雨が続いて気分が沈みがちな梅雨ですが、じつはこの時期はおいしい旬の食材が出そろう季節でもあります。みずみずしい新生姜やそら豆、脂ののったあじ、甘いさくらんぼやびわなど、初夏ならではの味覚が食卓を彩ります。この記事では、梅雨の時期が旬の野菜・魚介・果物と、その食べ方や保存のコツをわかりやすく紹介します。
CHAPTER 01梅雨の時期が旬の食材とは?
旬とは、その食材がもっともおいしく栄養価も高くなる時期のこと。梅雨にあたる6月から7月上旬は、春の名残の食材と夏の走りの食材が入りまじる、変化に富んだ季節です。雨と気温の上昇で野菜がぐんぐん育ち、海では初夏の魚が脂をのせ、果樹園では甘い果物が実ります。旬の食材は値段も手ごろで、味も濃く、季節感を食卓に取り入れられるのが魅力です。梅雨どきは食欲が落ちやすい時期でもあるので、さっぱりとした旬の味覚で元気に乗りきりましょう。
CHAPTER 02梅雨が旬の野菜
初夏は葉野菜から実野菜へと主役が移る時期。みずみずしく香りのよい野菜が出回ります。
- 新生姜
- やわらかく辛みがおだやか。甘酢漬け(ガリ)や炊き込みごはんに。
- らっきょう
- 梅雨の時期だけ出回る。塩漬けや甘酢漬けにして保存食に。
- そら豆
- 塩ゆでや焼きそら豆で。さやごと焼くとふっくら仕上がる。
- さやいんげん
- ごま和えや天ぷらに。彩りもよく副菜に重宝する。
- トマト
- 初夏から甘みが増す。冷やしてそのまま、サラダや冷製パスタに。
- ズッキーニ・とうもろこし
- 夏の走り。焼く・炒める・ゆでるとうま味が引き立つ。
TIP / 梅雨は保存食づくりの季節
梅雨どきの保存食といえばらっきょう漬け。塩らっきょうや甘酢らっきょうは、この時期に仕込んでおくと夏のあいだ楽しめます。新生姜の甘酢漬けもおすすめ。旬の梅で作る梅シロップや梅干しの仕込みも、ちょうどこの時期です。
パ
新米パパ
新生姜って、普段使う生姜とどう違うんですか?
博
カゾイロ博士
新生姜は初夏に収穫したての生姜で、皮が白く繊維がやわらかいのが特徴です。辛みがおだやかなので、甘酢漬けやそのまま薬味として食べやすいんですよ。普段の根生姜は秋以降に貯蔵されたもので、辛みと香りが強く、加熱料理向き。季節で使い分けると料理の幅が広がります。
CHAPTER 03梅雨が旬の魚介
初夏の海では、産卵前で脂がのった魚や、この時期ならではの魚が水揚げされます。
- あじ
- 初夏に脂がのって最高においしくなる。刺身・なめろう・塩焼き・フライに。
- いさき
- 「梅雨いさき」と呼ばれ、梅雨どきが旬の白身魚。塩焼きや煮つけに。
- とびうお(あご)
- さっぱりした白身。刺身やつみれ、だしにも使われる。
- かつお
- 初がつおは初夏の味覚。たたきや刺身で薬味とともに。
- はも
- 京都の夏に欠かせない。湯引き(落とし)や天ぷらで上品な味わい。
梅雨どきは魚が傷みやすい季節でもあります。買ったらできるだけ早く調理し、刺身などの生ものはその日のうちに食べきりましょう。
CHAPTER 04梅雨が旬の果物
初夏は甘くてみずみずしい果物が次々と登場します。デザートやおやつに、季節の味を楽しみましょう。
- 梅
- 5月下旬〜7月上旬が出回り時期。梅干し・梅シロップ・梅酒などの梅仕事に。
- びわ
- やさしい甘さの初夏の果物。そのまま食べるほかコンポートにも。
- さくらんぼ
- 6月が最盛期。国産の佐藤錦などが旬を迎える。
- あんず
- 甘酸っぱい初夏の果実。ジャムやシロップ漬けに向く。
- メロン
- 初夏から夏にかけて旬。お中元の贈り物としても人気。
INFO / 旬の梅で梅仕事を楽しもう
梅を使った保存食づくりは、初夏ならではの暮らしの楽しみです。火を使わない梅シロップは初心者でも作りやすく、子どもと一緒に仕込めます。くわしい作り方や時期は梅仕事の記事をどうぞ。
CHAPTER 05梅雨の食材を楽しむ食べ方・保存のコツ
せっかくの旬の食材を、おいしく無駄なく味わうためのポイントをまとめました。梅雨は食材が傷みやすい時期なので、保存にも気を配りましょう。
- さっぱり調理 — 酢の物・マリネ・冷やし料理で食欲が落ちる時期も食べやすく
- 薬味を活用 — 新生姜・みょうが・大葉で香りよく、食中毒予防にも
- 保存食に — らっきょう漬け・梅シロップ・梅干しを仕込んで夏に備える
- 早めに調理 — 高温多湿で傷みやすいので、魚介や葉野菜は早めに使いきる
パ
新米パパ
梅雨は食欲が落ちがちなのですが、旬の食材でおすすめの食べ方はありますか?
博
カゾイロ博士
酸味と薬味を効かせた料理がおすすめです。あじのなめろうに新生姜やみょうがを混ぜたり、トマトを冷やしてマリネにしたり。半夏生にタコを食べる地域もあり、酢の物にするとさっぱりいただけます。タコの風習は半夏生の記事でも紹介していますよ。
CHAPTER 06よくある質問
A.
野菜では新生姜・らっきょう・そら豆、魚ではあじ・いさき、果物では梅・さくらんぼ・びわなどが代表的です。いずれも初夏に旬を迎え、味が濃くお手ごろです。
A.
いさきは梅雨の時期に旬を迎える白身魚で、この時期のものを「梅雨いさき」と呼んで珍重します。脂がのって身がふっくらし、塩焼きや煮つけにすると絶品です。
A.
気温が高く湿度も高い梅雨は、細菌が繁殖しやすい環境だからです。買った食材は早めに調理し、生ものはその日のうちに食べきり、薬味や酢を上手に使って食中毒を防ぎましょう。
A.
梅は5月下旬から7月上旬の短い期間だけ出回ります。シロップや梅酒には硬い青梅、梅干しには黄色く熟した完熟梅が向いています。作りたいものに合わせて時期を選びましょう。
A.
新生姜は初夏に収穫したての生姜で皮が白くやわらかく、辛みもおだやか。甘酢漬けや薬味に向きます。根生姜は貯蔵された辛みの強い生姜で、加熱料理に向いています。
CHAPTER 07まとめ
梅雨は雨続きで気分が沈みがちですが、新生姜やそら豆、あじやいさき、梅やさくらんぼなど初夏ならではの旬の食材が豊富にそろう季節でもあります。旬の味覚は栄養価が高く値段も手ごろで、さっぱりとした調理にすれば食欲が落ちる時期も元気に過ごせます。
梅を使った梅仕事やらっきょう漬けなど、保存食づくりも梅雨の楽しみのひとつ。旬の食材を取り入れて、雨の季節をおいしく乗りきりましょう。

