霜降(そうこう)は、二十四節気(にじゅうしせっき)の第18番目にあたる秋の最後の節気で、2026年は10月23日頃に訪れます。「霜が降り始める頃」という意味を持ち、朝晩の冷え込みが一段と厳しくなる時期です。秋の深まりとともに紅葉が見頃を迎え、冬支度を意識し始めるこの節気は、実りの秋を締めくくる大切な季節の変わり目です。

CHAPTER 01
意味と二十四節気の位置づけ

二十四節気は太陽の黄経をもとに一年を24等分した暦で、この節気は黄経210度の地点にあたります。寒露の次、立冬(りっとう)の前に位置する秋最後の節気であり、ここを過ぎると暦の上では冬に入ります。
七十二候では「霜始降(しもはじめてふる)」「霎時施(こさめときどきふる)」「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」の三候に分けられ、初霜が降り、時雨が訪れ、紅葉が色づく晩秋の情景が暦に記されています。気象庁の初霜の平年値は東京で11月下旬ですが、北海道や東北では10月中にすでに霜が見られます。
10月23日頃
霜降の時期
第18番目
二十四節気の順番
秋の最後
秋から冬への移行期

霜(しも)って何?

よく晴れた寒い朝に、地面や草の表面に白い結晶がついているのを見たことはありませんか。これが霜(しも)です。気温が0℃以下になると、地表付近の空気中の水蒸気が凍って氷の結晶となる現象です。「霜が降る」という表現が使われますが、実際には空から降るわけではなく、地面の近くで水蒸気が直接凍ることで生じます。風が弱く、よく晴れた夜(放射冷却が起きやすい夜)に霜が降りやすくなります。
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CAUTION / 霜害に注意
農作物や植物の中には霜に弱い種類もあります。霜によって農作物が枯れたり傷んだりする被害を「霜害(そうがい)」と呼びます。秋の初めに降りる霜による被害を「初霜害」、春先の遅い霜による被害を「晩霜害(ばんそうがい)」といいます。家庭菜園やガーデニングを楽しんでいる方は、天気予報で霜注意報が出たら、不織布やビニールで植物を覆うなどの霜害対策をしておくと安心です。

CHAPTER 02
旬の食べ物と食の楽しみ

この時期は「実りの秋」の総仕上げにあたり、旬の食材が豊富に出揃います。
  • :「柿が赤くなると医者が青くなる」と言われるほど栄養価が高い秋の代表的な果物
  • :栗ごはんや栗きんとん(くりきんとん)など、秋の味覚の主役
  • さんま:脂がのった秋刀魚は塩焼きで。大根おろしとすだちを添えて
  • 松茸:秋の味覚の王様。土瓶蒸しや松茸ごはんが格別
  • 新米:各地の新米が出揃い、炊きたてのご飯が一段と美味しい時期
霜に当たった野菜は甘みが増すといわれ、ほうれん草や白菜は寒さを経験することで糖分を蓄えます。産地直売所やファーマーズマーケットが一年でもっとも賑わう季節です。また、この時期は新そばの季節でもあります。秋に収穫された蕎麦の実で打つ新そばは「秋新(あきしん)」と呼ばれ、香り高い味わいが蕎麦好きにはたまりません。
TIP / 霜降の旬の味覚
柿、栗、さつまいも、松茸、サンマなどが旬の盛りを迎えます。「霜降の頃の柿は甘い」と言われ、霜に当たった果物は糖度が増します。秋の味覚を存分に楽しみましょう。
霜がおりた葉
霜降は晩秋の訪れを告げる二十四節気

CHAPTER 03
紅葉狩りと秋の行事

この節気の頃から紅葉前線が本州の平野部に南下し、各地で見頃を迎えます。京都の東福寺や嵐山、日光の中禅寺湖、箱根など、名所には多くの行楽客が訪れます。
秋祭りも各地で最盛期を迎えます。収穫に感謝する新嘗の祭りや、地域の氏神様を祀る祭礼が催され、五穀豊穣への感謝と来年の豊作を祈る伝統が受け継がれています。子どもたちが神輿(みこし)を担ぐ姿や、獅子舞が町を練り歩く光景は晩秋の風物詩です。
新米パパ / 2歳児のパパ
霜降の時期って紅葉狩りにいい時期ですか?
黄色く色づいた葉
霜降の頃に見頃を迎える紅葉
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
北日本や山間部ではちょうど紅葉の見頃です。関東以南では11月上旬〜中旬が見頃ですが、霜降の頃から色づき始めます。紅葉の名所に出かけて秋の深まりを感じてみてくださいね。

CHAPTER 04
時候の挨拶と暮らしのヒント

手紙やメールでは「霜降の候」「秋冷の折」「晩秋のみぎり」といった時候の挨拶が使えます。ビジネス文書では「霜降の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のような定型表現が一般的です。
暮らしの面では、暖房器具の準備や冬物衣類の手入れを始める時期です。朝晩の冷え込みで体調を崩しやすくなるため、根菜や生姜を使った温かい料理で体を内側から温めましょう。インフルエンザの予防接種もこの時期に済ませておくと安心です。窓を開けて秋の澄んだ空気を取り込み、衣替えの仕上げとして夏物の洗濯・収納を完了させるのもよいでしょう。秋の恵みを存分に味わいながら、冬に向けた準備を少しずつ進めていきましょう。旬の食材を使った温かい料理は免疫力の維持にも役立ちます。
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INFO / 霜降と立冬の間
霜降は秋の最後の節気で、約2週間後に立冬を迎えます。朝晩の冷え込みが厳しくなり、地域によっては初霜が降りる頃です。冬支度を始める目安にもなります。
新米パパ / 2歳児のパパ
霜降と寒露はどう違うのですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
寒露は「冷たい露が降りる頃」(10月8日頃)、霜降は「霜が降り始める頃」(10月23日頃)です。露から霜へ、秋が一段と深まる約2週間の変化を表しています。
A.
2026年の霜降は10月23日です。霜降の期間は約15日間で、11月7日頃の立冬まで続きます。
A.
「そうこう」と読みます。「霜が降りる頃」という意味で、秋の最後の二十四節気です。
A.
「霜降の候」「秋冷の折」「日増しに寒さが増す頃」などが使えます。
『日本のしきたりがまるごとわかる本』には、霜降(そうこう)について二十四節気の一つで、朝晩の冷え込みが増し霜が降り始める頃を表すと記されています。紅葉が見頃を迎え、秋の実りが最後の輝きを見せる時期でもあります。この頃に収穫される柿や栗、新米は「霜降の味覚」として古くから親しまれ、日本人は暦の節目と食の旬を結びつけて季節の恵みを味わってきました。

CHAPTER 05
まとめ

霜降は秋最後の節気で、紅葉の見頃と冬支度の始まりが重なる季節の変わり目です。柿や栗、さんまなど秋の味覚を堪能しながら、紅葉狩りや秋祭りで深まる秋を楽しみましょう。朝晩の冷え込みに備えて体調管理を万全にし、実りの季節を健やかに締めくくってください。霜降の名が示すように、この時期の朝露は霜に変わり始め、晩秋の空気はいっそう澄み渡ります。秋の夜長に温かい飲み物を手に、移りゆく季節の美しさを感じてみてはいかがでしょうか。