夏のおでかけで気になるのが子どもの虫よけ対策。子どもは大人より体温が高く汗をかきやすいため、蚊などに刺されやすいといわれます。この記事では、虫よけの成分の違いと年齢制限、おすすめ商品5選、肌が弱い子の対策、日焼け止めとの併用、服装の工夫、刺されたときの対処法までをわかりやすく紹介します。

CHAPTER 01
子どもの虫よけが大切な理由

子どもの肌は薄くデリケートで、刺された箇所をかきこわしてとびひ(伝染性膿痂疹)などにつながることもあります。蚊だけでなく、川辺や山ではブヨ(ブユ)やアブ、マダニにも注意が必要です。刺される前の予防がいちばんの対策です。
外で遊ぶ親子

CHAPTER 02
虫よけ成分の違いとアイテムの選び方

肌に塗る虫よけの主な有効成分にはディートとイカリジンがあります。それぞれ特徴が異なり、年齢による使用制限も違います。製品に書かれた使用方法と対象年齢を必ず守りましょう。
ディートとイカリジンの違い
ディートイカリジン
歴史1950年代から使用。世界で最も実績のある虫よけ成分1980年代にドイツで開発。日本では2015年に承認
年齢制限6か月未満は使用不可。6か月〜2歳は1日1回、2〜12歳は1日1〜3回年齢制限なし。赤ちゃんから使用回数の制限なく使える
効果のある虫蚊・ブヨ・アブ・マダニ・ノミ・イエダニなど幅広い蚊・ブヨ・アブ・マダニの4種
濃度10%(一般用)〜30%(医薬品・12歳以上)5%〜15%
効果持続10%で約2時間、30%で約5〜8時間15%で約6〜8時間
注意点プラスチックや合成繊維を溶かす場合があるにおいが少なく、衣類や樹脂を傷めにくい
✓
TIP
迷ったらイカリジンを選べば安心。年齢制限がなく、使用回数の制限もないため、小さなお子さんにも安心して使えます。登山やキャンプなど虫が多い環境では、ディート30%の高濃度タイプ(12歳以上)が心強い味方です。

虫よけアイテムの種類と選び方

虫よけにはさまざまなタイプがあります。使う場所や子どもの年齢に合わせて選びましょう。
虫よけアイテムのタイプと特徴
タイプ特徴向いている場面
スプレー・ミスト広範囲に手早く塗れる。最もポピュラー公園・おでかけ全般
ジェル・ミルク塗り広げやすくムラになりにくい顔まわりや小さな子
シール・リング肌に直接つけない。天然成分が多い肌が弱い子の補助に
ウェットシートタイプ塗りムラが少なく、手が汚れにくい外出先でのサッと塗り直し
吊り下げ・蚊取り場所に対して効かせるベビーカー・庭・玄関
i
INFO / 顔に使うときは手のひらに取ってから
スプレーを顔に直接ふきかけると、目や口に入るおそれがあります。いったん大人の手のひらに取り、子どもの顔にやさしく塗り広げるのが安全です。塗ったあとは手を洗いましょう。

おすすめの子ども向け虫よけ5選と肌が弱い子の選び方

用途や肌質に合わせて選べる、子どもにおすすめの虫よけアイテムをピックアップしました。

① スキンベープミスト イカリジンプレミアムα(フマキラー)

子ども向け虫よけの定番中の定番。イカリジン15%配合で、年齢制限なし・使用回数制限なしのため赤ちゃんから使えます。効果は約6〜8時間持続し、こまめな塗り直しの手間が少ないのが魅力。ヒアルロン酸Na配合でしっとりした使用感。ウォーターベースでべたつきにくく、においも控えめです。
イカリジン15%
有効成分
年齢制限なし
対象年齢
ミストスプレー
タイプ

② 天使のスキンベープ ジェル(フマキラー)

