日本の秋を彩る紅葉。北海道から九州まで、全国には息をのむほど美しい紅葉の名所が数多くあります。この記事ではおすすめの紅葉スポット15選を地域別に厳選し、見頃の時期や見どころをご紹介します。

CHAPTER 01
紅葉の見頃はいつ?地域別の色づき時期

紅葉の見頃は、北から南へと日本列島を約2か月かけて移動していきます。紅葉前線は桜前線とは逆に北海道から始まり、秋が深まるにつれて南下します。一般に最低気温が8度以下になると色づきが本格化するとされ、昼夜の寒暖差が大きい年ほど鮮やかな紅葉が期待できます。以下に地域ごとのおおよその見頃をまとめました。
地域別・紅葉の見頃時期の目安
地域見頃の時期代表的なスポット
北海道9月下旬〜10月中旬大雪山・定山渓
東北10月上旬〜11月上旬奥入瀬渓流・鳴子峡
関東11月上旬〜12月上旬日光・高尾山
関西11月中旬〜12月上旬嵐山・東福寺
九州11月下旬〜12月中旬耶馬渓・霧島
約2か月
紅葉前線の北海道〜九州到達期間
8度以下
色づきが始まる最低気温の目安
9月上旬
日本一早い紅葉(大雪山)

CHAPTER 02
紅葉の名所おすすめ15選

ここからは、全国の紅葉の名所を関東・関西・東北と北海道・中部と九州の4エリアに分けてご紹介します。それぞれのスポットの見どころや見頃の時期を押さえて、秋のお出かけ計画にお役立てください。紅葉狩りの由来や楽しみ方については紅葉狩りとは?見頃の時期・きれいに色づく条件・楽しみ方を解説もあわせてご覧ください。

関東エリア(5選)

1. 日光(栃木県)|見頃:10月中旬〜11月上旬
関東を代表する紅葉の名所といえば日光です。いろは坂の48のカーブを彩る紅葉は圧巻で、第二いろは坂の明智平展望台からは中禅寺湖と華厳の滝を一望できます。中禅寺湖の湖畔を散策すれば、水面に映る紅葉の美しさに心を奪われるでしょう。標高差があるため、山頂付近から麓まで長い期間にわたって紅葉を楽しめるのも魅力です。
2. 高尾山(東京都)|見頃:11月中旬〜12月上旬
都心から電車で約1時間とアクセス抜群の高尾山は、約1200種の植物が生育する自然の宝庫です。ケーブルカーやリフトを利用すれば気軽に中腹まで登れるため、小さなお子さん連れの家族にもおすすめ。山頂付近のもみじ台では、赤や黄色に染まった木々のトンネルをくぐる感動的な体験ができます。11月には「もみじまつり」も開催されます。
3. 明治神宮外苑(東京都)|見頃:11月下旬〜12月上旬
青山通りから聖徳記念絵画館に向かって伸びる約300mのいちょう並木は、東京を代表する秋の風景です。道の両側に植えられた146本のいちょうが黄金色に色づくと、まるで金色のトンネルのよう。11月中旬から12月上旬にかけて「いちょう祭り」が開かれ、全国各地のグルメ屋台が並ぶことでも知られています。
4. 長瀞(埼玉県)|見頃:11月上旬〜11月下旬
荒川の渓谷美で知られる長瀞(ながとろ)では、荒川ライン下りをしながら両岸の紅葉を眺める贅沢な体験が人気です。船の上から見上げる紅葉は格別の美しさ。岩畳周辺の遊歩道を歩けば、岩肌と紅葉のコントラストも楽しめます。月の石もみじ公園では夜間ライトアップも行われ、幻想的な秋の夜を満喫できます。
5. 箱根(神奈川県)|見頃:11月上旬〜11月下旬
温泉と紅葉を同時に楽しめる箱根は、秋の日帰り旅行にぴったりの名所です。芦ノ湖の遊覧船から望む紅葉と富士山の共演は見事のひと言。仙石原のすすき草原が黄金色に輝く季節とも重なり、箱根美術館の苔庭と紅葉の組み合わせも見逃せません。箱根登山鉄道の車窓から眺める渓谷の紅葉も風情があります。

関西エリア(4選)

