十三回忌(じゅうさんかいき)は、故人が亡くなってから12年目に営む仏教の法要(ほうよう)です。亡くなった年を1年目と数えるため、没後12年目が十三回忌にあたります。この記事では、十三回忌の意味・数え方から、服装マナー、香典(こうでん)の相場、当日の流れまでわかりやすく解説します。
CHAPTER 01十三回忌とは?意味と数え方
十三回忌は、故人の没後12年目に営む年忌法要です。仏教では、亡くなった年を1年目として数えるため、「十三回忌」といっても実際には12年後に行われます。仏教の教えでは、故人は死後さまざまな審判を経て浄土へ向かうとされており、十三回忌の本尊は虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)です。遺族が集い、故人の冥福を祈るとともに、家族の絆を改めて確認する大切な機会でもあります。
- 時期
- 故人の没後12年目(亡くなった年を1年目として数える)
- 数え方
- 亡くなった年を1年目と数えます。例えば2014年に亡くなった方の十三回忌は2026年です
- 本尊
- 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)。智慧と福徳を司る菩薩とされています
- 意味
- 故人の冥福を祈り、遺族が集まって絆を確認する法要。追善供養の一つです
INFO / 七回忌以降は規模を縮小するのが一般的
一周忌・三回忌までは友人や知人も招いて盛大に営むことが多いですが、七回忌以降は法要の規模を縮小するのが一般的です。十三回忌は親族のみで営むケースが多く、ごく近しい身内だけで静かに故人を偲ぶ形が主流となっています。
CHAPTER 02十三回忌の時期と準備
十三回忌は、故人の命日当日に行うのが理想ですが、参列者の都合を考慮して命日(めいにち)の前後に行うことが多いです。日程を調整する場合は、命日より前倒しにするのが基本です。命日を過ぎてから行う「繰り下げ」は避けるようにしましょう。また、親族が集まりやすい土日や祝日に合わせるのが一般的です。
- 01日程の決定(2〜3か月前)命日を基準に、親族が集まりやすい日を選びます。お寺や僧侶の都合も早めに確認しておきましょう。命日より前の日程で調整するのがマナーです。
- 02僧侶への依頼菩提寺がある場合はご住職に連絡し、読経をお願いします。お布施の金額についても事前に確認しておくと安心です。十三回忌のお布施の相場は3万〜5万円程度です。
- 03会場の手配自宅・お寺・法要会館のいずれかを選びます。十三回忌は少人数で行うことが多いため、自宅やお寺の本堂で営むケースが多く見られます。
- 04案内状の送付参列をお願いする親族に案内状を送ります。近年は電話やメールで連絡するケースも増えています。日時・場所・会食の有無を明記しましょう。
- 05引き出物・お供え物の準備参列者へのお返しとなる引き出物や、仏前に供えるお花・お菓子・果物などを手配します。引き出物は当日持ち帰れるよう、かさばらないものを選びましょう。
パ
新米パパ / 2歳児のパパ
十三回忌の準備は施主が中心になって進めるのですか?何から手をつければいいか不安です。
博
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
はい、施主が中心となって準備を進めます。まずは菩提寺(ぼだいじ)のご住職に連絡して日程を相談するところから始めましょう。七回忌以降は親族のみの少人数で行うことが多いので、準備の負担は比較的軽くなりますよ。
CHAPTER 03十三回忌の服装マナー
十三回忌の服装は、七回忌以降ということもあり、略喪服(ダークスーツ・地味な色合いのワンピースなど)でも差し支えないとされています。ただし、施主や遺族は準喪服を着用するのが基本です。参列者も施主より格上の服装にならないよう配慮しましょう。
| 立場 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 施主・遺族 | 黒のスーツ・白シャツ・黒ネクタイ・黒の靴 | 黒のワンピースまたはアンサンブル・黒ストッキング・黒パンプス |
| 参列者 | ダークスーツ(黒・紺・チャコールグレー)・白シャツ・地味なネクタイ | 黒または紺・グレーのワンピース・地味な色合いのアンサンブル |
CAUTION / 服装で気をつけたいポイント
光沢のあるアクセサリーや派手な色の小物は避けましょう。真珠のネックレスは着用可能ですが、一連(一重)のものに限ります。二連は「不幸が重なる」ことを連想させるため、弔事ではマナー違反とされています。
CHAPTER 04十三回忌の香典・お供え物の相場とマナー
| 関係性 | 香典の相場 | 表書き |
|---|---|---|
| 子・孫 | 1万〜3万円 | 御仏前 |
| 兄弟姉妹 | 1万〜3万円 | 御仏前 |
| その他親族 | 5,000〜1万円 | 御仏前・御供物料 |
| 知人・友人 | 5,000〜1万円 | 御仏前・御供物料 |
十三回忌の香典の表書きは「御仏前」が一般的です。「御供物料」と書いても問題ありません。なお、浄土真宗では四十九日前であっても「御霊前」は使わず、すべて「御仏前」とします。不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)は双銀や黒白の結び切りの水引(みずひき)を選びましょう。
お供え物を持参する場合は、菓子折り・果物・線香・お花などが定番です。のし紙は「御供」とし、水引は結び切りを使用します。故人が好きだったものを選ぶと喜ばれますが、肉や魚など生ものは避けるのがマナーです。
パ
新米パパ / 2歳児のパパ
香典袋の書き方で気をつけることはありますか?薄墨で書くべきですか?
