね。これからもよろしくお願いします。」
  • 遠方に住む祖父母へ:「なかなか会いに行けなくてごめんなさい。次の帰省では一緒にたくさんお出かけしようね。ささやかですが、感謝の気持ちを贈ります。」
最近はビデオメッセージを送る家庭も増えています。スマートフォンでお孫さんの動画を撮って送れば、遠く離れた祖父母にも孫の成長を感じてもらえます。LINEやメールでも構いませんが、紙の手紙は後から何度も読み返せるため、特別感があって喜ばれます。

CHAPTER 06
敬老の日の過ごし方アイデア

プレゼントを渡すだけでなく、一緒に時間を過ごすことが最も大きな贈り物になります。祖父母と孫が一緒に楽しめる過ごし方を紹介します。
  • 食事会 — 自宅で手料理を振る舞ったり、お気に入りのレストランで会食。孫が料理を手伝う姿は祖父母にとって何よりの幸せ
  • 三世代お出かけ — 公園、動物園、水族館、温泉など。祖父母の体力に合わせた無理のないプランが大切
  • 写真撮影 — 三世代の記念写真を撮ってフォトフレームにして贈る。毎年恒例にすると成長の記録にもなる
  • 昔の話を聞く — 祖父母が子どもだった頃の話を聞く時間は、家族の歴史を知る貴重な機会。録音しておくのもおすすめ
  • 一緒に料理・お菓子作り — おばあちゃんの味を孫に教えてもらう。レシピを記録すれば家族の財産になる
高齢の祖父母の場合は、無理のない範囲で過ごすことが最も大切です。長時間の外出は体力的な負担が大きいため、自宅に家族が集まって食事を楽しむスタイルが安心です。車椅子を使用している場合はバリアフリー対応のレストランを選ぶなど、事前の下調べが重要になります。おじいちゃん・おばあちゃんが得意な遊び(将棋、折り紙、あやとりなど)を孫に教えてもらう時間は、両者にとって忘れられない思い出になります。
新米パパ
遠くに住んでいて会いに行けない場合はどうすればいいですか?
カゾイロ博士
ビデオ通話でお孫さんの顔を見せるだけでも十分喜ばれます。プレゼントと一緒にお孫さんの描いた絵や手紙を郵送するのもおすすめです。「送った荷物が届いた頃にビデオ通話で開封を見守る」という演出も、一体感があって好評ですよ。

CHAPTER 07
敬老の日の豆知識

日本の100歳以上の高齢者数は年々増加しており、2025年時点で約9万5千人を超えています。政府は100歳を迎える方に銀杯を贈呈する慣例がありましたが、対象者の急増により2016年から銀メッキ製に変更されました。また、各自治体も敬老の日に合わせて長寿のお祝い金や記念品を贈るケースが多く、区市町村によって内容が異なります。お住まいの自治体の高齢者向けサービスを確認してみるとよいでしょう。敬老の日が近づくと、デパートやオンラインショップで敬老の日特集が組まれ、名入れギフトや体験型カタログなど多彩な商品が並びます。
海外にも高齢者を敬う記念日があります。韓国では10月2日が「老人の日」に定められ、さらに10月全体を「敬老の月」として1か月にわたって高齢者を敬う期間としています。中国では重陽節(旧暦9月9日)に長寿を祝い、菊の花や菊酒を贈る習慣が受け継がれています。

敬老の日の歴史

敬老の日の始まりは、1947年(昭和22年)に兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町)で提唱された「としよりの日」にさかのぼります。当時の村長・門脇政夫氏が「お年寄りを大切にし、お年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」と提唱し、9月15日を「としよりの日」と定めて敬老会を開催したのが始まりです。
この運動が全国に広まり、1966年に国民の祝日として「敬老の日」が制定されました。当初は9月15日でしたが、2003年のハッピーマンデー制度により9月の第3月曜日に移動しました。なお、9月15日は「老人の日」として残されています。
9月15日が選ばれた理由については諸説あります。聖徳太子が四天王寺に悲田院(貧しい人やお年寄りを収容する施設)を設けた日が9月15日だったという説や、元正天皇が養老の滝を訪れ、年号を「養老」に改めた日であるという説がありますが、いずれも確証はなく、先述の野間谷村の農閑期にあたる時期として選ばれたというのが有力な説です。