6. 嵐山(京都府)|見頃:11月中旬〜12月上旬
京都屈指の紅葉名所である嵐山は、渡月橋と背景の山々が赤や黄色に染まる風景が象徴的です。嵯峨野のトロッコ列車に乗れば、保津川渓谷の紅葉を車窓からゆっくりと堪能できます。天龍寺の曹源池庭園では、借景としての嵐山の紅葉が池の水面にも映り込み、まさに絵画のような美しさです。
7. 東福寺(京都府)|見頃:11月中旬〜12月上旬
京都五山のひとつである東福寺は、通天橋から見下ろす紅葉の海が圧巻です。境内には約2000本のもみじが植えられており、通天橋の欄干から眺める洗玉澗(せんぎょくかん)の渓谷は、一面の紅葉で埋め尽くされます。開山堂と普門院をつなぐ回廊からの眺望も素晴らしく、紅葉シーズンには多くの参拝客が訪れます。
8. 高野山(和歌山県)|見頃:10月下旬〜11月上旬
世界遺産にも登録されている高野山は、標高約800mの山上に広がる宗教都市です。壇上伽藍(だんじょうがらん)の朱色の建物と紅葉のコントラストは息をのむ美しさ。蛇腹路(じゃばらみち)と呼ばれる参道は、頭上を紅葉のアーチが覆い、紅葉のトンネルをくぐるような感覚を味わえます。奥之院への参道も荘厳な雰囲気の中で紅葉を楽しめるスポットです。
9. 吉野山(奈良県)|見頃:10月下旬〜11月下旬
春の桜で有名な吉野山ですが、秋には桜の木々が紅葉して山全体を赤や橙色に染め上げます。約3万本の桜の紅葉は、春の華やかさとはまた異なる落ち着いた美しさ。下千本から奥千本まで標高差があるため、見頃が長く続くのも嬉しいポイントです。人混みが少ない秋の吉野山は、静かに紅葉を楽しみたい方におすすめです。

東北・北海道エリア(3選)

10. 奥入瀬渓流(青森県)|見頃:10月中旬〜11月上旬
十和田湖から流れ出る約14kmの渓流沿いに遊歩道が整備されており、渓流のせせらぎを聞きながら紅葉散策を楽しめます。銚子大滝や阿修羅の流れなど見どころが点在し、ブナやカエデ、ナナカマドが赤や黄色に色づく様子は圧巻です。渓流沿いの道は比較的平坦で歩きやすく、自然をじっくり味わいたい方に最適なスポットです。
11. 鳴子峡(宮城県)|見頃:10月下旬〜11月上旬
深さ約100mのV字峡谷を紅葉が埋め尽くす鳴子峡は、東北を代表する紅葉の名所です。大深沢橋から見下ろす渓谷の紅葉パノラマは、写真愛好家にも大人気の撮影スポット。橋の上からはカエデやナラ、ブナの紅葉が折り重なるように色づく絶景を一望できます。近くには鳴子温泉郷があり、紅葉狩りのあとは温泉でゆっくり体を温められます。
12. 大雪山(北海道)|見頃:9月上旬〜9月下旬
日本一早い紅葉が見られることで知られる大雪山は、9月上旬にはもう山頂付近が色づき始めます。旭岳ロープウェイに乗れば、標高約1600mの姿見駅周辺でナナカマドやダケカンバの鮮やかな紅葉を手軽に楽しめます。山裾に向かって徐々に色づきが下りていくため、9月中旬から下旬にかけて広大な山肌が赤・黄・緑のパッチワークのように彩られる光景は、北海道ならではのスケール感です。

中部・九州エリア(3選)