博
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
薄墨を使うのは通夜や葬儀のときだけです。十三回忌のような年忌法要では通常の濃い墨(黒墨)で書きましょう。中袋には金額・住所・氏名を忘れずに記入してくださいね。
CHAPTER 05十三回忌の流れと当日の作法
- 01受付・挨拶会場に到着したら施主に挨拶をし、香典やお供え物を渡します。「本日はお招きいただきありがとうございます」など、簡潔にお悔やみの言葉を添えましょう。
- 02僧侶の読経僧侶が入場し、読経が始まります。読経の時間は30分〜40分程度が一般的です。静かに手を合わせて故人を偲びます。
- 03焼香読経の途中または読経後に、施主から順に焼香を行います。焼香の作法は宗派によって異なりますので、不安な場合は前の方に合わせましょう。
- 04法話僧侶から仏教の教えや故人にまつわるお話をいただきます。短時間で終わる場合もあります。
- 05施主の挨拶法要の締めくくりとして、施主が参列者へ感謝の言葉を述べます。「本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございました」といった内容が一般的です。
- 06会食(お斎)法要の後に、参列者で食事をいただきます。故人の思い出を語り合いながら、和やかに過ごす時間です。近年は法要のみで会食を省略するケースもあります。
- 07引き出物を渡す会食の終わりに、参列者へ引き出物をお渡しします。「本日はありがとうございました」と一言添えてお渡ししましょう。
TIP / 焼香の回数は宗派で異なる
焼香(しょうこう)の回数は宗派によって異なります。浄土宗は1回、真言宗は3回、曹洞宗は2回が基本とされています。不安な場合は前の人のやり方に合わせるか、1回だけでも失礼にはあたりません。大切なのは故人を偲ぶ気持ちです。
CHAPTER 06よくある質問
A.
亡くなってから12年目に行います。仏教では亡くなった年を1年目と数えるため、「十三回忌」でも実際は12年後になります。例えば2014年に亡くなった方の十三回忌は2026年です。
A.
近年は七回忌や十三回忌を省略するケースも増えています。ただし、菩提寺がある場合はご住職に相談することをおすすめします。法要を行わない場合でも、命日にお墓参りをして故人を偲ぶとよいでしょう。
A.
十三回忌の次は十七回忌(没後16年目)です。その後は二十三回忌(没後22年目)、二十七回忌(没後26年目)、三十三回忌(没後32年目)と続きます。三十三回忌をもって「弔い上げ」とするのが一般的です。
A.
引き出物の相場は3,000〜5,000円程度です。品物は「消え物」と呼ばれる菓子・お茶・海苔・洗剤などが定番です。いただいた香典の金額に関わらず、一律の品物を用意するのが一般的です。
A.
弔事では偶数の金額を避ける慣習があります。「割り切れる=故人との縁が切れる」と連想されるためです。ただし、2万円は「ペア」として許容される場合もあります。迷った場合は奇数の金額を選ぶとよいでしょう。
書籍『日本のしきたり』では、十三回忌を含む年忌法要の意義と簡略化の傾向について解説されています。同書によると、十三回忌は亡くなって満12年目に行う法要で、仏教では虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)が守り本尊にあたるとされています。七回忌以降の法要は家族のみで営むケースが増えますが、十三回忌の贈答作法は他の年忌法要と同様で、香典袋は「御仏前」の表書きに結び切りの水引を用います。
また同書は、近年の法要の傾向として複数の故人の年忌法要を合わせて行う「併修(へいしゅう)」が増えていることにも触れています。たとえば父の十三回忌と母の七回忌が近い年に当たる場合、一度の法要でまとめて営むのが併修です。その際は命日が早いほうの故人に合わせて日程を組むのがしきたりとされています。引き出物は一法要分で構いませんが、お布施はそれぞれの法要分を合算して包むのが丁寧であると記されています。
CHAPTER 07まとめ
十三回忌は、故人が亡くなってから12年目に営む大切な年忌法要です。七回忌以降は親族のみの少人数で行うことが多く、略喪服での参列も認められていますが、施主は準喪服を着用するのが基本です。香典の相場は関係性によって5,000円〜3万円程度で、表書きは「御仏前」を使いましょう。