年齢別のおすすめプレゼント

敬老の日のプレゼントは、贈る相手の年齢やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。60代はまだまだアクティブな方が多いため、旅行ギフトカードやレストランの食事券、趣味に関連するグッズなどが喜ばれます。「おじいちゃん・おばあちゃん」呼びに抵抗がある方も多いので、カードのメッセージは「いつもありがとう」程度がスマートです。
70代以降は健康に配慮したプレゼントが人気です。血圧計や歩数計などの健康グッズ、マッサージクッション、上質な寝具などが定番です。また、家族の写真を使ったフォトブックやデジタルフォトフレームは、離れて暮らすお孫さんの成長を毎日見られるとして非常に喜ばれます。
年代おすすめプレゼント予算目安
60代旅行券・食事券・お酒・趣味グッズ5,000〜15,000円
70代健康グッズ・寝具・お花・食品3,000〜10,000円
80代〜お花・お菓子・写真・手紙3,000〜8,000円
お孫さんから手作りの絵・手紙・似顔絵気持ちが大切
!
CAUTION / 避けたほうがよいプレゼント
お茶は弔事のお返しに使われることが多いため敬老の日には避ける方も。ハンカチは「手巾(てぎれ)=手切れ」を連想させるため気にする方がいます。靴下やスリッパなど「踏みつける」ものも目上の方には不向きとされます。ただし相手がリクエストした場合はこの限りではありません。

メッセージカードの書き方と文例

プレゼントにはメッセージカードを添えましょう。お孫さんの手書きのメッセージは何よりも心に響く贈り物になります。まだ文字が書けないお子さまは、似顔絵やお花の絵を描いてあげるだけで十分です。
メッセージの文例をご紹介します。お孫さんから:「おじいちゃん おばあちゃん いつもあそんでくれてありがとう これからもげんきでいてね だいすきだよ」。子ども世代から:「お父さんお母さん、いつも私たち家族を温かく見守ってくれてありがとうございます。これからもお体に気をつけて、元気に過ごしてくださいね。また子どもたちを連れて遊びに行きます。」
メッセージを書く際の注意点として、「老い」「衰え」「死」を連想させる言葉は避けましょう。「まだまだお若い」「いつまでもお元気で」といった前向きな表現を心がけます。また、「年寄り」「ご老人」ではなく「おじいちゃん」「おばあちゃん」と呼ぶか、名前で呼ぶのが親しみがあってよいでしょう。

CHAPTER 08
敬老の日の過ごし方アイデア

プレゼントだけでなく、一緒に過ごす時間こそが最大の贈り物です。家族で食事をする、温泉に行く、お孫さんの運動会や発表会の写真を見せるなど、顔を合わせる機会を作りましょう。遠方で会えない場合は、ビデオ通話で顔を見せるだけでも喜ばれます。
お子さまと一緒にできる敬老の日のアクティビティもおすすめです。おじいちゃん・おばあちゃんの昔話を聞いてインタビューにまとめる「家族新聞」を作れば、家族の歴史を記録する貴重な機会にもなります。祖父母の子ども時代の遊びを教えてもらったり、得意料理を一緒に作ったりするのも素敵な過ごし方です。
新米パパ
2歳の子どもがいるんですが、敬老の日に何かさせたいです。まだ字は書けないんですけど…
カゾイロ博士
手形アートがおすすめですよ。お子さまの手に絵の具を塗って画用紙にペタッと押すだけで、世界にひとつだけの作品ができます。手形に目や口を描き足してお花や動物にアレンジすれば、成長の記録にもなる素敵なプレゼントになります。毎年同じ台紙に手形を取って成長を比べるのも楽しいですよ。