13. 香嵐渓(愛知県)|見頃:11月中旬〜11月下旬
愛知県豊田市にある香嵐渓(こうらんけい)は、巴川沿いに約4000本のもみじが植えられた東海地方屈指の紅葉名所です。11月には「もみじまつり」が開催され、夜間ライトアップで川面に映る幻想的な紅葉を堪能できます。待月橋(たいげつばし)と紅葉のコントラストはとくに美しく、写真映えするスポットとして人気を集めています。
14. 涸沢カール(長野県)|見頃:9月下旬〜10月上旬
北アルプスの標高約2300mに位置する涸沢(からさわ)カールは、登山者の間で「日本一の紅葉」と称される絶景スポットです。氷河に削られたすり鉢状の地形を、ナナカマドの赤とダケカンバの黄色が鮮やかに染め上げます。上高地から片道約6時間の本格的な登山が必要ですが、それだけの価値がある圧倒的な紅葉のパノラマが待っています。
15. 耶馬渓(大分県)|見頃:11月上旬〜11月中旬
大分県中津市に位置する耶馬渓(やばけい)は、奇岩と紅葉が織りなす独特の景観で知られています。なかでも一目八景(ひとめはっけい)と呼ばれる展望台からは、群猿山(ぐんえんざん)・鳶ノ巣山・嘯猿山(しょうえんざん)など8つの奇岩群が紅葉に包まれた壮大な風景を一度に見渡せます。深耶馬渓の渓谷美は九州随一といわれ、秋のドライブコースとしても人気です。
新米パパ / 2歳児のパパ
15か所もあると迷いますね。子どもを連れて行くなら、どのあたりが行きやすいですか?
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
お子さん連れなら、ケーブルカーで登れる高尾山や、遊覧船から紅葉を楽しめる箱根の芦ノ湖がおすすめです。長瀞のライン下りも船に乗るだけなので、小さなお子さんでも安心して紅葉を満喫できますよ。

CHAPTER 03
紅葉狩りを楽しむコツ

TIP / 紅葉狩りをもっと楽しむための5つのポイント
事前の準備と少しの工夫で、紅葉狩りの満足度は大きく変わります。以下のポイントを参考に、快適な秋の行楽をお楽しみください。
  • 見頃情報をこまめにチェックする:紅葉の色づきは年ごとに異なります。各スポットの公式サイトや紅葉情報サイトで最新の色づき状況を確認してから出かけましょう
  • 早朝の訪問で混雑を回避する:人気の紅葉スポットは昼前後に混み合います。早朝なら静かに紅葉を楽しめるうえ、朝の光に照らされた紅葉はひときわ美しく見えます
  • 重ね着で温度調節を:秋の山間部は朝晩の冷え込みが厳しく、日中との気温差が大きいです。脱ぎ着しやすい上着やストールを持参しましょう
  • 歩きやすい靴を選ぶ:渓谷や山道を歩く場合は、滑りにくいスニーカーやトレッキングシューズがおすすめです。落ち葉で滑りやすくなっている箇所もあるので注意が必要です
  • カメラの設定を工夫する:紅葉の写真を美しく撮るには、逆光を活かして葉を透かすように撮影するのがポイント。PLフィルター(偏光フィルター)を使うと、葉の反射を抑えて色が鮮やかに写ります

CHAPTER 04
よくある質問

A.
各スポットの公式サイトや、ウェザーニュースなどが提供する「紅葉見頃予想」を確認するのがおすすめです。紅葉は気温によって色づきの時期が変わるため、お出かけの1〜2週間前から最新情報をチェックしましょう。現地のライブカメラを公開しているスポットもあります。
A.
ケーブルカーやロープウェイで登れる高尾山や箱根、遊覧船で紅葉を楽しめる芦ノ湖や長瀞がおすすめです。ベビーカーで移動しやすい平坦な遊歩道がある明治神宮外苑のいちょう並木も、小さなお子さん連れに人気です。
A.
午前中の早い時間帯がおすすめです。朝の柔らかい光に照らされた紅葉は特に美しく、人気スポットでも混雑を避けられます。また、夕方の西日に照らされた紅葉も美しいですが、日没が早いため時間に余裕を持って行動しましょう。ライトアップを実施しているスポットなら夜の紅葉も格別です。
A.
日本でよく見られる紅葉の代表は、赤く色づくカエデ(もみじ)類、黄色く色づくイチョウやブナ、橙色に色づくナナカマドやケヤキなどです。カエデ類だけでも「いろはもみじ」「おおもみじ」「やまもみじ」など多くの種類があり、色合いや葉の形が少しずつ異なります。

CHAPTER 05
まとめ

日本の紅葉は、9月上旬の大雪山から始まり12月の九州まで、約3か月にわたって列島を彩ります。今回ご紹介した15の名所はいずれも個性豊かで、渓谷・湖・寺社仏閣・山岳など、それぞれ異なる表情の紅葉を楽しめます。見頃の時期は地域や標高によって異なるため、紅葉前線の動きを追いかけるようにお出かけ先を選ぶのがおすすめです。今年の秋は、この記事を参考にぜひお気に入りの紅葉スポットを見つけてください。紅葉狩りの由来や楽しみ方について詳しく知りたい方は、紅葉狩りとは?見頃の時期・きれいに色づく条件・楽しみ方を解説もあわせてお読みください。