ジェルタイプなので塗りムラが少なく、顔まわりにも塗りやすいのが特長。イカリジン配合で年齢制限なし。潤水成分(ヒアルロン酸Na・ビタミンC誘導体)が配合されており、肌のうるおいを保ちながら虫よけできるのが嬉しいポイント。小さなお子さんやスプレーを嫌がる子におすすめです。
イカリジン配合
有効成分
年齢制限なし
対象年齢
ジェル(塗るタイプ)
タイプ

③ サラテクト リッチリッチ30(アース製薬)

山・キャンプ・アウトドアに行くなら、ディート30%の高濃度タイプが頼りになります。効果は約5〜8時間持続し、蚊だけでなくマダニ・ブヨ・アブ・ノミにも効果を発揮。ディート30%は医薬品のため12歳以上が対象ですが、本格的なアウトドアでの虫よけ効果は抜群です。保護者が使い、子どもにはイカリジン製品と服装で対策する使い分けがおすすめ。
ディート30%
有効成分
12歳以上(医薬品)
対象年齢
ミストスプレー
タイプ

④ パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー

肌が弱い子やオーガニック志向のご家庭におすすめの、天然ハーブ由来の虫よけスプレー。オーストラリア発のブランドで、シトロネラ・ペパーミント・ティーツリーなどの精油を配合。ディートやイカリジンを含まないため、敏感肌の子どもにも使いやすいのが魅力です(使える月齢は製品の表示を確認しましょう)。ただし効果の持続時間は短め(約1〜2時間)なので、こまめな塗り直しが必要です。
天然精油(シトロネラ等)
有効成分
製品表示を確認
対象年齢
ミストスプレー
タイプ

⑤ 虫よけシール・虫よけリング(各社)

肌に直接塗るのが難しい赤ちゃんや、スプレーを嫌がる子には、シールやリングタイプがおすすめ。服やベビーカーに貼るだけで手軽に使えます。天然成分(シトロネラ・ユーカリ精油など)を使った製品が多く、肌に直接つけないので負担が少ないのが利点です。ただし、効果の範囲は狭く補助的な位置づけなので、スプレーや服装との併用が効果的です。
天然精油(シトロネラ・ユーカリ等)
有効成分
制限なし(肌に触れない)
対象年齢
シール / リストバンド
タイプ
新米パパ
新米パパ / 2歳児のパパ
赤ちゃんにも虫よけスプレーを使って大丈夫なんでしょうか?
カゾイロ博士
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
イカリジン配合の製品なら年齢制限がありません。ディートは6か月未満には使えないので注意してください。月齢の低い赤ちゃんには、肌に塗らないシールタイプやベビーカー用の蚊帳を組み合わせるのがおすすめです。心配なときは小児科や薬剤師に相談すると安心ですよ。

肌が弱い子どもの虫よけ対策

アトピーや敏感肌のお子さんは、虫よけの成分で肌荒れを起こすことがあります。肌が弱い子の虫よけ選びには、以下のポイントを参考にしてください。
  • イカリジンを選ぶ — ディートよりも肌への刺激が少なく、年齢制限もないため第一選択に
  • 天然成分(ハーブ系)を試す — パーフェクトポーションのような天然精油ベースの製品。ただしアレルギーの可能性もあるので、初めて使うときは少量で腕の内側にパッチテスト
  • シール・リングで補助 — 肌に直接塗らないタイプを活用。服やベビーカーに貼る
  • 服装でカバー — 長袖長ズボンで肌の露出を減らし、塗る面積を最小限に
  • 帰宅後はすぐに洗い流す — 虫よけ成分を肌に長時間残さない。石けんでやさしく洗い、保湿剤でケア
!
CAUTION
天然成分=安全とは限りません。植物精油にアレルギーがある子もいます。初めて使う製品は、必ず少量を腕の内側に塗って様子を見て(パッチテスト)から使用しましょう。異常があれば使用を中止し、皮膚科を受診してください。