敬老の日と世界のシニア記念日

「お年寄りを敬う日」を祝日として制定しているのは日本が世界で最初であり、日本独自の文化です。しかし近年では、国連が10月1日を「国際高齢者デー」に定め、高齢者の権利や尊厳について考える日としています。アメリカでは9月の第1月曜日の翌日曜日が「祖父母の日(Grandparents' Day)」で、1978年にジミー・カーター大統領が制定しました。
韓国では旧暦9月9日の「重陽節」が敬老の行事にあたり、菊酒を飲んでお年寄りの長寿を祝います。中国でも同日を「老人節」として老人福祉法に明記しており、菊の花を飾って敬老の宴を催す風習があります。日本の敬老の日が「祖父母」ではなく「すべてのお年寄り」を対象にしている点は世界的に見ても珍しく、社会全体で高齢者を敬おうという日本の精神を象徴しています。
日本は世界有数の長寿国であり、百歳以上の人口は9万人を超えています(2024年時点)。敬老の日には首相からの祝状や自治体からの記念品が届く仕組みがあり、100歳の節目には内閣総理大臣から銀杯が贈呈されます(2016年以降は銀メッキ製に変更)。地域の敬老会では食事会やカラオケ大会、演芸会などが催され、高齢者同士の交流の場としても重要な役割を果たしています。

長寿祝いとの関係

敬老の日は、還暦や古希などの長寿祝いとは異なる行事ですが、関連づけてお祝いすることもあります。その年に長寿の節目を迎える方であれば、敬老の日にまとめてお祝いするのも素敵です。還暦(60歳)は赤、古希(70歳)は紫、喜寿(77歳)は紫または黄、傘寿(80歳)は黄または金茶、米寿(88歳)は金または黄、卒寿(90歳)は紫、白寿(99歳)は白がそれぞれのテーマカラーです。プレゼントのラッピングや花束にテーマカラーを取り入れると、よりお祝いらしい演出ができます。
敬老の日の食事会では、お祝い膳を囲むのが定番です。自宅で手料理を振る舞うのも良いですが、料亭やレストランで個室を予約すれば準備の手間なく豪華なお祝いができます。最近では高齢者に配慮した「やわらか食」や「減塩メニュー」を用意してくれるレストランも増えています。お孫さんの手作りプレゼントをサプライズで渡すタイミングも食事中がベストです。
敬老の日は「感謝を伝える」日です。高価なプレゼントよりも、お孫さんの笑顔や家族の温かい言葉こそが何よりの贈り物になります。核家族化や遠距離に暮らすことが増えた現代だからこそ、敬老の日を「家族の絆を再確認する日」として大切にしていきたいものです。日頃は照れくさくて言えない「ありがとう」を、この日だけは素直に伝えてみてはいかがでしょうか。

敬老の日に読みたい絵本

お子さまに「敬老の日」の意味を伝えるのに、絵本の読み聞かせは効果的です。「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん」(長谷川義史作)は、どこまでもさかのぼる家系図を通じて命のつながりを楽しく描いた作品です。「だいすきぎゅっぎゅっ」(フィリス・ゲイシャイトー作)はおじいちゃん・おばあちゃんと孫のスキンシップを温かく描いており、読み聞かせ後に「おじいちゃんにもぎゅってしようか」と声かけするのがおすすめです。
「100万回生きたねこ」(佐野洋子作)は命の大切さと愛について考えさせられる名作で、敬老の日に読むと「限りある命を大切にする」というメッセージがより深く響きます。絵本を通じてお年寄りへの感謝や思いやりの気持ちを育てることは、敬老の日の大切な意義のひとつです。
日本は超高齢社会を迎え、2025年には65歳以上の高齢者が総人口の約30%を占めています。敬老の日は単にお祝いをする日ではなく、社会全体で高齢者の知恵や経験を尊重し、世代間の相互理解を深める日でもあります。お子さまが祖父母と触れ合う時間は、異なる世代の価値観や生き方を学ぶかけがえのない機会です。この機会をぜひ大切にしてください。