CHAPTER 03
日焼け止めとの併用と服装の工夫

夏のおでかけでは日焼け対策と虫よけ対策の両方が必要です。どちらも塗りたいとき、順番を間違えると効果が落ちてしまいます。

正しい塗る順番

  1. 01
    まず日焼け止めを塗る
    日焼け止めは肌に密着させて紫外線をブロックするもの。先に塗って肌にしっかりなじませます。
  2. 02
    乾いてから虫よけを重ねる
    日焼け止めが乾いたら、上から虫よけを塗ります。虫よけは成分が揮発して効果を発揮するため、いちばん外側に塗るのがポイントです。
  3. 03
    塗り直しは虫よけから
    汗で流れたら虫よけを塗り直し。日焼け止めの塗り直しは2〜3時間ごとが目安です。

日焼け止め+虫よけの一体型もある

2つ塗るのが面倒な場合は、日焼け止めと虫よけが1本になった一体型の商品もあります。1回塗るだけで紫外線カットと虫よけの両方ができるため、塗り直しの手間が減り、子どもが嫌がる時間も短縮できます。SPF・PA値と虫よけ成分の種類を確認して選びましょう。
✓
TIP
一体型を使う場合も、汗をかいたり水遊びをしたあとは塗り直しが必要です。また、一体型は便利ですが、日焼け止めと虫よけそれぞれ単体の製品に比べると効果がやや控えめな場合もあります。海やプールなど本格的に紫外線が強い場面では、それぞれ専用品を使い分けるのがベターです。

長袖長ズボン+虫よけの最強コンビ

虫よけスプレーと長袖長ズボンの組み合わせは、子どもの虫よけ対策でもっとも効果の高い方法です。物理的なバリア(服)と化学的なバリア(虫よけ成分)のダブルガードで、蚊やブヨに刺されるリスクを大幅に減らせます。
  • 服の上からもスプレーする — 蚊は服の上からでも刺すことがある。薄手の長袖には虫よけスプレーを服の上からも吹きかけると効果的(イカリジンは衣類を傷めにくい)
  • 明るい色の服を選ぶ — 蚊やブヨは黒や紺など暗い色に寄りやすい。白やベージュの服がおすすめ
  • 足首・手首・首まわりを守る — 袖口や裾のすき間から虫が入り込む。靴下をしっかり履き、裾はゴムで絞れるタイプが理想
  • 帽子もかぶる — 頭皮や耳のまわりも刺されやすいポイント
  • 暑さ対策と両立するコツ — 通気性のよい薄手のUVカット素材なら、長袖でも涼しく過ごせる。ラッシュガードも有効
新米パパ
新米パパ / 2歳児のパパ
真夏に長袖って暑くないですか?子どもが嫌がりそうで…
カゾイロ博士
カゾイロ博士 / 行事・風習の専門家
UVカット素材の薄手の長袖なら意外と涼しいですよ。日焼け防止にもなるので一石二鳥です。どうしても暑い場合は、虫が多い夕方だけ羽織るという使い分けもアリです。

CHAPTER 04
シーン別の虫よけ対策

山・キャンプ・アウトドアでの虫よけ対策

公園程度の虫よけとは違い、山やキャンプでは虫の種類も量も格段に増えます。特にマダニやブヨは公園にはほとんどいないため、アウトドアならではの対策が必要です。
山遊びハイキング
対策内容ポイント
虫よけ(大人)ディート30%の高濃度スプレー12歳以上。マダニ・ブヨにも効果あり
虫よけ(子ども)イカリジン15%をこまめに塗り直す2〜3時間おきに塗り直し。汗をかいたらすぐ
服装長袖長ズボン+帽子+靴下。裾や袖口を絞る明るい色を選ぶ。サンダルはNG、足首を覆う靴で
携帯蚊取り腰につける携帯型蚊取り器テントまわりや休憩時に
テント対策入口にメッシュ。就寝時は蚊帳を使用テント内に虫が入ったら電撃式ラケットで
帰宅後チェック全身をチェックしてマダニがいないか確認マダニは無理に取ると口が残る。見つけたら皮膚科へ
!
CAUTION / マダニに注意
マダニは草むらや山林に生息し、肌に食いついて吸血します。無理に引き抜くと口の部分が皮膚に残り、感染症のリスクがあります。マダニを見つけたら自己判断で取らず、そのまま皮膚科を受診してください。

お出かけ別の虫よけ対策まとめ

場面注意する虫おすすめの対策
公園・お散歩蚊イカリジンスプレー+明るい色の服
川辺・山・キャンプ蚊・ブヨ・アブ・マダニ高濃度虫よけ+長袖長ズボン+携帯蚊取り
夜のおでかけ(花火・蛍狩り)蚊(夕方〜夜に活発化)虫よけスプレー+薄手の長袖。足元にも忘れずに
海・プール蚊・アブ水に流れやすいので遊んだ後に塗り直し
ベビーカーでのお散歩蚊吊り下げ式虫よけ+蚊帳+シールタイプ
夜の水辺に出かける蛍狩りや花火大会、海水浴では虫よけは必須です。暑さ対策とあわせて熱中症対策も確認しておきましょう。

CHAPTER 05
刺されたときの対処法

予防していても刺されてしまうことはあります。大切なのはかきこわさないこと。早めに手当てをして、悪化を防ぎましょう。
  1. 01
    患部を清潔にする
    刺された場所を水で洗い流し、清潔にします。
  2. 02
    冷やす
    保冷剤や冷たいタオルで冷やすと、かゆみがやわらぎます。
  3. 03
    かゆみ止めを塗る
    子ども向けのかゆみ止めを使い、年齢に合った製品を選びます。
  4. 04
    かき壊しを防ぐ
    爪を短く切り、必要ならばんそうこうやパッチで保護します。
!
CAUTION / こんなときは医療機関へ
腫れが大きく広がる・水ぶくれになる・熱を持つ・なかなか治らないといった場合は、自己判断せず皮膚科や小児科を受診しましょう。ブヨやアブに刺された場合は強く腫れることがあり、注意が必要です。

CHAPTER 06
子どもの虫よけに関するよくある質問

A.
日焼け止めを先に塗り、乾いてから虫よけを重ねます。虫よけは成分が揮発して効果を発揮するため、いちばん外側に塗るのがポイントです。2つ塗るのが面倒なら、日焼け止めと虫よけの一体型製品もあります。
A.
イカリジン15%なら約6〜8時間持続しますが、汗をかいたり水遊びをしたあとは効果が落ちます。汗をかいたらそのつど塗り直すのが効果的です。
A.
まずイカリジン配合の製品を試してみてください。それでも合わない場合は、天然ハーブ系(パーフェクトポーションなど)やシール・リングタイプを。初めて使う製品はパッチテストを忘れずに。
A.
公園とは虫の種類も量も違います。大人はディート30%の高濃度タイプを、子ども(12歳未満)はイカリジン15%をこまめに塗り直し+長袖長ズボンで対策するのがベストです。
A.
長袖で肌を覆うのはとても効果的ですが、蚊は薄手の布の上からでも刺すことがあります。服の上からもスプレーするとダブルガードになります。イカリジンは衣類を傷めにくいのでおすすめです。
A.
使えますが、煙やにおいに敏感な子もいます。換気をしながら使い、子どもの手の届かない場所に置きましょう。屋外では電池式の携帯蚊取りが扱いやすくおすすめです。

CHAPTER 07
まとめ

子どもの虫よけ対策は、年齢に合った虫よけ成分を選び、長袖長ズボンと組み合わせるのが基本です。迷ったらイカリジン配合の製品を選べば安心。山やキャンプではより念入りな対策が必要です。日焼け止めとの併用は「日焼け止め→虫よけ」の順番で。肌が弱い子はイカリジンや天然成分系を、パッチテストをしてから使いましょう。しっかり備えて、家族で夏のおでかけを安心して楽しんでください。