CHAPTER 09
手作りプレゼントのアイデア

お子さまからの手作りプレゼントは、どんな高価な贈り物よりも喜ばれます。幼児なら手形アートや似顔絵、小学生なら手紙やフォトフレームのデコレーション、中学生以上なら手作りのお菓子やデジタルフォトブックがおすすめです。
特に人気があるのは、お子さまの写真入りカレンダーやマグカップです。最近はスマートフォンの写真からオリジナルグッズを作れるサービスも多く、お子さまの描いた絵をトートバッグやクッションにプリントすることもできます。世界にひとつだけのプレゼントに、おじいちゃんおばあちゃんの笑顔がほころぶでしょう。
敬老の日は、兵庫県多可郡野間谷村(現・多可町)の門脇政夫村長が1947年に提唱した「としよりの日」が起源です。「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」という理念のもと、9月15日に敬老会が開催されました。やがてこの運動が全国に広がり、1966年に国民の祝日として「敬老の日」が制定されたのです。一人の村長の思いが国民的行事になった、という日本ならではの温かなエピソードです。
敬老の日のプレゼントとして近年人気が高まっているのが「体験型ギフト」です。温泉旅行券、レストランの食事券、フラワーアレンジメント教室の体験など、「もの」ではなく「思い出」を贈るスタイルが好評です。特に孫と一緒に体験できるプラン(陶芸体験、和菓子作り教室など)は、世代を超えた絆を深める素晴らしいプレゼントになります。
高齢者を敬う心は、日本社会を支えてきた目に見えない財産です。祖父母から受け継いだ言葉や生き方が、次の世代の糧になる。敬老の日は、その連鎖を意識し、感謝を形にする大切な一日です。ぜひ今年の敬老の日には、電話一本でも、手紙一通でも、大切な方に「ありがとう」を伝えてみてください。
敬老の日はおじいちゃん・おばあちゃんに「大好き」を伝える日です。小さな手から渡される感謝の気持ちほど、嬉しい贈り物はありません。
感謝の気持ちは言葉にしてこそ届きます。今年の敬老の日は、ぜひ直接「ありがとう」を伝えてみてください。

CHAPTER 10
よくある質問

A.
敬老の日は9月第3月曜日の「国民の祝日」で、老人の日は9月15日の「記念日」です。2003年のハッピーマンデー制度導入で敬老の日の日付が変わった際、旧日付の9月15日が老人の日として残されました。老人の日は祝日ではないため、特に休みにはなりません。
A.
当日に手渡しするのが理想ですが、難しい場合は敬老の日の前日までに届くように配送手配しましょう。遅れてしまった場合でも、連絡を添えて「遅くなりましたが…」と贈れば問題ありません。
A.
義理の両親(配偶者の親)にもお祝いをするのが一般的です。双方の両親に差をつけず、同程度の予算・内容で贈るのがトラブルを防ぐコツです。「孫から祖父母へ」という形にすれば自然に贈りやすくなります。
A.
「おめでとう」は誕生日的なニュアンスがあるため、人によっては「年寄り扱いされた」と感じることがあります。「いつもありがとう」「これからも元気でいてね」など、感謝や健康を願う言葉のほうが無難で喜ばれます。
A.
アメリカでは9月の第2日曜日の直後の日曜日が「National Grandparents Day」として制定されています。韓国では10月2日が「老人の日」、中国では旧暦9月9日の「重陽の節句」がお年寄りを敬う日とされています。ただし、日本のように国民の祝日として定着している国は世界的にも珍しいです。
A.
法律上は65歳以上が「高齢者」と定義されていますが、敬老の日に年齢の決まりはありません。お孫さんが生まれた時点で「おじいちゃん・おばあちゃん」として祝い始めるケースが多いです。ただし、若い祖父母の中には「まだ敬老は早い」と感じる方もいるので、相手の気持ちに配慮しましょう。
A.
お孫さんがいる場合は、実の両親と同様にお祝いするのが一般的です。「子どもから(孫から)のプレゼント」という形にすると自然です。金額は実の両親と同程度にするとトラブルを避けられます。
A.
一般的には3,000円〜10,000円程度が相場です。お孫さんからの場合は金額よりも気持ちが大切なので、手作りのプレゼントや手紙でも十分に喜ばれます。義理の両親に贈る場合は、配偶者と相談して実の両親と同程度の予算にするのがトラブル防止になります。

CHAPTER 11
まとめ

敬老の日は、毎年9月の第3月曜日に祖父母や高齢者に感謝を伝える国民の祝日です。1947年に兵庫県の小さな村で始まった「としよりの日」が全国に広がり、1966年に国民の祝日として制定されました。
プレゼントの金額や豪華さよりも、「ありがとう」の気持ちを形にすることが何よりも大切です。孫の手作りカード、家族そろっての食事会、ビデオ通話での「元気?」のひと言。小さな行動の積み重ねが、祖父母にとっては何より嬉しい贈り物になります。今年の敬老の日は、ぜひ家族で感謝を伝え合う時間を作ってみてください。おじいちゃん・おばあちゃんの笑顔が家族の幸せの源であることを、言葉と行動で伝えていきましょう。